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王妃?え、時代は騎士でしょ!  作者: 吉那 薫
24/43

24.それぞれの悩み

「…」


何この沈黙。

長いよ。

うーん…もう泣き止んでるっぽいし、とりあえず謝る?

でも何を謝ったらいいんだろ。

つり目でごめんない?

それとも同じ人間に生まれてきてしまってすみませんでした、とか?

つらすぎなんだけど。

もはや全部私のせいじゃないっていうか。

どうしようもできないって言うか。


あーもう。

とりあえず謝ってやりますよ、謝ります。

「ごめんなさいっ」 「すみませんでしたっ」

同時だった。


「え?」

「ほぇ?あ、あの?っ!泣いたのはリリアナ様のせいじゃないですっ。私が勝手に…」

「そ、そうでしたの?私でよろしければお話しぐらい聞くことはできますが」

「…。嬉しかったんです。…私、呪われてるんです」

おいおい、まじかよ。

中二病ってやつ?

ここは私も実は…とかのるべきなのかな。


「ふふっ。リリアナ様は何も知らなかったのですね。…この見た目です。黒髪に黒い目で、周りからはいつも魔族の呪いだって言われます。しかも家が裏で、国の暗殺家業を担っています」

ぶちこんできたぁぁぁぁ。

暗殺家業とは多分それ言っちゃいけないやつだって。

家族だけの秘密だと思うよ?

何も言えねぇよ。

「…」

「この見た目で暗殺って。もう笑っちゃいますよね」

キャシス様はそう言って悲しそうに笑った。

なんかモヤっとする。


「私、つり目なのです」

「?リリアナ様?」

「なのでよく人に怖い印象あたえます。それにお菓子もよく食べるので、周りに止められます。」

「あの?」

「今だって騎士になるために色々やらかしてます」

「…」

「それがなんですの?周りになんて言われようが私は、私のやりたいこと貫きます。それに、私キャシス様の艶のある綺麗な黒髪も、黒曜石のように輝く瞳も好きです」

ま、私に好かれても意味ないかもだけど。


「キャシス・レサード、顔を上げなさい。あなたは何も悪いことをしてないわ。誰にも謝る必要なんてないし、迷惑もかけていないの。…それにあなたはそこらへんの令嬢より強いはずよ」

私、気づいちゃったんだよね。

さっき腕掴んだ時、あれは確かに鍛えてる腕だった。

それに彼女の手に剣に握ることでできたまめの後。

「…リリアナ様」


「生まれ持った侯爵という地位と、暗殺の実力の2つ兼ね備えてるなんて最強じゃない。今度、暗殺の戦術教えてくれないかしら?」

私はそう言って少し意地悪そうに笑ってみた。

「キャシー…キャシーと呼んでください!リリアナ様、私でよろしければぜひっ」

「わかったわ。では、私のこともリリーと。これからよろしくね、キャシー」

「っ!はい!」

彼女は目に涙を溜めながらそれは嬉しそうに笑った。

かっわい。

周りが何か言ってきてるのって、キャシーが可愛くて焼いてるだけじゃない?


あ、私今友達できちゃった。

うひょう!

うれしーーーよーーー。

この世界で友達初めてなんだもん。

何がなんでも私が守ってあげるからね。

…守る必要あるかわからないけど。

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