12.
その後、別に王子と話したいこともないのでお兄様に任せてその場を後にした。
お兄様、ごめんなさい、リリーは逃げます。
お兄様のこと決して忘れはしないわ。
ふぅ。
疲れたわ。
お兄様を置いてきてしまった私は1人になってしまった。
うむ。
これは暇だわ…お菓子タイムに入るしかない。
私は歩くテクテクと。
そう目指すはお菓子の並べられているテーブルへ。
着いてみて思う。
なんで誰もいないんだろう。
こんなにお菓子たくさん用意してあるのに。
みんなして王子に夢中。
馬鹿みたい。
立食スタイルとなっているがいくつかテーブルとイスも用意してあるみたいだ。
よし、1人で菓子パーティーでもしようっと。
私には手が2つある。
いや、当たり前だけどさ。
てことは、1度に2皿お菓子盛ってもいいよね?
何度も行き来するのめんどくさいし。
なんか言われたらお兄様の分ですと笑顔で言えばごまかせるでしょ。
それにしても、どれもキラキラしてみえるよ、美味しそうで悩んじゃうよっ。
顔が緩むわぁ…ふへへ。
私はひと通り。気になるお菓子をお皿に盛り、少し離れた席に座る。
なんだろう。
周りの目線が気になるな。
やっぱりクロノス家のお嬢様としてお皿2つは欲張りすぎたかな。
だったら、盛ってる時に誰か注意してよね。
みんな冷たいんだからっ。
ま、いいか。
誰とも仲良くなる気なんてないし、お菓子食べよ。
ぱくっ。
「っ。ん〜、おいしぃ」
ふぁ!
何このクッキー、すごい食感好みなんですけど。
この噛んだ時のフニャってなる感じ。
私クッキーってパリッした感じより、こういう手作り感満載の方が好みなんだよね。
幸せだ、ここは天国かよっ!
「そのクッキーそんなに気に入ってもらえた?」
「ほぇ?」
なんで。
え、なんで貴方がここにいるの。
後ろから急に声かけるから、驚いて変な声で反応しちゃったじゃん。
落ち着け私、負けるな私。
もぐもぐ、ごくんっ。
「なぜ、…こちらに?」
「うん、私も甘いものが気になってね」
「はぁ…」
「それで?そのクッキーそんなに気に入った?」
「はい、…とても美味しいです」
ねぇ?
次は私が聞いていい?
なんで貴方はわざわざ私の目の前の席に座るの?
他にも席空いてるじゃない。
2人でいるの見られて、仲良いなんて思われたらめんどくさいんですけど。
迷惑なんですけど。
あと、このテーブルにあるお菓子私のだからね。
クッキー1枚たりともあげる気ないから。
とりあえずお兄様でもさがしーー。
「リリアナ嬢?」
今度は誰よっ。
ーっ、ニノラス様。
ふふっ、あなたに感謝する日が来るなんてね。
利用させていただくわよ。
「まぁ!ニノラス様ではありませんか!今からこちらでお菓子をいただこうと思っていたのですが、ご一緒にいかがです?」
「え、でも邪魔じゃない?」
バカなくせに余計な気を使おうとするんじゃない。
ふん、プラン変更よ。
私が逃げるっ。
「まぁ…ごめんなさい、気づかなくて。私ったら、お2人の邪魔をしてしまっていたのね」
そうでーす、私が退場しまーす。
「え?ちがっ僕のことだよ?」」
「それでは、ごゆっくりどうぞ」
聞こえませーんよーだ、立ち上がって逃げっー
グッー腕を掴まれる
へ?
「まぁまぁ2人とも落ち着いて。えーと、ニノラス?今回はリリアナ嬢との時間僕に譲ってもらってもいいかな?」
「も、もちろんです、失礼します!」
え、私の許可は?




