咲耶と水やりの重要性
「よしよし、第一段はこんな所じゃろうな」
「な…なんとかおわりまし…たな」
一日中土木作業をしていた2人の温度差がかなりあるようだ。
それはそうだろう。疲れ果てたカンザールに対して、クルードはまだまだ余力が有り余ってる感がある。
「これからは、咲耶様にお願いして育成に向いているパワーストーンを埋めてもらい、その上から1度掘り出した土に肥料を混ぜて、また戻す作業じゃな。」
「その際の肥料は、何処から調達するのですかな?」
巨大プランターに必要な肥料となると、かなりの量になってしまう。そんな材料は今のクルクリにはなかった。
「材料はとある場所から貰い受けるから安心せい。それよりも、水回りを準備せねばならん。水の石を直接埋めてしまうと、過剰供給になり根腐れを起こすかもしれん。それよりも、プランターの近くに井戸か噴水の様な場所を作り、必要な時に与えてやる方が良いじゃろう。」
「なるほど。合理的ですな。だが、道具などはどうされます?」
カンザールにそう訪ねなれたクルードだが、道具などはなんでも良いと思っている。まあ、自分でジョウロを作ってもよかったし、そこら辺にある入れ物でもよかったからだ。
「道具などは重要ではない。植物と対話しながら状態を見てやりする方が余程大事じゃ。何せ地球の植物を植えるのじゃから、不安がるかもしれんしな」
「不安…ですか?」
「ああつ、不安というか、心細いじゃろうな。カンザールよ、自分の身に置き換えて考えてみるがよい。どうじゃ?」
クルードに言われてみて、自分が見知らぬ地になげ出された姿を想像してみた。確かに不安に囚われかねない!
「本当にその通りですな。」
「だからじゃ、この作業はただの水やりじゃないんじゃ。わかるか?」
「はい。」
神妙な表情でうなずき合う2人であった。




