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邪道転生〜思ってた転生と違うんですけど!〜  作者: 玉将
第二章 願いの塔 入門編
51/58

51:お元気そうでなにより

 




 夢を見ていた。

 1人の男が泣き叫んでいる夢だ。


 男は苦しみの中でもがいているのに、周りの人達はそれをまるで喜劇でも見るかのように大笑いして見ていた。

 はっきり言って胸糞が悪い。


 俺は学校にもろくに通えていなかった。だからいじめとかはよくわからない。いじめられる方が悪いとか、いじめる方が悪いに決まってるとか、俺の知らない世界の話だった。

 けど、苦しんでる人を笑うのは違う。前世の両親はそんなこと絶対しなかった。俺が苦しんでるときはずっとそばにいてくれた。それがどれだけ力になるか、俺にはわかる。


 男はずっと嘲笑の目を向けられていた。しかし、男が見ていたのは群衆じゃなかった。どこか違う場所を見ていた。それがどこかはわからない。その先に何があるのかも。


 夢はその後、何も変わらないまま終わった。

 本当に、ただただ気分が悪くなる夢だった。



 ーーーーーー



 ーーー眩しい。


 そう感じて、目を開けた。


 ……なんだかだいぶ前にも同じことを思った気がする。デジャヴってやつかな。


 それにしても、嫌な夢だった。何があってあんな状況になったのかわからないけど、所詮夢だし深く考えないようにしよう。夢より現実。塔(オラシオン)に登ってるくせに何言ってんだって話だけどね。


 気持ちを切り替え、見上げるとーーというか、仰向けに寝てたんだろうな。視線の先には天井があった。石造りの天井。今ではこんな建物の造りにも随分慣れた。けど、知らない場所だ。部屋全体を見回しても全く見覚えがない。


 ここ、どこなんだろう。

 今まで何してたっけ。たしか、塔(オラシオン)に入って順調に《階王(カイオウ)》も倒して、それでーーー


 ……思い出した。

 めちゃくちゃ強い魔物にやられたんだった。いや、あれは本当に魔物か?最後に見たあの光景。あの化物から漏れ出る魔力。あれは間違いなく魔(・)法(・)の(・)痕(・)跡(・)だ(・)っ(・)た(・)。思い出すだけで背中から嫌な汗が出る。あれは、一体なんだったんだろうか……





「ーーーーーって!!みんなは?!?!」


 クソッ!すっかり気づくのが遅れた!

 たぶんあのとき最初にやられたのは俺だ!あれから何が起きたのかさっぱりわからない!

 再度部屋を確認しても誰もいない。ここにいないメアリーちゃん、そして、今も俺が表に出ているこの状況。ユリウスは無事なのか……?!


 そのとき、部屋の外から足音が聞こえた。

 ズカズカと乱暴な歩き方なのがわかる。


 誰だ?もしかして助けてくれた人だろうか?

 俺の疑問を他所に足音は徐々に近づいてくる。

 そして姿を現したのはーー


「よお。目が覚めやがったか」


 銀色の髪に狼の耳と尻尾を生やした狼人族(ウルヴス)の男、レナード・リーフレッドだった。


 な、なんで……?




すみません。最後の引きで終わりたかったので物凄く短くなってしまいました。今後は上手に調整できるように頑張ります。







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