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王妃?え、時代は騎士でしょ!  作者: 吉那 薫
36/43

36.

「ねーねー、君ってさクロノス公爵家の子だよね。王子様とどんな関係なのー?なんでお揃いのピアスしてるのー?ってゆーか女の子が騎士科ってのも珍しいね!ねーってば」

何この子。

めちゃくちゃ話しかけてくるんだけど。

でもね、その前に1つだけいいかな。

今授業中だがらぁぁぁぁ。

目立ってるよ、めちゃくちゃ目立ってるよ。

前向いたほうがいいって。

先生めちゃくちゃ睨んでるからっ。

ってか、あんた誰!


「あの、どなたか存じませんが前向いたほうが良いのでは…」

「あ、僕ねミルだよ。よろしくね」

無視なのね、OK。

「はぁ。私はリリアナ・クロノスです。では、私のこともリリーと」

「おっけ〜。リリーちゃんこれからよろしくね」

かっわい。

何そのクシャってした笑顔、可愛いかよ。

ミルって…そうか!

まさかミルーラル・ナグノニア⁉︎

私と同じ公爵家であり、ナグノニア家の次男だったはず。

フワッフワの癖毛のミルクティーのようなクリーム色の髪。

そして大きな丸々な茶色の目。

間違いない。

…にしても萌え袖似合うな。


「そこの2人、もう自己紹介は終わったということでよろしいかな?」

「「へ?」」

いつのまにか先生が私たちの横までに来ていた。

「あの、えとっ」

「後で私の研究室まで来るように」

「えー、いやだよー。僕今日リリーちゃんと放課後遊びに行くのにぃ」

メンタル強いな、今私達怒られてるんですけど。

てか約束してないしっ。

「来・る・よ・う・に。わかりましたか?」

「「はい」」


お父様、リリーは学園生活初日に居残りが確定してしまいました。

ごめんなさい。

「リリーちゃんっ。一緒に居残り楽しみだね〜」

うるさいよ。

「リリー大丈夫だった?っ、そこの貴方、リリーに迷惑かけるなんて何を考えー」

「まって!彼は公爵家の人間よ。キャシー、冷静に。ね?」

「っ。失礼しました。無礼をお許しください。私レサード侯爵家のキャシスでございます、以後お見知りおきを」

「へー」

何その面白そうな物見つけたみたいにワクワクした顔してるの。


「僕も!」

僕も?え、なにが。

「あの、よく今がわかりませんが」

キャシーの周りの空気なんか凄い重い空気だ。

「だーかーら!2人とも僕にも敬語なしで気軽にミルって呼んでよ!僕も仲間に入れてっ、ね!」

「…ぷっ。うふふ。なにそれ、そんなお願いってある?うふふっ。あははっ」

久しぶりにお腹の底から笑った。

そんなこと真剣な顔でお願いされるなんて思ってもみなかった。

「…でも私はお2人と違って爵位が低いですし」

「リリーちゃんも僕と同じ公爵家だよ、キャシーちゃん」


あら、珍しくキャシーが口で負けてる。

あくまでも仲良くするつもりないってね。

悔しそうな顔しちゃって。

「キャシー、いいんじゃいい?ミルは少しマイペースみたいだけど、授業中のことだって悪気はないみたいだし。どうせ3年間騎士科は1つクラスのみでクラス替えなんかないんだし。仲良くしよ」

「…リリーがそう言ういうなら。よろしく、ミル。でも今後リリーに迷惑かけたら許さないから。そこのところよろしくね」

キャシーがこんな黒い笑顔ができるなんて知らなかったわ。

「うん、わかった」

絶対わかってない。


その後私とミルは先生の研究室に行きこってり怒られた。

4日間、騎士科の生徒専用の稽古場A-Dを順番に掃除しろとまで言われた。

罰重すぎない?

そのことを話せばキャシーも手伝うと言ってくれた。

てか、せっかくならそのまま稽古しちゃってもよくない?

うん、ありだ。

練習相手も2人もいるしっ、なんだか逆に楽しみになってきた、へへっ。


「リリーがなんか1人でニタニタ笑ってるぅ。これほっといていーの?」

「いいの!かわいいんだから。それに心許している私の前だからこそ見せてくれてるんだからっ」

「えぇ、僕にも見せてくれてるって事は僕にも心許してるんだぁ。うれしぃ。それに確かにリリーちゃんってキラキラして妖精みたいでかわいいよね」

「そう!そうなの!リリーは妖精なの!ミルってば話がわかるじゃないっ」


リリアナが1人で考え込んでニヤついている間、2人の仲はぐっと縮まったのであった。

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