第14章:骨の錆と採掘場の死寂
# 第14章:骨の錆と採掘場の死寂
エリアンがこの鉛色の地獄である採掘場に初めて足を踏み入れてから、ちょうど1週間が経過した。終わりのないツルハシの轟音、刺激的な石炭の粉塵、死にゆく者たちの喘ぎ声、そして腐敗臭が漂う7日間の日々。地下の世界では時間の概念が失われ、それは果てしない苦痛のサイクル、過酷な交代勤務の連続、そして魔法の銅鑼の鈍い打撃音へと変わり果てていた。
その間に、彼の8歳のエルフの肉体は、恐怖の解剖学劇場の動く模型のような姿と成り果てていた。右肩と肩甲骨にあるバロン・ドレイヴンの焼き印は、膿を伴いながら分厚くひび割れたかさぶたに覆われていたが、重い2プード(約32キロ)の手車を動かすたびに鈍く、骨を削るような痛みを放ち続けた。5週間前にバロンの地下牢で剥ぎ取られた爪の跡地には、出血を伴う炎症を起こした肉の塊が剥き出しになっていた。坑内の泥、刺激の強い塩分、石炭の粉塵が毎日のように手足の剥ぎ出しの傷口に入り込み、ツルハシを握るたびに神経を逆なでるような激痛が肩の芯まで走った。
最も耐えがたいのは手足だった。強力なエルフの自然の『原初』を完全に封じ込めるために作られた、マットで重い金属である抑制の鉄の足枷が、肉が剥き出しになるまで擦り剥けた皮膚に深く食い込んでいた。金属はむき出しの骨と接触し、慢性的な炎症を引き起こしている。それぞれの輪の周りには、内側から肉を溶かすような赤錆の層が形成され、一歩踏み出すごとに焼けるような疼きが走った。エリアンの胸の内で、呪われた合金の層の下に閉じ込められた『原初』が悶え苦しんでいた。
*(クソ……この外道どもの金属が、少しずつ骨に溶け込んできやがる)*。鋭い岩の破片が散らばる通路をきしませながら手車を押しながら、エリアンは冷ややかにそう思考した。
外見的には、彼は周囲の他の死人どもと何ら変わりがなかった。白銀のエルフの髪は固くもつれ合い、裂けた後頭部から流れ出た乾燥した黒い血で完全に固まっていた。顔は皮膚の亀裂に入り込んだ石炭の煤で黒ずみ、前歯のあった場所には紫黒色のぐちゃぐちゃな歯茎が口を開け、そこから粘り気のある血が絶えず滲み出していた。
彼の周囲には、採掘場によって意思を奪われた家畜の群れと化した数百人もの死刑囚たちがうろついていた。そのほとんどは、カビや汗でベトベトになった汚い髪を垂らし、慢性的な栄養失調と石炭の粉塵によって、皮膚は死人のような灰色を帯びていた。奴隷たちは青黒い皮膚の浮き出た歩く骸骨のようで、肋骨や関節が痛々しく突き出していた。
暴力と死はここでは日常の風景であり、エリアンはそれに完全に慣れきっていた。主要な採掘場所から少し離れた薄暗い岩陰では、酔っ払った2人の看守が、新たに連れてこられてきた絶望した少女の奴隷をまたしても隅へと引きずり込んでいた。彼女の絞り出すような悲鳴、鈍い殴打音、そして獣のような突き上げる音がドーム状の天井に響き渡る。エリアンは振り返りもしなかった。その死に絶えたガラス玉のような薄灰色の瞳は、半時間後にはゴミのように汚水溝へと投げ捨てられることになっている、痙攣する裸の肉体を素通りしていった。カエル・エラリスの幾多の歳月に裏打ちされたメンタルシールドに守られた少年の脳は、一切の感情を遮断していた。
バラックの遠い隅では、また別の劇が演じられていた。前日までエリアンの隣に座っていたガリガリに痩せこけた人間の囚人が、突然激しい黒い咳き込みに襲われたのだ。彼の目は濁り、その表面は分厚い灰色の膜に覆われ、口からは黒い粘液の塊や自分の肺の組織の残骸が混じったドロドロとした泡が噴き出した。男は痙攣を起こし、汚れた藁の上でそのまま息絶えた。警備兵たちは近くに寄ろうともせず、嫌そうに鉄の鉤爪で死体の足首を引っかけると、そのまま暗がりへと引きずっていった。
エリアンはその症状を冷徹な視線で綿密に分析した。彼の意識の奥底には、かつての生における膨大な知識の層が瞬時に浮かび上がった。カエル自身は実務的な錬金術師ではなかったが、かつては無数の古い書物や論文を漁り、錬金術兵器の使用結果や第四級の放棄された鉱山における環境条件について詳細に研究していたのだった。
*(灰の肺気腫だな)*。カエルの理性が冷徹に断定した。*(肉を蝕む錬金術の疫病だ。湿気と石炭の粉塵の中で数週間のうちに胞子が繁殖し、肺の組織を石のように腐らせ、内側から体を崩壊させていく。古い本で読んだことがある:こうした外道の病気は地下都市全体を全滅させたものだ。普通の人間にとっては百パーセントの死刑宣告――血まみれの肺を吐き出しながら盲目になっていく。私の傷ついたエルフの肉体にとっても、血流の中に胞子が定着を許せば大きなリスクとなる。毎日、強力な塩水溶液で喉とただれた患部を洗浄し、病魔を焼き払う必要がある)*。
奴隷たちの間の死亡率は日ごとに上昇していたが、もはやエリアンに愚かな脅威を持って近づく者は誰もいなかった。1週間前に素手と枷でオークの頭蓋骨を叩き割って以来、彼の周囲には絶対的な、凍てつくような虚無感と死の気配が漂っており、誰もが恐れる「狂った無口な異常者」としての評判が定着していた。
それでもなお、この採掘場の世界は定期的に彼の耐久力を試そうとした。
果てしない交代勤務の最中、悪臭を放つ濁った水のシステンの近くで短い休憩をとっていた時、2人の男がエリアンのもとに歩み寄ってきた。ひとりは、「錆び」と呼ばれた大柄の人間の囚人で、内部の秩序を牛耳る牢内のゴロツキグループのひとりだった。彼は不快な笑みを浮かべ、黄ばんだ腐った歯を覗かせ、隆起した首筋に青い犯罪者の入れ墨を刻んでいた。もうひとりは、半分折れ耳の猫背の痩せこえた半エルフで、暴行で腫れ上がった目をし、震える手で錆びた鉄筋の尖った破片を握りしめていた。
「おい、耳長のバケツ野郎」錆びと呼ばれた男は地面にドロリとした唾を吐き捨て、そう言い放った。「小粒のクセにいい気になってやがるな。あのオーク野郎を片付けたのはただのまぐれだ。今日から、平穏に息をしていたければ、テメぇの配給の飯と綺麗な水の半分を俺たちに差し出しやがれ。でねぇと、朝にはテメぇの腸が溝にぶちまけられることになるぞ」
エリアンの顔面は1ミリたりとも動かなかった。虚ろでガラス玉のような瞳が「錆び」を射抜いたその圧倒的な死の淵のような冷徹さに、百戦錬磨の犯罪者ですら一瞬言葉を失った。
「失せろ」エリアンは平板で感情のない声で言い放った。「お前らは二人とも、すでに死んでいる。まだそれに気づいていないだけだ」
小賢しい半エルフが激昂して金切り声を上げ、鋭く踏み込みながら鉄筋を少年の腹部へと直接突き刺そうとした。
しかし、第3段階の剣術の戦闘基盤を持つカエル・エラリスにとって、その動きは滑稽なほどに遅かった。ズタズタに裂けた関節の激痛を完全に無視し、エリアンは微小かつ完璧に計算された半歩のステップを踏み、その一撃を完全に空振りさせた。それと同時に、彼は鋭く洗練された動作で両手を跳ね上げ、重い抑制の鉄の縁を半エルフの鎖骨へと直接叩きつけた!
**バリッ!**
骨が木端微塵に砕け散った。半エルフが悲鳴を上げて鉄筋を取り落としたが、エリアンは追撃の手を緩めなかった。過去の時代の筋肉の記憶を頼りに、崩れ落ちる外道の足を払うと、獣のような機械的正確さをもって、無傷の歯で相手の頸動脈へと直接噛みついた。顎を閉じ、エリアンは低くうなり声を上げながら頭を後ろへと激しく引き剥がし、大量の肉と血管の塊を引きずり出した。熱い暗黒の血の噴水が彼の顔面に降りかかる。エリアンは血まみれになった肉片を不敵に汚れた石の上に吐き捨てた。
半エルフが血に溺れ、痙攣して悶えている間に、エリアンは枷に繋がれた両手で鈍く湿った音を立てながらその頭蓋骨を石床に二度叩きつけ、顔面を原型をとどめない泥の塊へと変えてしまった。
「錆び」は顔面蒼白になり、後じさみした。その瞳に原始的な動物的恐怖が灯る。8歳のエルフが半エルフの喉の肉を吐き捨てるのを見た大柄のゴロツキは、目の前の存在がブレーキの壊れた怪物であることを悟った。彼は身を翻し、暗い横道の通路へと逃げ出そうとした。
しかし、エリアンは一線を越えた者を逃がしはしなかった。瞬時に足場を固めて跳ね上がり、半エルフが取り落とした鉄筋を拾い上げる。エルフの反射神経が、わずか2跳ねで距離を詰めることを可能にした。彼は背後から「錆び」に追いついた。鋭い一振り――錆びた鉄の棒が、ゴロツキの肋骨のすぐ下に突き刺さり、肺を貫いて心臓へと到達した。
「錆び」は血の泡を吹きながら喘ぎ、石炭の泥の中に重く崩れ落ちた。エリアンは冷徹にその背中にブーツを突き立て、傷口から鉄筋を引き抜くと、確実を期すためにその鉄の塊をこめかみへと振り下ろし、頭蓋骨を割り砕いた。
殺害された者たちの血が分厚い層となってエリアンの顔と胸を覆い、黒い煤と混ざり合っていた。彼の表情はどこまでも冷たく虚ろなままだった――恐怖も、歓喜もない。そこにあるのは、生き延びた者のシニシズムだけだった。
彼は痙攣する「錆び」の死体をまたぎ、壁際に身を縮こまらせた呆然自失の奴隷の群れをガラスのような冷たい目で一瞥すると、凍てつく沈黙の中へと投げ捨てるように言った:
— まだ俺の配給を狙いたい奴はいるか? さっさと失せろ、クズどもめ。
木製の見張り台の上の警備兵たちは呆然と沈黙し、クロスボウを上げることもなかった。この掃き溜めの世界では、純粋で絶対的な暴力と、最後までやり通す覚悟だけが敬意の対象だった。
やがて、魔法の銅鑼の重く響き渡る打撃音が地下の静寂を引き裂き、採掘場の交代時間の終了を告げた。疲れ果て、煤にまみれた奴隷たちは出口の方へとぞろぞろと歩み始めた。エリアンは空の手車を黙って放り捨て、擦り剥けた手首の焼けるような痛みに歯を噛み締めながら、死刑囚の灰色の群れと共に悪臭漂うバラックの湿気の中へとすごすごと戻っていった。
カエル・エラリスの冷徹な理性に身を委ね、彼は通路のあらゆる曲がり角、クロスボウ兵の死角、そして換気口の位置を記憶の中に緻密に刻み込んでいいた。枷が皮膚を焼き、灰の肺気腫が数多の命の息の根を背後から狙っていたが、抑制の枷に封じ込められた少年の胸の奥では、圧倒的で邪悪な復讐の火花が燃え上がり始めていた。これはまだ第一段階にすぎない。
*(このクソッタレな坑道も、いつの日か血の海に溺れることになる)*。バラックの重い扉が背後で軋む中、エリアンの脳裏でその思考が冷たく響き渡っていた。




