白くまさんとの料理
―――キラリ、ふと眩しい気がして目を開いた。
ロフトの窓から射し込む陽光が私めがけて光っていた。
「…ぅん。?」
周りを見渡したが白くまさんは居ないみたい。
ソファの上に毛布を畳むと、台所まで歩いてみる。
…もしかして、外かな?
勝手口を薄く開け、キョロキョロ見渡すと、丁度野菜籠を抱えた白くまさんがトテトテ歩いているのが見えた。
「――ぉ、おはよぅございます…。」
勝手口ドアを押さえて出迎えると、
キョトンとした顔から、やおら口元に笑みが浮かぶ。
「ぁあ、おはよう。ありがとう、助かるよ。」
そのままトテトテと台所へ野菜籠を置くと、根菜を選り分け水洗いに移る様子だ。
「あ、あのっ、その野菜。洗うならわたしも手伝います!」
「大丈夫か?まだ疲れてるのでは?」
「お風呂も入れて、しっかり眠れたのでもう平気です!」
途端にお腹から元気よく、くぅうぅーと音がなる。
「…ふっ。確かに、そろそろ昼近い。食事の準備を手伝ってもらおうか。」
白くまさんは口元だけで笑うと、人参や蕪などの根菜を示して言った。
「これは煮込むから、葉を落として皮を剥いてほしい。道具はこれ、皮は炒めるからこの皿に集めて。」
テキパキと手際よく小さなまな板とナイフ、深皿を足すと指示をくれた。
野菜なら芋の皮むきを散々やらされたから、もうお手のものだ。
リビングテーブルのほうがやりやすいことに気付いて、道具を両手にテーブルに向かう。
クロスが汚れないように畳まれた布巾をまな板の下に敷くと、野菜の葉からナイフで切っていく。
そこからショリショリと根菜の皮むきを始めた。
小ぶりな人参が4、5本と、蕪を3つ皮むきを終えたので、次の指示を白くまさんに訊ねる。
「次はどんな大きさに切りますか?」
鍋の準備をしていた手を止めて、トテトテと近づくと手元を見た。
「もうこんなきれいに剥いてくれたのか。早いな。次は一口大に切って、終わったら今仕込んでる鍋に入れるから持ってきてくれ。」
「はい!」
まな板で荒く根菜を切っていく、わたしの一口大だとこんなものかな?
見比べながら切っていると、くつくつと鍋から煮込む音とほんわり肉のいい匂いがしてきた。
途端に、お腹が自己主張を始める。
「くぅぅぅ〜⋯」
恥ずかしさで顔が熱くなりながら全ての野菜を切って行った。
「――――――お、終わりました!」
まだ耳あたりが熱いけど、全て切り終わった根菜をカゴに入れ持って行った。
「ああ、預かる。⋯あとはこれとレンズ豆とを圧力で煮るか⋯」
ドボドボと鍋に入れると、横に置いてあるボウルから、水を切ると、大きめの豆を鍋に入れきっちりロックし始めた。
魔石のスイッチを押して、タイマーをカチカチと合わせると火を中火にしてこちらを振り返る。
「さて、下準備完了だ。あと30分ほど待てば食えるようになる。少し待てるか?」
「お腹はなってるけど、待ちます!」




