↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
王妃?え、時代は騎士でしょ!  作者: 吉那 薫
38/43

38.企て

朝だ。

学園生活2日目にしてもう行きたくない。

だって昨日の今日で王子に会いたくないし。

謝るって決めてるけど、できるならもう関わりたくないレベルなんだよな。

早くヒロインとくっつくなり、婚約者決めるなりすればいいのに。

あ。ていうか私が協力すれば良いのでは…。

そうよ!

ヒロイン王子狙いっぽかったし、私が2人の間を取り持てば。


でもここで問題が一つ。

私のことはめようとするあいつのこと好きになるはずがない。

モブ呼ばわりされてんだよ?大っ嫌いだわ。

でも今後の私の人生に関わることだし、一肌脱ぐしかなさそうね。

そうと決まれば早く学園に行こうではないかっ。


確かヒロインは朝早く登校して木の下でついうっかり寝ているのよね。

…。

まじかよ。

あのバカヒロイン何してんのよ。

イビキうるさっ、ガチ寝してんじゃねーよ。

「ちょっとあんたっ、起きなってほら」

「グガガガガッ…っいた!ちょ、いたいって何⁉︎」

つい本気で殴ってしまった。

寝相悪くてスカートめくれてるし。

「痛いじゃないわよこのバカ!こんなとこで何してんのよ」

「あら、モブ子じゃない。なーに、また邪魔しにきたの〜?さすが悪役令嬢ね」


ブチッ。

こいつ黙って聞いてたら調子にのって。

「あーのーねー!ストーリー通りやるならちゃんとやりなさいよ。木の下で寝るって言ってもそれはスヤスヤなの。あんたがやってたはグースカよ」

「だからやってたじゃない」

「聞けよっ!あんたみたいにイビキうるさいわ足開いてるわなんてガサツな女の子にブレザーかけてくれる男子なんていないからっ」

「ぐっ…た、確かに」

やっと伝わったよ。

こんなのでヒロイン大丈夫?


「伝わって良かったわ。それより、私と取引しない?」

私は人の良さそうな笑みを浮かべた。

さっきモブ子って言われたのをスルーしたのも作戦の内。

私がいい奴だと、味方にした方がいいと思わせてみせる。

「は?なにそれ。取引って」  

「あんたと王子の仲を取り持つって言ってるの。私ならお茶会にあなたを呼んであげることもできる。2人のデートの場を作ることもできる。それに王子を知り尽くしてるからアドバイスもできるわよ」

「ストーリー通り進めれば全部うまくいくから必要ないわ」


私はこの後、バカヒロインに丁寧に説明してやった。

私が王妃の座に興味がないこと、王子の婚約者ではないこと、既に騎士科に入っているということ。このままではストーリー通りに行くはずがないってね。

王子がヨルロクといい感じなのはもちろん言ってない。

途中からキラキラした目を向けてウンウン頷いてた。


「そ、そこまで言うなら手伝わせてやってもいいわよ」

「ドーモ」

なんで上から目線やねん…なんて怒鳴ったりしないわ。

全ては作成のために。

うふふ、最後に笑うのはこの私よ。

…もう笑ってるけどね。


取引がうまく行って1人ルンルンで歩いていた私は背後から忍び寄る手に気づかなかった。

「リリー、やっと見つけた。もう今は時間ないから放課後時間をもらえないか?」

「…王子。ええ、ちょうど私もお話したいと思ってました。では、放課後に」

びびったぁぁぁ。

平静を装ったけど大丈夫だったかな。

てかそうだった、私王子に謝らなきゃだった。

たぶん私さっき突然肩掴まれ、びっくりして無表情で対応しちゃってた。

あちゃー。謝る前の対応じゃなかったわ反省。

まぁ、なるようになるよね。

王子よ、ヨルロクとイチャイチャするのはいいけど、表向きは後継問題で婚約者を作るはずよね。

だから私自らがあんたのために、ちゃーんとヒロイン躾けとくからまかせなよね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。