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推しゴト!!  作者: 朱音小夏


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episode12

皆が朝の支度を済ませると、時計はもう10時を示そうとしていた。


「さぁさ、皆さん。ミーティングをしに事務所に行きますよ!」

「そう言えば、ミーティングって何するんですか?」

「主に活動についてですが、今日は今度のライブについてですね。」

「え!ライブがあるんですか?!」

「来年の夏からドームツアーなんですよ。」

「そうそう!それについて美幸にも話さなきゃいけない事があるのよ。」


喜子は手を"パンッ"と合わせ美幸に声をかけてきた。メンバーも「なんだなんだ?」と喜子を見やると喜子は、


「ドームツアーに美幸もスタッフとして参加してもらうから!」


「異論は認めなくってよ?」とウインク付きで言ってきた。美幸は「でも、オレは...、ただの住み込みのお手伝いさん...。」と言ったが、喜子はそれを否定した。


「美幸。まだ1日しか経ってないけれど、この子達を見れば分かるわ。貴方は充分良くやってくれてる。その証拠にこのキレイになった家にちゃんとした朝食。それにお弁当も準備済み。貴方に任せた甲斐があったわ。だから、ドームツアー中も一緒にこの子達の面倒を見てほしいのよ。」


「それに...」と今度は何かニヤリとして、


「念願の初ドーム公演よ?!小箱から応援していた貴方にとっては間近で観れるまたとないチャンスよ!どう?どう?!」


ドーム公演は喜子同様、美幸も強く願っていた。だから美幸の返事は"Yes"以外になかった。


「それなら...。その話し受けるよ!」

「貴方ならそう言ってくれると思っ...」

「ちょっ、ちょっと待ったァー!!」

「何よ翔汰。今良いところなのに...。」

「思わず話しを流れて聞いてたけど...」


翔汰が一息置くと、5人が一斉に、


「「ドームツアー?!」」


と叫び声を上げた。


「うわっ!ビックリした。え?皆さん知ってて今まで話し聞いていたんじゃないんですか?」

「いやいや!初耳、初耳だよ!どういう事だよ、社長!」


そう言うと皆の視線は喜子一点に集められた。喜子はその視線を一身に受け、目を一瞬閉じると、


「ゴメーン!サプライズのつもりで今まで黙ってたのよー!」


「てへぺろっ!」とすると、メンバー達から猛烈な抗議の声が上がった。しかし、その抗議も次第に薄れ、どんどん喜びへと変わっていった。


「ヤベー!オレ達がドームツアー?!」

「気合いを入れなくては...。」

「嬉しい知らせですね。」

「ヤッター!テンション上がるー!」

「楽しみー。」


5人の喜ぶ姿を目にし、美幸も喜子も白田も微笑ましいものを見る眼差しを向けるのであった。

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