第14話 冒険者の町『クローク』
最近クオリティが落ちてるような気がしてなりません。頑張って書こうと思いますが途中で話数自体を書き換えるかもしれませんその辺はご了承ください。
さて道中は何事もなく俺達は当初の目的通り町へ入った。
馬車は高い宿を取り、そこで預かって貰っている。
今は全員で冒険者ギルドに向かっている途中だ。
辺りには出店が立ち並び何処からともなく肉の焼ける香ばしい匂いが漂っていた。
出店の中にはアクセサリーのような物から、迷宮で取れた魔力付与品まで様々な物が売られている。
やはりその中で一番目に付くのは魔力付与品だ。
何でも俺のリュックサック型アイテムポーチも迷宮産らしい。
俺のはかなりランクの高い迷宮で、
最下層の守護者の間で魔物がたまにドロップする超がつくほどの貴重品だ。
そもそもアイテムポーチ自体が貴重で駆け出しの冒険者や騎士、平民が見かける事はないそうだ。
何でも普通のアイテムポーチでも取れる数にばらつきや質の違いなんかがあるため平均しても
金貨十枚らしい。
金貨は日本円に直すとおよそ、一枚(二十万円)。
銀貨はおよそ、一枚(五千円)。
銅貨はおよそ、一枚(五百円)。
石貨はおよそ、一枚(五十円)。
つまりは軽く二百万円はすると言う事だ。
そんな大金をポンと出せるのは貴族や大商人、それにプロの冒険者達ぐらいだ。
改めて自分の装備がいかに逸脱しているか良く分かる。
いくら自分の子供が可愛いからって国宝級のお宝を持たせるもんじゃない。
俺のアイテムポーチなんて量は百tまで対応し、中の物の状況も変化しない、
さらに生き物も収納可能といったこれだけで犯罪世界の王になれる程の一品だ。
アートフェル達が持っている物なんて精々数十㎏の物が収納出来る程度の物だろう。
ここらで売っている物も正直俺が持たせて貰った物に比べれば見劣りするものばかりだ。
本当に内の親が異常だったという事を痛いほど痛感させられる。
「アーサー様、なるべく我々の傍を離れないでください。
町中をぶらく貴族の子供なんて絶好の鴨なんですから。
それにアーサー様の場合、王族ですからもっと質が悪い。」
「そうですね、離れないように手を繋ぎましょう。」
俺は駆け足で皆の円の中に戻り、ケシーさん達と手を繋いで歩いた。
一人ほど真顔で鼻血を垂れ流してるツインテールがいたが気にしない。
俺は美女には寛大なのだ。
「もうそろそろ、着きますね。隊長、アーサー様には外で待ってて貰いますか?」
ローエルの言葉に俺が露骨に嫌そうな顔をした。
これは演技などではなく俺の本心だ。
小説やゲームの中などでした見た事がない冒険者ギルドに行くのだ
入ってみたいに決まってる。
「私達が護衛していますし、大丈夫でしょう。
アーちゃんに指一本でも触れる者がいたら即座に殺してやりますよ。」
そう答えたミランダさんの目は笑っていなかった。
怖い、マジ怖い。
いや、ほんとそこまでしなくていいから。
アートフェルは苦笑しつつ、冒険者ギルドと思われる建物の前で止まった。
「着きました、此処が冒険者ギルド、クローク支部です。
王国内では二番目に大きな場所だから凄いですよ。」
ローエルの話だと王国で二番目に巨大な支部らしい。
因みに一番目は王都ではなく、国境線の近くの森が広がる所にある大きな町に存在するそうだ。
この王国は国境付近に軍などの戦力になるものを散りばめており、中央は比較的安全な場所なのだ。
それに冒険者ギルドに限って言えば魔物の被害が大きい地域ほど巨大な支部がある。
何せ冒険者ギルドの発祥の由来は軍や騎士団が廻らない地域での
魔物の被害を抑える自衛団だったらしい。
だから世界各地に散らばる冒険者ギルドは魔物数が多く、強い地域ほど多く存在する。
このクロークの場合は迷宮が3つもあるためそれを求めて集まって来る
冒険者の数に合わせ巨大な支部になった。
クロークの近辺には強い魔物は存在しないが、迷宮から湧くお宝欲しさに集まってくる。
それに迷宮内の魔物のレベルは迷宮のレベルに応じて変わるため、
高ランクの迷宮だと最下層の魔物が竜よりも強いってこともありえる。
ほんと何でもありなのが素晴らしい。
俺をそんな妄想の世界から引き戻したのは建物の中の景色だった。
右側には受付カウンターが7つも配置されており、
そこで冒険者達が依頼を受けたり報告をしたりしている。
さらにその奥には依頼掲示板が壁一面に広がっており、
そこに張られている紙が全て依頼用紙だったりする。
冒険者達は左側に配置されているテーブルでパーティを組んだり報酬を数えたり、
作戦を練ったりと実に素晴らしい雰囲気を醸し出していた。
「す、凄いですね!此処が冒険者ギルド・・・・」
俺が興奮し辺りを見回していると、ミランダさんが微笑みながら優しく頭を撫でてきた。
「アーサー様、テーブルの方へ移動しましょう。
アートフェルさん達が依頼を選ぶそうなのでそれまで待っ――」
「おい、おい、何時から此処はガキ連れてくる場所になったんだ?」
拡声器使ってるんじゃないかって程うるさい声で俺達に話しかけてきたのは一人の冒険者だった。
頭を丸く刈り上げた素晴らしい坊主頭で皮製の軽装備鎧に巨大な斧を背負った目つきの悪い大男だ。
「何の用ですか?我が主が怯えています。出来れば静かに願いたい。」
アートフェルは俺達を庇うように一歩前に出た。
「ああ?何で騎士様がこんな所に・・・まさかそこのガキのお守りとか言うんじゃねぇだろーな。
此処は冒険者の町だぞ。
何しに来たのか知らねぇーけど、あんまり此処を舐めんじゃねーぞ。」
大男の声に次第に見物者も増え、抜けようにも出来そうになかった。
「ミランダさん、此処は一回外に出ましょうよ。こんな所でもめごと起こすと不味いんじゃ・・・」
「大丈夫ですよ、武器さえ使わなければ殴り合いなんてしょっちゅうですし。」
マジかよ治安悪いな此処、冒険者って自衛団が始まりじゃなかったけ?
町の環境悪化させてどうするんだよ。
「ほら、どうなんだよ。恥じを掻く前に出てってらどうなんだ。ああ!?」
やばい、このハゲ、もとい大男の言う事がチンピラと同じになって来た。
コイツ雑魚キャラ臭がパナイ。
「おい、バカ、ルーダス!こんな所で何やってんだ!?」
人ごみを掻き分けて入ってきたのはローブを身に纏ったロンゲだった。
「いや何、この町で貴族の小さなガキを引き連れてギルドに入る騎士様を
見かけたもんだからちょっと注意をだな・・」
「馬鹿やろ、あの白銀の鎧をどっかで見た事ねぇのかよ!
あれは王国直属騎士団の者達が装備している一級品だ。
それにお前の目の前にいるのは王国最強十七騎士、
序列第三位 アートフェル=フォン=ロッテンバーンだぞ!」
その声に周りの態度が一変して羨望の眼差しが降り注ぐ。
皆、声を潜めお互い小声で何か言い合ってる。
女性達からは黄色い声が上がっている。
目の前にいる男なんか恐怖の余り尻餅をついて震えている有様だ。
あれ?そんな凄いのコイツ?
「王国最強十七騎士って言うと、全員が元高位の冒険者の肩書きと
一個中隊を指揮する隊長クラスのカリスマ性を持ち合わせている連中の事か?」
「ああ、何でも単体でランク6の魔物を屠れる実力者集団らしいぜ。
それに平行するかの様にレベルも段違いに高いらしい・・・」
「おい、よく見たらあそこにいるもの王国最強十七騎士、
序列第十位 ローラル・カルロッサじゃないか?」
「あの女は齢十二歳にして魔法騎士などの称号を思うがままにしたとされる天才女騎士、
序列十一位のケシー・ミレイダだぞ・・・」
周りの見物客の話を聞く限りどうやら俺の護衛達はよほど凄いらしい。
国最強の騎士が俺の護衛って・・・・心配し過ぎだろ。
「す、す、すいませんでしたー!」
ルーダスと呼ばれた男は額を地面に擦りつけ土下座のポーズを取った。
この後アートフェル達に群がる人だかりのせいで俺達は中々依頼を受けることも出来なかった。
「まさかバレるとは思いませんでした。俺はどうやら人気者らしい、はっははは。」
いや、マジ帰れよ。
本当にお前護衛するより先に主に害しかしてねぇだろ。
ほら現にお前の顔に沢山付いたキスマークのせいで俺の心が傷ついてる。
どうしてくれるの?俺の心はガラスより脆いんだよ。
お前殺していい?たぶん癒えるから。
「そんなに睨まないで上げて下さい。我々も素性がバレたのですから、
隊長一人の責任ではありませんよ。」
「いえ、別に僕は単にアートフェルが嫌いなだけですから。」
「えっ!?何で!てか呼び捨て!?」
アートフェルが慌てているが俺は無視した。
なんかイケメンって見てると気分悪くなるんだよな。
自分に持ってないものを全部持ってたりするしさ!
※本人は自覚していないが恐らくアーサーはこの世界において頂点を極められるほどの美貌です。
説得力皆無ですな!
「それにしても、さっきの人達が”レベル”とか言ってましたけど・・・あるんですか?」
「ええ、レベルと実績に応じてランク付けされるので普通にありますけど
・・・まさかアラン師匠から何も聞いていないのですか?」
「一様ある程度の教養はしてくれたんですけど、肝心な常識についての項目が欠如しておりまして・・・」
俺が溜息をつくと、アートフェルが腕を組んで何度も頷く。
「そうなんですよね。アラン師匠って何でも出来た人だったから『えっ?これくらい当たり前だろ?』
っていつも無茶振りさせたり、天才肌だから肝心な所は何にも説明してくれないんですよね。」
「あ、分かる、分かる。アートフェルってウザイ奴だと思ってたけど案外理解力あるんですね。」
「俺に対する評価って一体・・・」
落ち込むアートフェルを尻目に俺はローエルに質問した。
「あの、レベルってどうしたら計れるんでしょうか?」
「それは、特殊なスキル『看破』を使用するか、
もしくは冒険者ギルドに一つは配置されている『心眼』と呼ばれる水晶玉を使うかの二択ですね。」
マジか!此処でレベル測れるんか。
冒険者ギルドといい、レベルといい、魔物といい。
この世界ゲームそっくりやん!
やばい、テンション上がってキタァァァァ!
「ぜ、是非測らせてください!」
こうして俺はこの世界に来て初めてレベルを知る事になる。




