第16章:鉱山の嵐、鉄筋の血、そして盲目の駒
# 第16章:鉱山の嵐、鉄筋の血、そして盲目の駒
地下の地獄における翌朝は、重い何百ものツルハシが石炭の層を叩く単調な音で始まることはなかった。その代わり、鉱山の深い裂け目の上空に狂気に満ちた銅鑼の音が響き渡り、その偽りに満ちた耳障りな音程が鼓膜を激しく打ち鳴らしたせいで、泥人形のような奴隷たちの耳からは粥のような血が滲み出ていた。この金属の咆哮に続いて、増強された粛清部隊の野太く、原始的な怒りに満ちた怒声が響き渡った。ブラッグの頭蓋骨を貫かれた死体と、首の骨を捻じ折られたオブフの死体――二人の看守の同時失踪は、バロン・ドレイヴンの全警備陣を激震させた。上層部では恐ろしく狂気じみたパニックが巻き起こり、鉱山の上層部は、このセクションで起きていることが単なる絶望による偶発的な暴動などではなく、冷徹に計画された致命的な陰謀であると即座に察知したのだ。
夜明けとともに、鉱山の最も深く湿った下層へと粛清部隊が雪崩れ込んだ。看守たちは、鎖から解き放たれた飢えた野犬の群れのように狂乱していた。彼らは安物の酸っぱい馬の汗、古い尿、そして腐った獣脂の臭いを染み込ませた重いキルテッド・ガンベゾンをまとい、その上には主の恐ろしい紋章――牙を剥いた猛獣の口――が刻まれた黒染めのマットなスチールの胸当てを不気味に輝かせていた。彼らは曲がりくねった坑道を駆け抜け、先端に重い鉛の散弾が編み込まれた三本尾の鞭や、鉄のスパイクがびっしりと打ち付けられた巨大な棍棒を荒々しく振り回していた。
彼らは共有檻や房へと押し入り、右も左も一切区別することなく、カチカチの劣悪な環境を本物の地獄の支店へと変えていた。鉱山の空気は瞬く間に、鉛のように重く焦げた安酒の悪臭、キャンプの汚物の刺激臭、淀んだ尿の臭い、何百もの恐怖に震える肉体の汗、そして腐敗した死体の強烈な臭いで満たされた。ここでは、大陸の数多くの抑圧された種族のなれの果てが腐り果てていた。折れた牙と裂けた獣耳を持ち、かつては筋骨隆々だったが看守たちの気晴らしの最初の標的にされる獣人たち、錆びたナイフで誇り高き髭を無残に切り落とされたずんぐりした幅広の肩を持つドワーフたち、異なる土地から連れられてきた疲弊した流れ者や傭兵たち、そしてかつては美しかったが今は半ば生ける影と化したエルフや半エルフたち。
これら種族の異なる人間や非人間のごちゃ混ぜの肉の塊は、流れ出る新しい血の飛び散りと、金切り声に変わり果てた限界の悲鳴と混ざり合っていた。警備員たちは、人種が何であろうと誰彼構わずその獣のような怒りをぶつけていた。重い鞭が空気を切り裂き、ただれた背中に深く、血と体液が滲み出る血の溝を残した。ちょっとした視線の違い、咳払いのわずかな失敗、歩幅の小さな狂いに対しても、不運な者たちは容赦なく泥の中にブーツで踏みつけられ、肋骨を折られ、歯を折られ、その肉体を血まみれの泥の塊へと変えられていた。
エリアンは、自身のブロックの最も奥、完全に光の届かない暗闇の隅に深く身を屈め、冷たく湿った石の上に座っていた。
*(クソったれな銅鑼の音め……クソ、あのクソったれなバロンの野郎、俺が計算していたよりも遥かに早く動きやがったな)*。エリアンの冷たく皮下で滾る怒りのなかで、その思考が駆け巡る間も、彼の擦り剥けた指先は隠し持った錆びた鉄筋の破片を強く握り締めていた。 *(この糞塗れの穴ぼこであと一日でも過ごせば、俺のこの痩せ衰えた骨は、この灰色の乾いた皮膚を突き破っちまう。クソみたいな鉱山、クソみたいな灰の肺気腫、黒い血を吐き出す病……もしここで俺がキレて、足を踏み外し、あるいは失血死なんかですりゃあ、過去のすべての生活も、カエル・エラリスの記憶も、復讐への渇望もすべてクソ箱行きだ。お前らの思い通りになんかさせてたまるか、クソ野郎ども。自分の歯と爪でこの呪われた岩盤を噛み砕いてでも、俺はここを生きて出てやる)*。
外見的に彼は、屈強な囚人たちすら思わず身を引くような、おぞましくもシュールな骸骨のようになっていた。この新しい人生においても、前世においても純血のエルフである彼の肉体は極限まで痩せ細り、胸の肋骨は不健康で黄みがかった灰色の皮膚をパツパツの尖ったアーチ状に引っ張り、鎖骨は皮膚に包まれた不気味な折れた剣の穂先のように突き出していた。かつて純血のウッドエルフのように眩いばかりの白銀色だった彼の長髪は、固まった黒い血、嘔吐物、硫黄の汗、そして染み込んだ鉱山の煤が混ざり合い、ひと固まりの醜いフェルトの塊と化していた。左のエルフの耳は無残に異形化していた。かつての息の詰まる独房での虐殺と家族の死の直後、処刑人たちによって軟骨の一部が無残に切り裂かれ、引きちぎられ、不気味な赤黒い瘢痕の残る欠損部となっていた。
手足の爪は、砕けた指骨と、重い道具を使った終わりのない過酷な労働による深い皮下出血のせいで完全に黒ずみ、鈍く恐ろしい角質の切り株と成り果てていた。深く落ち窪んだ眼窩からは、子供特有の恐怖や弱さのかけらもない、氷のように冷たく完全に死んだ眼差しが覗いていた。手首と足首には、重い枷による、決して塞がることのない剥き出しの膿んだただれた傷口が口を開けており、わずかに動くだけで赤い肉と剝き出しの白い骨が何度も何度も激しく削り取られた。
彼の精神の深奥には、古代の高度な戦闘剣術の緻密なテクニックと、第三段階の魔法理論の深い知識が蓄積されていた――それは、カエルとしての記憶の目覚めを頼りに、悲劇が起きる前に彼自身が到達していた高みそのものだった。しかし、今の彼にとってそれは、一握りの灰と同等の価値しかなかった。彼の真の魔力の源は、首に食い込む重い首輪と、抑制の鉄で作られた巨大な足枷によって完全に封じ込められており、あらゆる微小なマナの粒子の発生すら根底から断ち切られ、彼は無力な廃人と化していた。貴種のエルフの剣の代わりに、彼の傷だらけで汚れの固まった手には、一本の粗末な建築用の鉄筋しかなかった。彼は魔法のトリックなど頼れなかった。彼の味方は、大人の冷徹でシニカルな理性と、極限まで衰弱した肉体の獣の直感だけだった。
その一方で、彼の動きを縛り付けている最大の足枷――手足に嵌められた役所の重い鉄枷を、早急に何とかする必要があった。エリアンは自身の両手首へと、冷徹で計算高い視線を走らせた。枷があらゆる俊敏な機動を妨げていたが、ボロ布の裏、胸のすぐ近くの冷たい肉体にしっかりと押し付けられた場所には、死んだ看守オブフから奪い取った魔法の鍵の束が隠されていた。鉄格子用のピッキング道具だけでなく、その中には収容所の枷用の万能鍵が含まれていた。
*(一番の肝は、垂直の換気用坑道まで辿り着くことだ。そこさえ行っちまえば、こんなクソみたいな重い鉄屑は足の負担になんてならない。キーを使えば、自分の手で一瞬にして外してやる)*。彼は脳裏で冷徹にそう確認した。
その極限まで張り詰めた警戒心を、隣の格子から聞こえた低く不穏な物音が不意に切り裂いた。
隣の檻では、恐怖に駆られ、限界を超えて頭がおかしくなりかけている一人の囚人――遠い土地からの元脱走兵の傭兵が暴れ回っていた。かつては筋骨隆々だった彼の頑丈な肉体は、地下での数ヶ月の労働ですっかり干からびた骸骨のようになっていた。こけた頬には錆びた藁色の脂ぎった無精髭が生え、汚れて絡まった髪が充血した濁った栗色の目を覆い、手首には深く腐敗液を湛えた枷のただれが黒くこびりついていた。エリアンがボロ布を直そうと暗闇の中でいつもより少し激しく動いたとき、魔法の金属である鍵の束が薄暗がりの中で一瞬だけ微かに光り、石床に対してカチリと小さくも明確な金属音を立てた。
傭兵の視線が、役所の金属特有の目に刺さるような形状をたまたま捉えた。彼のその煤けた汚れた顔には瞬時に理解の色が浮かび上がり、それがすぐにネズミのような盲目的な貪欲さと絶望の輝きへと変わった。彼は激しく身を乗り出し、傷だらけで血の滲んだ両手で冷たい鉄格子にしがみついた。
「おい……ガキ……」彼は喉を潰したような貪欲な囁き声でしゃがれ声を漏らし、床に黒い唾を吐き捨てた。「はっきり見たぜ……お前の胸のあたりにあった代物をな。死んだクソ看守どもの鍵だ。下の階層の鉄格子と枷を開けられる本物の魔法の鍵じゃねえか! ここで一番賢いつもりでいやがったのか、このクソッタレが? 今すぐそれを俺に分けねえか、あるいはてめえと一緒に上まで連れて行かねえなら、今すぐこの坑道中に響き渡る大声で叫んでやるよ。山刀を持った看守どもが瞬時にここに群がってくるようにしてやるからな……」
傭兵はその脅し文句を最後まで口にすることはできなかった。
エリアンの目において、この男はそのコンマ数秒の瞬間に存在価値を失っていた。ためらいも、一瞬の躊躇いも、憐れみすらも、その子供の疲弊しきった顔には一切浮かばなかった。カエル・エラリスの冷徹な理性は、時計仕掛けの容赦のない正確さで稼働していた。
考え込んでいる暇など与えない電光石火の獣のような鋭さで、少年はボロ布の下から腕を突き出した。片側が鋭く研ぎ澄まれた重い建築用鉄筋の破片が、傭兵の肋骨のすぐ下に正確に突き刺さり、脂肪の組織をバリバリと破り、筋肉を引き裂いて腹腔の奥深くへと侵入した。
傭兵は自身の悲鳴を飲み込み、エビのように体を反らせた。彼の眼球は飛び出さんばかりに見開き、破裂した毛細血管から血走り、口からは濃い赤黒い泡が噴き出した。エリアンは不快な水音を立てながら傷口の中で鉄筋をグリリと捻り、一気にそれを引き抜いた。下腹部を下から上まで大きく切り裂いたため、湯気を上げる内臓のループが外へとこぼれ落ちた。傭兵は音もなく口をぽかんと開き、空気を求めてあえぎ続けた。エリアンは微塵の嫌悪感も指先の震えも見せず、冷酷な蹴りをその胸に叩き込み、瀕死の男を檻の最も深い暗闇の中へと突き飛ばした。そこへ彼は、まだピクピクと痙攣している死体を、血まみれの破れた石炭の袋で素早く覆い隠した。ブロックの他の住人たちは誰も頭すら向けなかった。この呪われた収容所では、住人の暴力的な死など日常茶飯事すぎて、無駄な好奇心に割く体力など誰にも残っていなかったのだ。
血に染まった黒い爪と手を汚れた布で拭き取ると、エリアンは深く均等な呼吸をして乱れた息を整えた。危険は即座に、冷酷に、音もなく排除された。
まさにその時、朝の粛清に対する動物的な恐怖が限界を超えていた一団の生き残り奴隷たちが、錆びた格子へと近づいてきた。
その中心にいたのは一人の若い半エルフだった。かつては上品だったが傷だらけの顔立ちの輪郭や、切り取られた左のエルフの耳が恐怖で激しく震えていた。長年の不摂生で灰色に汚れた長い灰色の髪は悪臭を放つゴミの塊のようになり、半ば盲目的な濁った淡緑色の目が狂ったようにキョロキョロと動いていた。その傍らには、筋肉質でずんぐりした二人のドワーフが怯えるように身を寄せ合っていた。かつては複雑なルーンの掟に従って美しく編み込まれていた彼らの赤い髭は錆びたナイフで無残に切り落とされ、汗ばんだ広い額にはバロンの牙のマークが刻まれた、まだ体液の滲む新しい焼き印が生々しく残っていた。少し後ろには、折れた牙を持つ痩せこけた獣人の巨大な姿があり、その生皮は古い鞭の傷痕ですっかり引き裂かれていた。
「おい……悪魔に魂を売ったっていい、聞いてくれ……」半エルフはヒステリックな囁き声に声を裏返らせながらしゃがれ、泥まみれの黒ずんだ指先で錆びた鉄格子にしがみついた。「警備は完全に頭がおきちまった、あいつらはブロックごと皆殺しにしてやがる。このままじゃ日暮れ前には俺たち全員が確実に殺されるんだ。お前は……この地獄で唯一、痛みで泣き叫んだり奴らの足元で這いつくばったりしねえ男だ。お前には何か抜け道の手立てがあるはずだ、俺には直感で分かる! 俺たちを一緒に連れて行ってくれ、お前の命令なら何でも従う、だからここから出してくれ!」
エリアンは彼らに向けて、恐怖のかけらも同情の影もない、冷たく虚ろな深淵のような目を向けた。彼は彼らの救世主でもなければ、気高い解放者でもあったわけではない。彼はただ、他人の恐怖と絶望を自分の個人的な目的のために冷酷に利用する、冷徹な死刑執行人にすぎなかった。
彼の低く、妖しく、確信に満ッチた声が、打ち砕かれた奴隷たちの精神へと毒のように滑り込み、彼らにファナティックなまでの執念でその微かな救いの藁へとすがりつかせた。
「お前らはいつまでもこのクソみたいな泥の中で豚のように腐り続け、自分の臓物を冷たい石の上にばらまかれるのを待ちたいのか?」エリアンは死んだ目で彼らをまっすぐに見据え、低く囁いた。「今夜、収容所の警備交代のタイミングで、北側の倉庫のあたりに必ず警備の隙ができる。おもしろ半分で今すぐ隣のバラックへとこっそり忍び込み、大声で暴れて、お前ら自身が率先して鉄筋の破片を手に中央の格子へと突撃するなら、看守どもは群れをなしてそっちへ殺到するはずだ。あいつらは間違いなくお前らとの殺し合いに夢中になる。それが、お前らが自由に辿り着くための唯一の現実的なチャンスだ。他の道などない――明日の朝ここで集団墓地に放り込まれるか、それともお前らのその肉体で俺のために暗闇への道をこじ開けるかだ」
極限の狂気、疲労、そして生き残るための盲目的な希望に囚われた絶望的な奴隷たちは、その毒された餌を貪るように飲み込んだ。怯えきった彼らの虚ろな瞳の中に、破滅した愚者特有の危険で狂気じみた光が灯った。彼らは、自分が真の解放のために戦っていると心の底から信じ込み、泥だらけの頭を激しく縦に振った。彼らが、見知らぬ壮大なゲームにおける安上がりで盲目的な消耗品の肉塊に過ぎないことなど、気付いてもいなかった。
エリアンは格子からゆっくりと顔を背け、指の力を抜くと、再び自身のブロックの救いである暗い影の中へと深く身を潜めた。歯車は完璧に動き出していた。地下の鉱山全体が昂る緊張に震え、石の壁を血に染め上げ、待ちにまった脱出への道をようやく切り開くはずの夜の到来を、固唾をのんで待ち構えていた。




