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異世界から引っ越してきた聖女です。  作者: 金木犀の夢華


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咲耶と青年の石選び


「これなんかどう?」 


咲耶は青年の要望を聞き取り、それに見合った石を指差してゆく。


「嫌だよ。黒いだけのやつとか。キラキラしてて、それでいて落ち着いた色のやつがいいんだ。」

「我儘だね。黒い石ーモリオン(黒水晶)ーでもいいと思うよ。」


モリオン(黒水晶) 強力な破邪の作用を持つ霊的な水晶。不運の解消、魔除け、土地の浄化などに使われる。


「嫌だよ。君から貰って身につけておきたいのに、黒いだけなんて寂しすぎだよ。

じゃあさ、そのモリオンとは別に、君が僕にプレゼントしてよ。最初に言っておくけど、地味な色合いは駄目だよ?」


我儘をいっては咲耶を困らせる青年。その行動に、普段ならば怒りだしている咲耶だが、この青年の前では不思議と仕方がないって気持ちになる。

咲耶は約束の3個のうち、1つはモリオンにした。これは咲耶の独断である。

2つ目は、マラカイト、別名孔雀石。

石自体が奉仕性が高く、持ち主の苦痛を吸収したり、抱えている感情を解放することで癒しを与える。また、精神と肉体のストレスをデトックスさせる力を持つ。

後、未来を予見する能力を持ち、危険察知や有益なものを見分ける審美眼を授けるという。


「なんだか、深い緑色の石だね。まあ、この2つは近くに置いておくとして、最後の1つは身につける形にしたい!」

「それって、アクセサリーにって事?」


咲耶は本に記載されている図柄のうち、指輪やペンダントになっている物を見せてみた。


「そう、こんな感じで尚且つ君とお揃いの物が良い。」

「お揃いのね……。」


咲耶はあまり乗り気ではなかったが、どうしてもと泣き付かれ、ペンダントならばと了承した。


「僕と君がこれから仲良くなれる石。んー、これなんてどうかな?」


青年は1つの石を指差し、咲耶に意見を求めてきた。青年が指差した先にある物は、虹色を内側に秘めた輝きを放つ水晶だった。




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