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推しゴト!!  作者: 朱音小夏


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36/67

episode35

「こちらとしては願ってもない申し出です!話題のMIYUKIさんが出てくれるなら是非!」

「...いいですよね?黒川さん。」

「ハァ...仕方ありませんね。MIYUKI、思う存分暴れてきてください。」


そうして急遽撮影に参加する事になった美幸。それに対して面白くないのはGRAYだ。


「なんでオレ様が新人と撮らなきゃなんねーんだよ。」

「ま、まぁまぁ。所詮GRAY君の引き立て役だよ。」

「フンッ。なら精々いい駒になってもらわねぇとな。」


美幸がヘアメイクをされている時、黒川の耳に入ってきたGRAYとそのマネージャーの会話である。これは面白い事になりそうだ。せいぜい今だけ可愛く吠えているがいい。黒川はそうほくそ笑んだ。


「MIYUKIさん、準備完了でーす!」


そうして出てきた美幸に言葉を失ったのはGRAYだけではない。それもそうだ。先程まで気弱そうな青年だったのが、自信に満ち溢れ、隠していた色気を全面に押し出しているのだから。


「それじゃあGRAY君。よろしくね?」


美幸はそう言うと不敵に笑う。GRAYは思わず見とれていた自分に気がつくと「そんなバカな」と呟く。


「それじゃあまず、GRAY君、椅子に座って。MIYUKI君はその足に頭を乗せて目線をこっちに!」


カメラマンの指示に従いポーズを次々に決めていく。その場にいる誰もかが息を飲んだ。カメラマンもシャッターを切る手が止まらない。


「最後に一輪の花に2人で口づけるように...そう!いいよいいよ!...ハイ!以上で撮影は終わります!」


その言葉でようやく皆が息をする事が出来るようになった。


「凄いよあの新人...MIYUKI?だっけ?リテイク無しじゃん。」

「GRAY君も途中から引っ張られてたよね...」


撮影が終わったので着替えに入ろうとした美幸だったが、その時、「あの!」と声をかけられた。声の主はGRAYだ。


「さっきは生意気言ってすんませんでした。...途中から引っ張ってもらって...助かりました。」

「少しは役に立てたかな?」

「役に立つなんて...!とんでもないっす。」

「そう?なら良かった。それじゃあ、最後にこれだけ。」


美幸はそう言うとGRAYにそっと耳打ちした。


「今度LUMINOUSをバカにしたら...許さないからね?」

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