第15話 俺のスペックが高すぎる件について
※母親の出身を説明していませんでしたが一様主人公も知っている設定です。
後ヒロインですが、まだ登場しなくてすいません!でも後数話で登場させるつもりですのでご了承ください。
俺はあの後受け付けの人に水晶玉を用意して貰った。
俺がアートフェルの主と知った瞬間、
受付の女の子達が殺到し質問攻めにあったのは言うまでもあるまい。
俺の心が傷ついたので、アートフェルが彼女を募集中ってデマを流しておいた。
これで、俺のささくれ立った心も落ち着きを取り戻す事だろう。
ま、そんな事は置いといてどうやらあれで計測するらしい。
目の前にはバレーボールくらいの大きさの水晶玉が置いてある。
テンプレやテンプレ!
やっべドキドキしてきた。
「ではこの上に手を置いて下さい。」
この水晶により分かるのはレベルと適正職業。
看破のスキルを使える奴はさらに詳しい情報を知る事が出来るらしいが
基本的にはレベルと職業ぐらいしか知る事が出来ないらしい。
さて、早速レベルの説明に入ろう!
レベルは冒険者のカードを身分証明書代わりに持っている人々がGランクで、10以下。
駆け出しのF、Eランクぐらいの冒険者が10~20前後。
セミプロの冒険者がD、Cで、20~50前後。
プロの冒険者がBで、50~70前後。
才能のと根性で頑張ってる冒険者がBBランク、70~90前後。
才能の塊、天才と呼ばれる人達がAランク、90~100まで。
人間を辞めたとまで言われる国の英雄、勇者など最強の存在がSランク、100オーバー。
因みにSSランクは現在冒険者ギルドの存在する全ての種族間の中で1人しか確認されていない。
まさにランクが上がるごとに数が減るピラミット構造になっているのだ。
次に職業の説明だ。
職業とは持っているスキルや習得した技術で決まるものである。
適正の職業はその人によって様々で複数存在する人はそれだけ色んな分野に秀でている事になる。
ま、簡単に言うと沢山ある人は人生ばら色ってこと。
職業は20レベルごとに一つ習得可能で職業の効果によって
力が増幅されたり特殊なスキルを獲得したり出来るらしい。
俺は期待と不安を胸にゆっくりと水晶の上に手を置いた。
護衛の皆も額から冷や汗を流し、水晶を食い入るように見つめている。
周りの見物客も皆息を飲んで見守る中ようやく水晶玉が輝きだした。
すると次の瞬間、水晶が砕け散ったのだ。
「おい、あのガキ水晶割りやがったぜ・・・・」
「ああ、砕け散ったな・・・」
「マジかよ・・・」
えっ、何、不味いことしちゃった感じですか?
まさか弁償!?
「やってしまいましたね。アーサー様、これは大変な事になりますよ・・・」
おいおい、何で此処で深い溜息なんかつくの!?
そんな主を不安にさせて楽しいの!?
「そんな、まさかアーちゃん・・・」
やめて!
お前らも増長しないで!
本当に不安になるじゃん!
やっちゃった感パナイんですけど・・・
「おい、誰か支部長呼んで来いよ!」
次第に騒がしくなる周りに俺の緊張感はやばい事になっていた。
えっ、あの、いや、別に調子乗ってたんじゃないんですよ。
ほら、あのなんていうんですか、知らなかったんだ。
それに俺まだ未成年じゃん。
そこんとこお願いしますよ。
「何事じゃ?」
白い髭を蓄えたいかにもなおじさんがこっちに歩いてきた。
恐らくあの人が支部長なのだろう。
「いや、ガゼルさん。実は水晶を割ったガキがおりやして・・・」
「何!?」
俺は学校の窓ガラスを割ってしまい、
その瞬間を先生に見つかった時のような絶望感に押しつぶされそうになっていた。
誰でも「やっちゃった・・」って時あるよね。
それを先生や親に見つかった時の不安感ですよ、今の俺。
ガゼルと呼ばれたじいさんは俺の前まで来ると
目をクパっと、見開き俺の体を嘗め回すように観察し始めた。
「ふむ・・・どうやらこの小僧で間違いないようじゃの。」
じいさんは再び目を糸目に戻し顎鬚を撫で回した。
「あの、ガゼルさん。アーサ様はどうなのでしょう?」
「うむ、どうやら本物らしいぞい。」
本物?
「おい、マジかよ!あのガキがマジもんらしいぜ!」
「嘘!あんな小さな子が・・・」
「本当かよ・・・」
ガゼルと呼ばれるじいさんの言葉で周りの見物客がワイワイと騒ぎ出した。
・・・・待ってくれ。
状況が読めないんですけど、誰か説明貰えます?
「ふむ、こんな所では落ち着いて話す事も出来まいて。どれ、わしの部屋に来るとよい。」
ガゼルに促され俺達は支部長の部屋へと向かった。
立派な作りの部屋に通され、ソファーに腰掛ける様に言われ大人しく座る事にした。
だが俺は未だに状況が理解出来ずソワソワしっぱなしだった。
「まだ小僧には状況が飲み込めていないようじゃの。どれ、説明して差し上げろ。」
ガゼルの声に応じて、横に控えていた美人秘書が軽く咳払いをしてから口を開いた。
「まず、レベルと職業を計るための水晶ですが・・・あれは複製版です。」
えっ?じゃ何、あれパチモンって事?
「そもそも、『心眼』と呼ばれる水晶は大変希少価値が高く、全ての支部には回せないのです。
それで、足りない支部には若干能力の落ちる複製版を置いているのです。
そのため、複製版で計れるレベルは70まで。そして職業数は同時に5までしか計れないのです。
その規定を超えた場合のみに水晶玉は負荷に耐え切れず砕け散る仕組みになっているのです。」
「えっと、それって僕はレベル、職業共に規定値をオーバーしていたから
水晶玉が耐え切れず壊れてしまった・・・という事ですよね?」
「うむ、その通りじゃ。どれ、わしが直接計ってやろう。
さっきはおぬしから溢れる力の一端を見て判断しただけだからのう。
それにたとえ『看破』のスキルを持っていたとしても勝手に相手の素性を調べて、
見つかっては禁固十五年じゃからの。」
厳しいなこの世界。
てか、看破のスキル持ちなんてそんないないだろ。
「そうでもありませんよ。案外裏の仕事をする人とか結構持ってたりしますし。
かくゆう俺もその一人ですしね。」
「いや、お前には聞いてないよ。」
てかコイツ俺の心読めるのか?
気持ち悪いな。
イケメンのスッペックって計り知れねぇ・・・。
端っこで拗ねるアートフェルを尻目にガゼルさんに見てもらった結果・・・・
「なッ!何じゃこれは!?一体どうやったら6歳の子供がこんな・・・」
「で、ガゼルさん。アーちゃんのレベルはどうだったの?」
心配そうに尋ねるケシー他三名。
決してアートフェルは数に入れていない。
何故なら奴は俺の心配をしていないからだ。
「ふむ、落ちついて聞くのじゃぞ。よいか、まずレベルは100、推定冒険者ランクはA。
適正職業は、『剣士』『騎士』『聖騎士』『魔法剣士』『魔術師』『魔道師』
『戦士』『格闘家』『双剣士』『槍兵』『弓兵』『盗賊』『騎兵』
『商人』『僧侶』『数学者』『薬剤師』『先生』『執事』『司教』『演劇者』『詐欺師』
以上の22つじゃ。信じられん、一度にこんなに沢山の適正が出るなど
・・・しかも『聖騎士』など『剣士』、『騎士』の上位ジョブまで持っておるではないか。」
フフフッ、さて、皆さん。
俺の両親がどれだけ厳しい稽古をつけていたかお分かり頂けましたでしょうか?
これが英才教育という奴ですよ!
決して元からあったチートの力のお陰ではない!
俺の体があの環境を生き抜くために、凄まじいスピードで成長したのだ。
ま、まあ、少しは前世の知識も応用しましたけども・・・それでもこれは努力の賜物なのだ。
だが最後の『詐欺師』、あれはネタか?
『は、はぁー!?』※全員の声です。
「し、支部長!これは・・・」
「ああ、もやはただの子供ではない事は明白じゃな。さて、どうゆう身分か話して貰おうかの。」
ガゼルの目が鋭く光る。
どうやら言い逃れは出来そうになかった。
「なぁ、話してもいいよな。アートフェル?」
「ですから、何で私だけタメ口なんですか・・・」
「いや、それよりなんでお前がタメ口なんて言葉知ってんの?」
「アラン師匠に教えてもらったんですよ。あの人何でも知ってるから。」
親父め、まさかファンタジー世界で現代の俗語を聞くなんて思わなかったぞ。
雰囲気ぶち壊しだな。
俺達が迷っていると、ローエルが前に出て説明をしてくれた。
さすが、アートフェルとは一味違うぜ。
「隊長の代わりに私が説明しましょう。此方はアーサー・ロード様。
彼のお父君が現国王の実の兄であり、
またSランク冒険者として名を馳せた旧姓アラン=フォン=リヒテットシュタイン様。
そして彼の母上様が東の大国ランデンブルグ帝国の第五王女 ステラ=フェリトル=ランデンブルグ様。
またの名を『黒髪の獅子』と呼ばれ現在ではSランクに昇格された元冒険者です。
つまりアーサー様は二つの大国の王族の血を引く方であり
同時に最強の冒険者の息子さんでもあられるのです。
その二人に稽古を付けられた後、今は我々と世界を巡る旅をしている最中、と言うわけです。」
俺が言うのもなんだけど、なんか凄いな俺の家庭。
二人とも王族出身とか笑えねぇ。
俺ってある意味最強のサラブレットじゃね?
俺のおじいちゃんが現皇帝で、俺の叔父さんが現国王。
・・・・何たるチート。
ローラルの説明を聞いたガゼルと秘書は目を見開き納得したように何ども頷いた。
「ほぅ、あの二人の息子ならあり得るかも知れぬな。」
「なるほど・・・どおりで王国最強の騎士が何人も付くわけですね。」
「して、何故こんな機密情報を一介の支部長ごときにお話なされたのかな?」
「実はいくら我々でもアーサー様を隠しながら国を渡るのは危険なのです。
そこでお願いなのですが、出来れば貴方には推薦状を書いて頂きたい。」
「・・・それはつまり冒険者としての実力を認めた推薦状さえあれば
検問を易々と通り抜けられる。そう言いたいのですかな?」
ガゼルの質問にローエルは首を縦に振る事で返事をした。
「なるほど・・・そういう理由でしたらいたし方ありませんな。是非協力させて頂きますぞ。」
「ありがとうございます。」
こうして俺達はガゼル支部長の協力を得る事が出来たのだが
・・・アートフェルは隊長の位譲った方がいいな。
どう見てもローラルの方が使える。
さてそんなこんなで俺達はこの騒動うまく利用し、推薦状をゲットしたのであった。
次は依頼でも受けてみるかな。
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