第19章:シュラコフ・オスコロク:辺境の影と血塗られた計算
# 第19章:シュラコフ・オスコロク:辺境の影と血塗られた計算
7月下旬の夏の夕暮れは、ひび割れた死せる大地から最後の湿気を容赦なく奪い取るかのように、道路沿いの集落である**シュラコフ・オスコロク**へと、重く熱いプレスのしかかるように押し寄せていた。ドルネク山王国の厳格な領域における鉱山街道の奥深くに忘れ去られたこのみすぼらしい中継地点は、焼き尽くされた肉、過酷な強制労働、そして安価な金属の法則に従って息づいていた。太陽はとうに灰色のボタ山や廃石の稜線の向こうへと沈んでいたが、大地は微塵も涼しさをもたらさなかった。硬く化学物質の染み込んだ街道の粘土や深い坑道の縦坑からは、息が詰まるような、ねっとりとした熱気が立ち上っていた。それは苦いヨモギ、馬の糞、焼き焦がれた石炭の燃えかす、そして肺の奥深くまで入り込んだ乾いた地下の粉塵の刺激臭と混ざり合っていた。空気は死に絶え、濃厚な陽炎となって集落の上空に淀んでいた。ギザギザとした山々からここへと吹き抜ける風は微風すらなかったため、肌には瞬時に脂ぎった汗が滲み、呼吸のたびに肋骨に鈍く痛むような痛みが走った。
この辺境の汚れた一角の中心で、傲慢かつ醜悪にそびえ立つ宿場町「酔いどれ猪」の木造のファサードは、緩慢で悪臭を放つ腐敗の化身のようだった。建物の壁は、長年の湿気、樹脂、そして腐食性の鉱山煤によって黒ずみ、何世紀もの間現地の地底の有毒な蒸気を吸い込んできた重く高密度の木材である*アイアン・パイン*の巨大で腐りかけた丸太を組み合わせて作られていた。不揃いで傷だらけの*血色の泥粘土瓦*で葺かれた切妻屋根の一部には、有毒な緑色のふさふさした苔が群がり、茶色の石で組まれた幅広の煙突からは、安物の石炭、くすぶる糞、そして動物の焦げた毛の臭いを放つ、厚く油っぽい灰色と黒の煙が立ち上っていた。
エリアンは、厚い無垢板を組み合わせて錆びた鉄帯で補強された重い扉の前に立ち止まった。宿の入り口のすぐそばの空気は、人間の排泄物、腐ったビール、そして酸っぱい悪臭でほとんど目に見えるほど濃く感じられた。少年は短く息をつき、ボロボロになった強制労働用の囚人服の肩紐をいつもの癖で引き締めると、その重い木製扉へと全体重を預けて体当たりした。扉は、油の切れた鉄製蝶番の不快で耳障りなきしみを立てながら開き、彼を内部へと呑み込んだ——この澱んだ、神に見放された小世界の子宮へと。
少年の鼻腔に、数百の入り混じった悪臭からなる、失神しかねない強烈なカクテルが打ちつけた:大麦の酒が入った深い樽の酸っぱく発酵した悪臭、古びた羊脂の鼻をつく刺激臭、何週間も洗われていない幾百もの身体の粘着質な汗、安物の密造酒の蒸気、そして素焼きのパイプでくすぶる苦い苔の匂い。ホール内部は、濃く、肌で感じられるほどの薄暗さに包まれていた。光は、低く煤けた天井の梁から太い麻ロープで吊るされた、薄暗く煤けた油皿からのみ漏れ出していた。
足元では、すり減り、古いビールやこぼされた残飯、そして乾いた黒い血が染み込んだ床板が鈍くきしんでいた。奥の隅では巨大な開放式の炉が煙を上げており、湿った煙たい薪の上で痩せこけた野良犬の死体が焼かれ、焦げた毛皮の窒息しかねない悪臭が全体の息苦しさに拍車をかけていた。ナイフや短剣で傷だらけになった粘着質なオークのテーブルのまわりには、一両半ほどの男たちが座っていた——男爵の鉱山から逃げ出した逃亡囚たち、帝国の要塞から逃げた脱走兵たち、夜間に略奪を行う略奪者たち、そして盗品の悪質な買い手たちである。
ホールの奥の壁際、頑丈な鉄の帯で補強された大きな木箱で他の空間から仕切られた場所では、地元の荒くれ者の一団が喧しくどんちゃん騒ぎを繰り広げていた。
屈強な傭兵の膝の上には、地元の売春婦がまたがっていた。その巨漢の姿は圧倒的だった:錆びた染みだらけのへこんだ兜の隙間から、*漂白された骨のような硬い月白の髪の束*が突き出し、彼の目——*深い琥珀色*をし、薄暗い獣の光を宿した瞳——は不敵かつ気だるげにホールを物色していた。傭兵の左頬には、古い酸による火傷が引きつった、青みがかった広い傷跡が走っていた。
彼の膝の上におさまった女は、下品に、しわがれた声でけたたましく笑っていた。見たところ二十代前半だったが、顔は若い頃の天然痘の跡でひどく荒れ、脂ぎった化粧で塗り固められていた。女の髪は安価で刺激の強い錬金術の染料で*インクのような紫(アメジスト色)*に染め上げられ、その根元からは汚れた明るい茶色の地毛が覗いていた。身につけているのは安物の粗末なシャツで、異様に深く開いた胸元からは、傭兵の粗暴な手に掴まれたためだろう、紫色のあざだらけの*5サイズ*の巨大でいびつな乳房と、腫れ上がった黒ずんだ乳頭がむき出しになっていた。その太く緩んだ太ももは、安物の絹で作られた、スリットが太ももの付け根まで裂け脂じみたシミのついた、ぎょっとするほど*鮮やかな深紅のスカート*に包まれていた。彼女の*鋭いターコイズブルー*の瞳孔の細い目は、酔っ払って虚ろに、何の焦点も合わずにあたりをさまよっていた。
その傍らのベンチにどっかと腰掛けていたのは、ひょろりとした背の高い男だった。彼の髪は*硫黄色の藁*を乱雑に絡げたようで、脂ぎったその束が狭い額に垂れ下がっていた。彼の片目は*沼のような緑色*で、血管が破れた無数の赤い網目が走り、もう片方の目は完全に盲目で、濁った密な*乳白色の白内障*に覆われていた。
エリアンは音もなくホールへと滑り込み、支柱の影に身を潜めた。もつれ合い絡みついた汚れた白髪の下から、その*ライトグレーの瞳*——氷のように冷たく、虚ろで、完全に生気のない目——が、フレーム単位で空間を鋭く捉えていた。子供らしい恐怖の色など微塵もない。そこにあるのは、*過酷な強制労働によって研ぎ澄まれた、捕食者の絶対的な理性だけだった。
*「愚かな肉の塊ども」*、エリアンは騒ぎ立てる酔っ払いのクズどもを眺めながら、頭の中で冷徹かつ客観的に吐き捨てた。*「奴らは、自分たちが粗暴な力と錆びた鉄器を持っているからこそ、この世界が自分たちのものだと思い込んでいる。自分たちがどれほど脆い存在かすら理解していない。横隔膜をひと突き、数センチの鋼鉄を突き立てるだけで、その価値のないちっぽけな命のすべてが汚れた床へと流れ出すのだ」*
酔客たちの視線を一切無視し、少年は直進して、裏ぶれた古物買いの**ブレント**が陣取る隅のテーブルへと向かった。ブレントは、頭頂部が完全に禿げ上がり、その周囲にまばらな*灰色の産毛*が生えた猫背の男だった。彼の目——*濁った黄色*をして飛び出し、黄色い白目がむき出しになり瞳孔が完全に消失した、地下鉱山の湖に棲む盲目の洞窟魚の目を不気味に思わせる眼差し——が、目の前にボロボロの囚人服をまとったか弱い小柄な人影が立ちはだかったのを見て、恐怖に引きつりながらまばたきした。商人は豚の生皮で作られた脂ぎったベストを着ており、そこからは腐った魚と古い汗の悪臭が漂っていた。
「さっさと失せな、ガキのクソ野郎。ここは施しをくれる場所じゃねえ、底辺の掃き溜めだ」ブレントは頭も上げず、濁った茶色の濁液体を土器の椀から啜りながら、黒い爪の伸びたイボだらけの太い手で追い払うように言った。
エリアンは彼の目の前でぴたりと足を止めた。疲労の蓄積によってその8歳の肉体はかすかに揺らいだが、その声は鋼のように冷たく、はっきりと響き渡った。
「衣服が必要だ。旅用の。暖かいもの。それと、地図を」
ブレントは急に頭を上げた。目の前の少年から漂っていたのは、子供の恐怖ではなく、焼き尽くされた強制労働の焦げ臭さと、毛穴に染みついた古い血の匂いだった。商人は生唾を飲み込み、震える粘着質な指で木箱の奥を探ると、脂ぎったテーブルの上に品物の包みを乱暴に放り出した:厚手で粗い灰色のズボン、*鉄毛羊*の毛並みが荒い長めのウール製マント、そして清潔で粗く織られた麻のシャツだった。
エリアンはゆっくりと手を伸ばし、血に汚れた指でザラザラした布を掴むと、重い革の財布をテーブルの上にドンと投げ置いた。財布は、街道で奪い取った一握りの重い銅のレン硬貨と3枚の銀のリラ硬貨を鈍く鳴らした。
「い…急ぐよ」ブレントは青ざめながらどもり、強欲に銀貨を見つめながら絞り出した。「持ってけ……そしてさっさと消えな……」
エリアンは包みをつかんだが、その場を離れようとはしなかった。彼は片手でテーブルの端を強く押さえつけ、商人を木箱へと押し付けた。
「地図を開け」少年は静かに命じた。「そして答えろ。今日は何の日だ? 日付はいくつだ?」
ブレントは子供の冷徹な眼差しに全身を震わせ、ガラクタの山の下からボロボロの汚れた羊皮紙を慌てて引きずり出すと、震える掠れ声でまくし立てた。
「し……創世紀3529年8月1日だ! 今日は8月1日だ、悪魔どもに魂を引っこ抜かれるとしてもな! 今日の夜明けに、バロン・ドレイヴンの鉱山が空へ吹き飛びやがって、街道中が大騒ぎになってるんだ……だからその刃を引っ込めろ、ガキ、頼むから、神にかけて、収めてくれ!」
エリアンは首をかしげた。彼の冷徹な理性——カエル・エラリスの絶対記憶の貯蔵庫——が、その数字を自身のタイムラインへと瞬時に照合した。6月27日、意識を失った子供だった彼が、南部エルフ公国ラエリオンの原生林アエリルのふもとにある一族の領地での虐殺のあと、奴隷商人たちによって密閉された荷車で連れ去られたその忌まわしい夜から、正確に34日が経過していた。いまや羊皮紙に目を落とし、エリアンは数学的な正確さをもって状況を把握した。ドルネク山王国のバロン・ドレイヴンの鉱山は、ここから数百マイル北方に位置していた。
*「創世紀3529年8月1日。ラエリオンでのあの夜から、正確に34日」*、冷徹な思考が脳裏を駆け抜けた。*「鉱山が吹き飛んだのは今日の夜明けにすぎず、前方に広がるのは数百マイルの異国の土地、帝国の関所やパトロールだ。だが、座標は明確だ。燃え落ちた家屋の灰と、家族の血でその手を染めた者たちのところへと続く帰路は、大陸全体を横断している。慈悲などない。あるのは計算のみだ」*
その瞬間、木のテーブルの上に打ちつけられた銀のリラ硬貨の澄んだ金属音が、室内のざわめきを切り裂いてホール全体に響き渡った。
月白の硬い髪と琥珀色の目を持つ屈強な傭兵が、その純金の響きを聞きつけた。彼はアメジスト色の髪の女を乱暴に突き飛ばした。女は悲鳴を上げながら汚れた床へと転がり落ち、酸っぱいビールの入った素焼きのジョッキをひっくり返した。傭兵は巨体を揺らしながら立ち上がり、2メートル半の長身でホールを威圧しながら、ゆがんだ黄色い歯を剥き出しにして狂気じみた笑みを浮かべた。
「おい見ろよ、この鉱山のクソ雑魚が、拳の中に銀のリラをジャラジャラ鳴らしてやがる!」傭兵は足元のベンチを蹴り飛ばしながらしゃがれた声で怒鳴りつけた。「おいガキ、てめえのような汚ねえクソ虫が、どこでそんな大金を手に入れた? さっさとポケットの中身をひっくり返しな、さもなければその細い腸を引きずり出してこのテーブルに叩っ切ってやっからよ!」
藁のような黄色の髪と白内障の盲目的な目をした長身の男も立ち上がり、嫌らしい音を立てながら腰から幅広の錆びたギザギザのナイフを引き抜いた。タバコの煙る店内の他の客たちは一瞬にして静まり返り、見慣れた惨殺劇の始まりを固唾を呑んで見守った。
*「自分から墓穴を掘りやがったな、クソ野郎どもが」*、エリアンは冷ややかに断定し、アドレナリンが血管をシャープに駆け巡る感覚を覚えた。「楽な獲物だと思ったか? お前たちの墓場を受け取るがいい」*
エリアンはゆっくりと身体を起こした。傷ついた脈管の中の貴重なマナを無駄遣いする理由などない——純粋な解剖学、一撃の幾何学、そして冷徹な計算が、絶対的な結果を保証していた。
少年の右手は、新しく手に入れた衣服の布束の中から、稲妻のような速さで電光石火の如く突き出した。戦利品の短い戦闘用短剣が、乾いた、空気を切り裂く鋭い音を立てて鞘から抜けた。
その最初の動きは完璧に捕らえどころがなく、無駄な動きが一切なかった。カエル・エラリスの計算能力は、外科手術用のメスのように無慈悲な効率性で機能していた。エリアンは後退するどころか、2メートルある巨体のぶら下がった腕の死角へとまっすぐ踏み込んだ。彼の剣先は肋骨の下端、防御が手薄な軟らかい肋間組織へと正確に突き刺さった。鋼の刃は横隔膜を穿ち、湿った嫌な音を立てながら肝臓の被膜を引き裂いて臓器の深部へと没入し、瞬時に大規模な内出血を引き起こした。刃を抜くことなく、エリアンはそれを90度ねじり、門脈の枝を引きちぎりながら、床へと熱い鮮血を撒き散らした。
巨体は悲鳴すら上げる暇もなかった——引き裂かれた肺からあふれ出た濃く黒い泡立ちの血が、ぽっかりと開いた口から激しく噴き出した。それと同時に、エリアンは重いブーツのつま先で巨人の膝の裏側を容赦なく踏み抜き、半月板と靭帯を粉砕した。骨が乾いた木の枝のように折れる音が響いた。巨人は自分の口や鼻から溢れ出る血に溺れながら、膝から崩れ落ちた。
藁色の髪の長身男が飛びかかり、目くらましの突きを繰り出そうとナイフを振り上げたが、エリアンはすでに倒れゆく最初の傭兵の巨体を踏み台にしていた。死にゆく巨人の肩を足場にして跳躍し、左手で男の脂ぎった髪を鷲掴みにした。その勢いのまま引きずり下ろし、相手の身体をくの字に折り曲げた状態で、オークのテーブルの錆びた釘だらけの角へと顔面を凄まじい力で叩きつけた。
男の鼻と上顎は、軟骨と磁器が粉々になる不快な音を立てて頭蓋骨の内部へとめり込んだ。剥き出しになった皮膚の破片、折れた歯、そして血飛沫がテーブルの上に盛大に飛び散った。敵の神経系が反撃に移る間もなく、エリアンは自由な方の手の指を、白内障で濁った盲目の眼窩へと容赦なく突き入れ、薄い篩骨を突き破って、短く正確な動作で剣の刃を上から後頭骨のくぼみへと打ち込み、第一頸椎のレベルで延髄を完全に断ち切った。
男は断末魔の痙攣に身を震わせ、血まみれの床板の上でブーツの踵をバタバタと鳴らしたのち、括約筋の緩んだ悪臭を放ちながら、弛緩してその場に崩れ落ちた。
広大なホールには、再び絶対的で冷え冷えとした沈黙が支配した。ただ、床板に血の滴る乾いた音が響くだけだった。
「クソ……」遠くの暗がりから、誰かが背中を丸めて丸太の壁に押し付けながらおののき声を漏らした。「嘘だろ……見たかあいつ?! あのガキが一瞬で二人とも片付けちまったぞ! おい、あれは人間じゃねえ……」
「黙りやがれ、バカ! 口チャックしとけ!」別の略奪者が震える手でジョッキを胸に抱え込み、身動きひとつせずに荒く息をついた。「あいつの目を見たか? あれは純粋な死神だ……頼むから息をするな、殺されるぞ……」
アメジスト色の髪とターコイズの目の怯え切った売春婦は、テーブルの下に這いつくばり、血に染まった両手で口を必死に覆い隠しながら、涙と鼻水、そして恐怖で失禁した尿の溜まり水にまみれて震えていた。場数を踏んだはずの荒くれ者や脱走兵たちでさえ、たった一瞬で二人の巨人を血の泥人形に変えてしまった8歳の子供から放たれる凍てつくような圧倒的恐怖に縛られ、ベンチに縫い付けられたように身動きできなかった。
エリアンは、冷たくなりゆく3つの死体の間で、敵の返り血に染まったコートの裾で刃を丁寧に拭き取ると、新しい旅装束の包みを拾い上げ、まっすぐでよどみのない足取りで、シュラコフ・オスコロクのうだるような熱気と泥に満ちた夜の闇へと歩き出した。
復讐の旅は、いま始まったばかりだった。




