episode32
レッスンの休憩中、翔汰はそわそわと落ち着かない様子だった。
「ショウ君どうしたの?何かレッスンで思う所あった?」
「い、いや...例の広告今日からなんだよ。」
「そう言えば...社長が黒川と一緒に出かけてたな。」
「なになに?気になる感じぃ?」と言う澪里に翔汰はたじたじになっていた。
「そりゃあ...気になるだろ。何しろMIYUKIにとっての処女作になるんだからよ。」
「そう言われるとズルいよねぇ。なんでショウ君だけ...」
「睨むなよ...。オレが決めたわけじゃねぇんだから。」
そんな会話をしている最中だった。レッスンスタジオの扉が"バーン"と開かれ喜子一行が入ってきたのだった。そしてLUMINOUSメンバーの前を陣取ると、黒川がホワイトボードをガラガラと持ってきて何かを書いている。最後まで書き終えたところで黒川が横にはけ、喜子がホワイトボードの前に立つ。そしてバン!とホワイトボードを叩くととそこには、
「LUMINOUS新曲決定!!」との文字が。全員がそれに対してどよめいていると、喜子はコホンと咳払いを一つした。
「新曲の発表はドームツアーの最終日!最終公演!それまでにMVも作るわよ。MVには...MIYUKIを起用します!」
「「えぇ!」」
「って、なんで美幸まで驚いてるんだよ。」
「だって...初耳だったから...」
喜子と黒川はぐふふと怪しげな笑みを浮かべ、「言っちゃおっかな?どうしよっかな?」と何かを焦らしてくる。一体なんなんだ。
「社長ー。焦らさないで早く言ってよー。」
「知りたい?ねーねー知りたい?しょうがないわねぇ!な・ん・と!美幸がMIYUKIとして正式にウチの事務所に所属する事になりました!」
「「おぉー!!」」
「皆さんこれからよろしくお願いします。」
美幸がそう言うと全員が美幸を囲むように集まって来た。そして話題はまず、例の広告の事に。
「翔汰さん、広告見に行ってきたよ。...凄い人だかりだった。」
「そうそう!それにこの子、早速推されちゃってるの!」
「凄いでしょ!」と自分の事のように喜子は鼻高々に報告する。すると全員から賛美の声が上がった。
「やっぱりオレの引き出し方が良かったお陰だな!」
「...たしかに引き金は翔汰だったけれど...正直、才能が眠っていたのよ。このこの子中に。」
「まぁ、とりあえず貴方達はレッスンに戻る!そして美幸と黒川君は私と一緒に今後の話合い!」
以上、解散!!




