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推しゴト!!  作者: 朱音小夏


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7/10

episode6

「それじゃあ、今日は美幸君の歓迎も兼ねて、夕飯はお寿司かピザでもとりましょうか。」


晴がそう言うと、残りのメンバーは「賛成ー!」と声を上げた。


「そんな歓迎なんて...。別に良いですよ!オレ何か夕飯作りますよ?食生活の管理も姉から任せられてますし...。」

「まぁまぁ!初日くらい良いじゃねぇか!気ぃ遣うなって!」

「そう言って、お前が食いたいだけだろう?翔汰。オレはプロテインと鶏肉だけで良い。」

「サト君の筋肉バカ!たまには良いじゃん!僕両方が良いなぁ♪」

「澪里ー、両方はダメだよー?我儘治さなきゃ。」


メンバー達は好き勝手にどんどん話しを進めて行き、美幸の意見は流されてしまった。流石今となってはトップアイドル。結局は澪里の要望通り、お寿司とピザの両方をとる事になった。取り敢えず、美幸は晴と共にコンビニへジュースとお酒を買いに行った。


「お酒こんなに...。良いんですか?明日に響きません?」

「大丈夫ですよ。明日は午後からのダンスレッスンだけなので。それに自分達の許容範囲は分かってますから。安心して下さい。」

「それなら...。でも明日からはオレが夕飯作りますからね?特別に晴さんの好きな物作ってあげますよ?何が良いですか?」

「僕がリクエストしていいんですか?」

「今日一番掃除頑張って下さったので。」


美幸がそう言うと晴は嬉しそうに悩みながら「それじゃあ」と言葉を続けた。


「鶏肉のトマト煮込みが食べたいですかね。チーズも載せてくれると嬉しいです。」

「チーズお好きなんですか?」

「えぇ。だから正直、今日ピザが食べられるのが嬉しいんですよね。」

「フフッ。意外です。晴さん、王子様キャラで売ってるから、ちょっと子供っぽい所が見られて嬉しいです。ギャップ萌えってヤツですかね。」

「...からかわないで下さいよ。」


晴はそう言うと恥ずかしそうに少し顔を赤くした。そんな晴の様子に美幸は「晴さん可愛い」と胸をキュンとさせた。


「そ、そう言えば、美幸君は僕らの事箱推ししてくれているんでしたっけ?」

「え?はい!もう初めてライブ見た時の皆さんの輝きが衝撃的で!誰か一人に絞るなんて出来ませんよ!」

「ハハッ。美幸君は本当に熱心なファンなんですね。」

「大学の受験勉強の時、ずっと聞いてましたから。」

「ん?て事は今は大学生なんですか?」


晴のその疑問に美幸の歩く足が止まった。


「美幸君?どうしました?」

「...受験は失敗したんです。自信はあったし、家族や先生達からも太鼓判を捺されていたんですけどね...。」

「...すみません。余計な事を...。」

「いえ!良いんです。そのお陰で、姉からこの仕事を紹介して貰えたので寧ろラッキーです(笑)」

「美幸君...。」

「あ、ホラ!早く帰りましょう!皆が待ってますよ。」


そう言うと美幸は晴の手を引き歩き始めたのだった。

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