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推しゴト!!  作者: 朱音小夏


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22/70

episode21

美幸は翔汰と共に、黒川に連れられてとあるビルへとやって来た。コスメに疎い美幸でも分かるコスメブランドだ。名前は"virtus(ウィルトゥス)"。女性層だけでなく男性層にも人気の高いブランドである。


「今日はこちらで顔合わせとなっております。翔汰、くれぐれも先方に失礼の無いように」

「......なんでオレだけなんだよ」

「美幸さんにはそう言った心配は無いので。......でもそうですね......美幸さんはもう少し自信を持った方が良いかもですね」

「自信......ですか」


美幸はそう呟くと、一瞬目を閉じて深呼吸をする。そして目を開けると、顔つきが少し凛々しくなったように見て取れた黒川であった。


「良い顔つきになりましたね、美幸さん。その調子で顔合わせよろしくお願いしますね?」


「それじゃあ行きますよ、二人共」


そうして黒川の後ろについて美幸と翔汰の2人もビルへと入って行く。そして受付に行くと受付嬢に、約束を取り付けている事を伝える。


「すみません。本日時よりデザイナーの森様とお約束させて頂いている"persicum(ペルシクム)"の黒川と申します。」

「黒川様ですね。......確認致しました。三階会議室で森はお待ちしております」


「エレベーターで上がって左手の部屋になります」と案内され、三人は会議室へと向かった。そしてたどり着くと、部屋の扉をノックする。すると中から「どうぞ」と返答があった。部屋に入るとそこにいたのは、長い髪を一括りにした男性であった。


「初めましてぇ。デザイナーの森 花太郎よ。よろしくねん♡」

「は、初めまして。persicumの黒川です。こちらの二人はモデルの赤羽と桃瀬です」

「んー、なかなかいいじゃない?赤羽チャンはイケイケな感じだし」

「赤羽"チャン"?!」

「桃瀬チャンは清楚かつエレガントな感じで......。うん。二人共合格よ!よろしくねん!」


森はそう言うと、「三人共そちらにおかけになって?」と席に着くよう勧めた。そして三人が席に着くと、商品の詳細が書かれたプレゼンの資料を渡された。


「二人共、今回の香水のイメージにピッタリなのよね。香りは2種類。情熱的な雰囲気を出すウッディ系とエレガントで大人っぽいオリエンタル系。この2つが絡み合う様なセクシーな広告にして欲しいのよ!」

「悪くねぇな。思いっきしエロい雰囲気出してやるよ。な?美幸!」

「エ、エロって......」

「あら、桃瀬チャンたら意外とウブなのね?良いわよ。私は好きよ?ギャップがあって」


そうしてどんどん話しを詰めていき、撮影は一週間後となったのだった。

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