↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/26

8話・信頼と崩壊

見てくださってありがとうございます!


差し支えなければ☆評価やブックマークで応援していただけると嬉しいです!

 「葵、だめーーーー!」


 魔法を放つ直前、葵を後ろから陽菜が抱きしめて止めた。


 「陽菜、なんでここに……?」


 「心配だったから……。私のために葵が何とかしてくれるって言ってくれたけど不安で……。」


 「だったら、心配する必要なんかないよ。今からあの3人を始末して終わりだから。目を瞑っててね……?」


 葵にとって陽菜がこの場に来たことは予想外ではあった。陽菜に見せるには凄惨な景色になると思い目を瞑っててもらってその間に始末しようと考えた。


 「いやだよ……。」


 「どうして? あの3人が消えればまた陽菜は平穏な生活を送れるよ。」


 「葵がいない世界に平穏な生活なんて無いよ……。葵がいなくなったら私は生きていけない! 葵が手を汚してしまったらもう会えなくなっちゃう……。」


 「陽菜……。」


 陽菜は大粒の涙を流しながら必死に引き留めようとする。


 「分かった。やめるよ。ごめんね陽菜。」


  (何? こいつら頭おかしいんじゃないの?)


 震えている3人を見て葵は警告した。


 「今後一切、陽菜に近づかない、関わらないこと。これを約束するのなら今は見逃すよ。」


  「……約束します。」

  「私も。」

  「私も約束します。」


 3人に承諾させた葵は陽菜を連れてその場から離れた。



 「葵、本当にごめんなさい……。私のせいでここまで迷惑かけちゃって。」


 「そんなこと無いよ。私こそ、陽菜の気持ちを考えずに感情を優先しちゃってた。止めてくれてありがとう。」


 「葵……。ありがとう。」


 陽菜は葵に抱きついて泣きながら感謝の気持ちを伝えた。



 数日後、異例の組変えがあった。どうやら、あの3人がこのまま陽菜と一緒の組だといつか殺されてしまうのではないかと思い、親に適当な理由をつけて変えるように頼み込んだらしい。


 「葵と一緒になれて嬉しい!」


 「私もだよ陽菜。」


 同じ組になれて満面の笑みの陽菜を見て、葵は心から嬉しく感じる。


 「葵、……あのね――。」


 陽菜はここ数日で『世界解答(ワールドアンサー)』と言うユニークスキルに向き合ったらしい。このスキルを自発的に使って詳しい性能、制約、使い方の理解が深まったようだ。オンオフの仕方も必死に使ってできるようになったみたいだ。


 「私、このスキルはもう使わないよ……。」


 使いこなせるようになったら便利ではあるが、この一連の出来事がトラウマになっているのが表情を見て葵に伝わってくる。


 「そうだね。今までのことは忘れちゃおう。今日からが年中の始まりだよ。」


 「うん。」


 「私は何があっても陽菜の味方。それだけは忘れないでね。」


 「……うん!」


 その後は特に問題が起きることもなく幼稚園生活は楽しく過ごせた。





――回想後


 「こんな感じだよ。」


 陽菜は姫香に幼稚園時代に起きた出来事をかいつまんで説明した。

 

 「……。私もひなの味方よ。」


 姫香は陽菜の過去、トラウマを知りやるせない気持ちになった。それと同時に自分も葵と一緒に陽菜を守っていこうという気持ちがさらに強固になった。


 「『世界解答(ワールドアンサー)』は小1の魔物退治以降使ってないよ! あの時や、それ以降にひめちゃんの気持ちとかそんなの盗み見て無いよ……! 信じてもらえるかは分かんないけど……。」


 陽菜は必死に弁明している。


 「もちろん信じるわ。それに仮にひなに私の全て見られても問題ないわ。」


姫香は必死な陽菜の顔を笑って撫でた。


 「それにしても、葵には負けてられないわ!」


 「急にどうしたの姫香。」


 「陽菜の過去を知れたし優位性はまた一つ縮まったわ! 陽菜と出会った期間の差はこれからもどんどん縮めていくわ。」


 姫香は暗い雰囲気を和ませるためもあるのか葵と張り合おうとした。


 「話せてすっきりしたよ。ひめちゃん、聞いてくれてありがとう。……葵も最初を話してくれてありがとう。二人がいてくれて私は幸せだよ……!」



 「……私にも、あんな友達がいたら変わっていたのかしら。」


 その光景を陰から誰かが見て呟いた。



――数日後


 「二瀬先生、私言えましたよ! 私だけじゃ絶対に解決しなかったです。ありがとうございます!」


 「そう! 良かったわね〜! あ、そういえば天宮さん。用意したいものあるから放課後ちょっと3Fの空き教室に手伝いに来てもらえるかな?」


 「分かりました! 放課後ですね! 頑張ります!」


 陽菜はお世話になった先生の頼みを出来るだけ完璧にサポートしようと意気込む。



 放課後に空き教室の扉を開けた。


 「早かったわね! ……ってあなたは。」


 「ひなはまだ来ないわ。」


 「どういうことかしら? 水野さん。」


 空き教室に入ってきたのは陽菜ではなく姫香だった。


 「単刀直入に言うわ。二瀬教子(ふたせきょうこ)、あなたが2年前に陽菜と私を襲った魔物を作った犯人よね。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。