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24話・ショッピングモール

 「……香耶、唐突過ぎる。行くけども。」


 「良いわね。陽菜ちゃん達が良かったらだけど。」


 香耶からの遊びの提案に乗る2人。


 「ひなが行くなら行くわ。」


 「わ、私は……どうしよう。折角だし葵と香耶ちゃん達3人で行った方がいいかも……。」


 陽菜は葵が自分とはまだ話したくないと思っているので、葵だけを3人との交流のために勧める。


 「……6人で遊ぼう。」


 「葵っ!?」


 葵の返答は陽菜には予想外だった。


 「よーし! 決まりだね! 今日の放課後いっぱい遊ぼ―!」


 「香耶、どこに行きたいか決まってるの?」


 「もちろん! 歩く先全てが目的地!」


 「……はぁ。香耶はいつも行き当たりばったり。」


 「ふふっ香耶ちゃんらしいね。」


 香耶の計画は特にないようだ。



 放課後になり、並んで歩いている


 (6人いるから葵とは話すことはないだろうけど……。どうして来てくれたのかな。良い兆候だといいな……。)


 陽菜は緊張しながら歩いていると、


 「ねえ! 陽菜ちゃんと相沢さんっていつからの幼馴染なの!」


 「えーっと……。」


 「陽菜が生まれた時からよ。」


 「そうなんだ! 生まれた時からの幼馴染って素敵だね!」


 香耶は前から気になっていたことを聞きキラキラしている。


 「因みに私とひなは4年前からよ。」


 「……意外。仲いいからもっと長いのかと思ってた。」


 「そうね〜。てっきり3人とも同じくらいの付き合いかと思ってたわ。」


 聞かれていないが姫香も自身の歴を言った。千影と朱莉は姫香の陽菜に対する懐き具合からもっと長いと思っていたようだ。


 「水野さんは意外だなあ! そうだ! この機会だし水野さんと相沢さんを下の名前で呼んでいい〜? 私のことも下の名前で呼び捨てで呼んでもいいからさ!」


 「良いよ。じゃあ香耶ちゃんって呼ぶね。」


 「……まあいいわ。」


 「やったー! よろしくね葵ちゃん! 姫香ちゃん! 朱莉と千影もそうしたら?」


 「……了解。葵、姫香よろ。」


 「ふふっ。葵ちゃん、姫香ちゃんよろしく。」


 「千影ちゃん、朱莉ちゃんよろしくね。」


 香耶の提案で全員下の名前で呼ぶことになった。姫香は陽菜以外の呼び方に拘ってないので面倒臭そうにしている。


 「ショッピングモールが近くにあるんだって! 行ってみようよ~!」


 「……香耶が行きたいなら行こ。」


 看板の地図を見た香耶の提案でショッピングモールに行くことに。


 ショッピングモールに着いた。結構大きい商業施設だったので香耶は感激している。


 「大きいね〜! 何でもありそう!」


 「人もいっぱいね。先に上から見る?」


 「……ゲーセン行きたい。」


 香耶達3人は楽しそうだ。


 「ひなはどこ行きたい?」


 「あっ……みんなが行きたいところで良いよ!」


 姫香の問いに答えた陽菜。陽菜も葵もお互いを意識しすぎて口数が減っている。


 「折角だし、葵ちゃんの見たいところとかはどうかな。」


 「私? じゃあ服を見たいな。」


 「良いね! 服は3階みたい! 昇降装置に乗っていこうか。」


 「昇降装置?」


 朱莉は頼みを聞いてきてくれた葵に楽しんでもらおうと葵の行きたいところを聞いた。3階の服屋に行くことになったが昇降装置という聞きなれない単語に陽菜は尋ねた。


 「そう! 学園とかは階段だけど、デカいモールとかにはバリアフリーも兼ねて階数を押したらその階にワープしてくれるんだって。魔石が動力みたいだよ!」


 「なるほど……? ワープ魔法を使う機械なのかな。」


 「……乗ったら理解が深まるかも。」


 香耶に聞いてもいまいちデザインが想像できなかったが昇降装置の近くに来てみると陽菜は納得した。


 「内部はエレベーターに似てるね〜。3階押してみても良いかな?」


 「良いと思うわ。」


 「わっ! 一瞬で3階に着いちゃった! 魔法の技術凄いね~。」


 姫香の返事を聞きボタンを押すとすぐに3階にワープした。魔法の発展が凄い星は科学とも融合してより便利になってるんだと陽菜は思った。


 「『蛍火』が管理してる星だもんね! 私の星でもこんなハイテクなのはまだ無いよ~!」


 「……魔石壊れたらどうするんだろう。」


 「千影〜。怖いこと言わないでよ~。」


 「ふふっ。きっと動かなくなるだけよ。それじゃあ服屋さんに行きましょう。」


 香耶達の星にもここまでハイテクなものは無いようだ。朱莉に促され服屋まで歩く。


 「これかわいい! ねえ朱莉似合うかな~!」


 「似合ってるわよ。」


 「……私には聞かないの?」


 「だって千影はからかうじゃーん!」


 服屋に着くと可愛い服を見つけては香耶は見せている。


 「葵ちゃんは好みのあった~?」


 「うーん。私はどちらかと言うと落ち着いた服の方がいいかな。」


 「確かに! 葵ちゃん背が高くてスタイル良いし似合いそうだね!」


 「……私は小っちゃいから似合わなそう。仲間がいた。」


 「えっ何でこっちを見るの千影ちゃん?」


 この中で身長が高いのは朱莉、葵、姫香だ。香耶は平均身長並で陽菜は少し平均より低い。千影は低い。


 「千影! 陽菜ちゃんはあなたよりも普通に高いよ!」


 「……裏切者。」


 「あはは……。」


 千影に勝手に仲間にされ、勝手に裏切ったことにもされて苦笑する陽菜。


 「私、少しお手洗いに行ってくるわ。」


 「……私もちょっとお手洗いに行ってくる。」


 「も〜、落ち込んだ振りしないでよー! ちょっと私もお手洗い行ってくるね。」


 「私も行ってくるね。多分いつもの香耶への甘えだと思うけど念のため。」


 「うん、分かった。気を付けてね。」


 千影がいじけてお手洗いに行ったので、追いかける香耶と朱莉。陽菜と葵の2人が服屋に残っている。


 (うっ……まさか2人きりになるなんて気まずい。)


 無言の時間が少しの間続いている。


 「葵、私もお手洗いに行こうかな……。」


 耐えられなくなった陽菜は言ったその時、


 「……待って。」


 葵は陽菜を呼び止めた。

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