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王妃?え、時代は騎士でしょ!  作者: 吉那 薫
15/43

15.やるべきこと

王子の誕生日から3日後、王宮から手紙が届いた。

簡単に要約すると、1週間後、美味しいお菓子を用意するから一緒にお茶しようぜって。

いや、行きたくないっす。

確かに王宮でのお菓子は忘れられないけどさ。

なんか、ネット販売的なのないの?

お菓子送ってよ。


いや、待てよ。

王宮に行けるなんて滅多にないよね。

パパが仕事してる姿見れるくない?

あわよくば訓練に参加させてくれないかなー。

いや、何がなんでも参加してみせるっ。

そうと決まれば用意するものがたくさんあるな。

まずドレスなんて動きにくい服装で剣握るなんてやだな。、

あぁ、前世の日本が恋しい。

女性も普段からパンツスタイルOKだったもん。


…いいこと思いついた。

無ければ作ればいいんだよ。

そうよ。

よくいうでしょ、諦めたらそこで試合終了って。

まずは女性(特に上流貴族の女性)もパンツスタイルを受け入れられる世の中作りをせねば。

ふふふっ。

なんか楽しくなってきたぞぉぉ。


そのために、まずは革命を起こさねば。

「メイ!デザイナーリスト持ってきて」

「?あ、王宮に行く際の新しいドレスを新調なさるのですね。かしこまりました」

そう言ってメイは部屋から出ていった。

まぁ、そうであってそうでないんだけどね。


今回私がデザイナーに求めるものは、奇抜さと固定概念から外れることを恐れない勇気?かな。

そこで早速お呼びしたのがこちら。

パンパカパーンッ、グレイス・マカダミア。

彼女は、マカダミア侯爵家当主の妻でありながらデザイナーを始めるという革命を起こしたのだ。

女性は家の中にいるだけではなく、好きなことをしても良いのだと示した人だ。

まぁ私にとってもありがたいんだよね、そのおかげもあり女騎士への偏見も無くなったみたいだしね。

本当感謝しかない、だからこそ今回も感謝させて。


「ようこそおいで下さいました。私からリリアナ・クロノスでございます。どうぞお気軽にリリーとお呼び頂ければと。また急なお呼びにあるにかー」

「そこまでっ」

パンパンッ、と手をたたく。

え、私の挨拶おわり?

終わったの?

「うふふっ、ごめんなさいね。私、堅苦しいのと、時間を無駄にするのが嫌いなの。私はグレイス・マカダミアよ、ミス・グレーと」

「は、はい」


うひゃぁ。

キリッとしてなんだか素敵な美人様だわ。

「それで?今回は私にしか頼めない案件だとお聞きしましたが?」

「え、えぇ。実は私、将来騎士になりますの!」

「…まるで決まっているかのように話すのね」

「ええ、今回はその為の第一歩ですの」

「話が見えませんわ」

「私が今回ミス・グレーに求めるデザインは、私の今後の普段着となります。スカートの取り外しが可能で、それを取ったらその下にパンツが現れる、いわばセパレート型のドレスです」


私の言葉を聞いた瞬間、ミス・グレーの顔から営業スマイルが消えた。

そしてドサっとソファーに座り、足を組んでゆっくりと話し出した。

「女性のパンツスタイルの服装…ね。私もかねてより、それは作りたいと思っていたは。でも世の中はそれを認めはしないわ。女の私が、デザイナーとして認めてもらう為にも10年はかかったくらいよ?それをあなたができるとでも言うの?」

「できますっ」

ミス・グレーのは目を見開いた。


くいついたっ!

ここで畳みかけなきゃ女が廃るってもんよっ。

「私は来週、めんどくさー、んんっ。光栄な事に王太子殿下とお茶をするために王宮に行きます。その際に、私は父の所を訪れます。そして何としてでも訓練に参加する予定です」

「…なるほど」

さすがだわ、理解が早いから話が早いわ。

私はにっこり笑う。

「私こそが、私と婦人の夢を叶えることができる人物ですわ。騎士を目指す私が、その場で実力を証明する事で、世の中に女性のパンツスタイルを広めるきっかけとなります。私には公爵家という注目度と剣の実力とがあります。そして、王宮という宣伝にうってつけのステージ。」


「…」

食いつかないのぉぉぉ⁉︎

え。どうしよう。

もう後何もないんだけど。

あと1歩には違いないと思うんだけどっ。

くっ、こうなったらぁぁぁ。

「お願いします、ミス・グレー!ほぼ私のためかも知れませんが、私と一緒にバカやって下さいっ!」

もうストレートに攻めるしかないよ。


「くっ。くくっ。っあははは」

すっごい爆笑してるんですけど。

机バンバンしてるよ、

え、どっちやるの?やらないの?

「いいわよっ。引き受けましょう!私、あなたみたいに世の中に挑むバカなー、可愛い子大好きよ。これから長い付き合いになるわね、よろしくリリーちゃん」

「は、はいぃぃっ!よろしくお願いしますします」

よっしゃぁぁぁぁあ。

自分からバカって言ったからべつにいいけど。

婦人からバカって聞こえた気がしたけどいいやっ。

神は私に微笑んだんだもん。

来週が楽しみになってきたぜぃっ。

今回はいつもより長くなったにもかかわらず最後までお読みいただきありがとうございます。


引き続き、更新していく予定ですのでよろしくお願いします!


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