episode24
あれから1時間程経った頃、そろそろ夕飯の買い出しにも行かなければいけないので、美幸はお暇する事にした。
「姉さん、オレそろそろ...。」
「ん?帰る?」
「うん。買い物に行かないといけないから。」
「そう...。分かったわ。皆ー!美幸帰るわよー!」
別に言わなくてもいいのに...。そう思っていると5人は一斉に美幸の元へと集まって来た。
「もう帰ってしまうんですか?」
「寂しー。」
「すみません。夕飯の買い出しがあるので...。」
「オムライス!僕オムライスが食べたい!」
オムライスか...簡単に出来るしいいかもしれない。
「分かりました。では夕飯はオムライスにしましょう。シーザーサラダも作るのでお野菜も食べて下さいね?澪里さん?」
「グッ...。ヨシ君は騙せないのね...。」
「それでは失礼します。レッスン、見学させて下さりありがとうございました!凄く楽しかったです!」
今までにない程子供っぽい笑みを浮かべた美幸に、5人はぽわぽわした気持ちになった。
「黒川、美幸の事家まで...あ、でもどうせなら荷物持ちしてもらおうかしら?」
「いや、姉さん!悪いって!」
「大丈夫ですよ。私は今、担当しているタレントはいないので。」
「あ!そ・れ・な・ら...」
喜子は急にニヤニヤとし始め何かを企んでいるようだった。いけない。これはいけないぞ...。
「ね、姉さ...」
「黒川君!貴方に美幸のマネージャーを命じます!」
「え?!マネージャーって...オレ、モデルしか了承してないよ?!」
「いえ...。私の予感...。この仕事が上手くいくと貴方にも仕事が入ってくる!そしたら貴方も私の事務所のタレントとして所属してもらうわ!」
...そんなに上手くいくのだろうか。そう考えていたのが顔に出ていたようで、喜子は美幸の肩をポンと叩くと、グッと親指を立て「大丈夫!」と言った。
「あの花ちゃんからのお墨付きも貰ったし、今回の広告は大きな物にもなるから...」
「あれ?黒川さんからは"ちょい出"みたいな事を聞いてたんだけど...」
「そうですよ社長。だから私は美幸さんに話しを持っていったのに...」
美幸と黒川の言葉を喜子は目を閉じて聞いていた。そして"カッ"と目を開くと、
「だって本当の事言ったら2人共反対すると思ったんだもん!私はね、美幸をただの"お手伝いさん"で終わらせるつもりはないのよ!コレをキッカケに芸能の世界に入って貰いたかったの!」
喜子の発言に美幸は口をあんぐりとするしかなかった。




