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邪道転生〜思ってた転生と違うんですけど!〜  作者: 玉将
第一章 異世界交流編
11/58

11:説明回は必要悪


露骨な説明回です。

 








 –じゃあユリウスくん、次は魔力をギュッとする訓練をしようか!–

 –わかった!–


 ユリウスくん第一声記念パーティから3年後、4歳になった彼は、今では俺と普通に会話することができるようになっていた。もちろんこの世界の言葉で、だ。

 と言っても、声に出して話しているわけではなく、魂を通じて話している。

 ちなみにユージーンさん達の前ではあまりユリウスくんに話しかけないようにしている。混乱しちゃうだろうからね。

 もちろん今でもユージーンさんとジェシカさんには俺の存在はバレていない。はずだ。たぶん。


 最近では彼と一緒に(こっそり)魔力の訓練をしたり、ちょろっと街に出たりしている。

 ファンタジーな世界といっても職業・盗賊なんていう、それ本当に職業か?なんて輩は滅多にいない。

 なので、昼間街に出ても攫われたりすることはないだろう。

 俺は街に出て情報収集&外を見るの楽しい、ユリウスくんは家の外で遊ぶの楽しい。完全にWIN-WINである。

 というより、前世でもこんなに外に出た記憶はないので、自分の身体ではないとわかっていても気分は上がってしまう。


 ユリウスくんと話せるようになって何よりの収穫だったのは、やっぱり人と話すのって楽しいなと再確認…もあるが、この世界の情報を得たことだろう。

 ユリウスくんにこれ聞いてあれ聞いてとお願いして、俺の存在が疑われない程度のざっくりした質問をユージーンさん達にしてもらったのだ。


 わかったことは、この世界は『盤上の世界 クーフェン』というらしい。

 これは実在する神様がこの世界を創造した際に命名したらしい。

 そして地球のように丸い形ではなく、平らな形をしているとのこと。

 神様って本当にいるんだ…なんて宗教に大雑把な日本人らしい感想を抱いたものだ。


 この世界には地球の人間に似ている種族である『只人(プレーヌ)』、『獣人(ブルート) 』、『耳『耳長人《アルヴ》』の三種族が存在し、合計3つの国が建国されているそうだ。


 特徴的なのは、世界の中心には巨大な塔があることだ。その塔を中心に国が存在し、国を超えた先には魔物が住む領域が広がっているらしい。俺達が住んでいるのは『只人の国ハイラード』だ。

 ちなみに俺達は国の端っこの方に住んでいる。大森林と呼ばれる魔物の領域でユージーンさん達は狩りをして生計を立てている。なので、塔がめちゃくちゃ遠くにある。それでもぼんやり見えてしまうぐらい塔は巨大だけど。

 彼らのような仕事をしてるいる人は狩人(ハンター)と呼ばれている。

 仕事の話をしているときのユージーンさんはとても誇らしげだった。人々を支えるための食料を狩っている大切な仕事らしい。


 大森林を超えた先には『世界の果て』と呼ばれる水域が広がっている。さらに、その最端の場所では滝のように水が流れ落ちていて、その水は雨になってこの世界に降り注ぐ。

 ファンタジーなんでもありすぎない?異世界出身には理解できないことが多すぎるよ。


 お金の単位はマル。だいたい1マル1円ぐらいの感じだ。

 長さの単位はメルター。1メルターで1メートルぐらいなのかな。1メートルを詳しく覚えてないから、だいたいそんな感じだと思った。


 1年は360日で12ヶ月で成り立っている。

 1ヶ月ちょうど30日だ。

 季節は常にポカポカしている。

 春夏秋冬とか四季折々の〜なんて言葉を使う機会は二度となさそうだ。元々使ったことあるかわからないけど。

 なんでこんなことになっているかと言うと、この世界には太陽と月がないのだ。しかし星は見える。

『昼の空』と『夜の空』というものが存在し、時間をかけてそれらが交互に入れ替わっていく。

 また謎仕様だが、もう慣れてきていたのでたいして驚くことはなかった。

 地球が正しい訳ではない。この世界の住人からすれば地球のほうがおかしいんだ。ファンタジー脳を忘れずにいこう。


 ファンタジーといえば、魔法についても少し調べた。

 魔法には個人にそれぞれ適した4つの系統がある。その分類は、《放出系(バースト)》《強化系(レインフォース)》《生成系(ジェネレイト)》《付与系(エンチャント)》の4つだ。

 なお、適性以外の魔法は使えないとのこと。


 《放出系(バースト)》はゲームに出てくるようなオーソドックスな魔法使いのイメージで、遠距離から魔法をぶっ放す人が多いらしい。ユージーンさんは《放出系(バースト)》で、かなりの腕前らしい。ジェシカさんがデレデレしていた。


 《強化系(レインフォース)》は近距離戦闘型だ。身体に魔法を纏いながら戦う。《放出系(バースト)》と対照的な系統とも言える。


 《生成系(ジェネレイト)》はゴーレムなどの無機物を作り出して戦うらしい。ちなみにジェシカさんがこれに該当する。赤ちゃんの頃のユリウスに人形劇を見せて遊んでいた。贅沢な遊びだよ。


 《付与系(エンチャント)》の魔術師は武器などに魔法を付与して戦いに臨むそうだ。幅広い戦い方ができるため、中々強力らしい。


 他にも2種類の系統があるらしい。しかしそれは基本の系統とは毛色が異なるようで、ユリウスくんはまだ教えてもらえなかった。理解できないと思われたんだろう。たしかにできないだろうけど。


 魔法の適性を見極める道具があるらしいが、ユリウスくんはまだ使っていない。なので彼の適性は未だ判明していない。

 異世界出身の俺にも適正とかあったりするんだろうか。

 この世界に生まれた人は大なり小なり魔法はみんな使えるらしく、適性を検査するための道具はそんなに珍しいものではないらしいし一度調べてみたいものだ。


 ユリウスくんも俺の指導の元でけっこう魔力制御がいい感じになってきているし、彼の今後の成長も楽しみだ。生まれた頃から寝る間も惜しんで訓練してる俺に比べたらまだまだだけどね(惜しんでいるわけではない)。


 明日は初めてユージーンさんの狩りに連れて行ってもらえる。といっても、見るだけだが。

 明日に備えてユリウスくんには今日はいっぱい寝てもらわないとな。

 途中で寝られたらなにも見れないからね。



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