表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Staff Hero ― 支える勇者 ―  作者: 和泉發仙


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
72/249

特別話 **『レーヌ湖畔公国・ウィスラ・レーヌ領主邸 マリーヌのお部屋で会議! ― 3人のはじまり ―』**


――前書き――

この特別話では、

ジージーたち本編の裏で進んでいた

「少女たちのはじめての会議」

を描きます。


本編では触れきれない、

レーヌ湖畔公国の社会構造・街・領主家の雰囲気・少女の目線から見える“英雄”像――

を静かに描きます。


では本編です。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



【本編】


◆ ウィスラ・レーヌ領主邸・マリーヌの私室


窓の外には、夕焼けに染まる レーヌ湖 が広がっていた。

湖面は金色に輝き、町を照らす光が柔らかく部屋に差し込む。


部屋は広く、白を基調にしたクラシカル調。

机の上には“冒険者ギルドの小冊子”が積まれ、

壁には「湖の竜」の大きな刺繍が飾られている。


その中心で――伯爵家令嬢・マリーヌ・ラ=フロール(11歳) が、そわそわと足を揺らしていた。


「……遅いですわね……あの子たち……まだかしら……」


扉の横で控えるメイドが微笑む。


「お嬢さま、落ち着いてください。

 ルーシーさんとテドラさんはすぐにお越しになりますよ」


このメイド、名は カミラ。

領主家付きの筆頭侍女で、真面目すぎるのが欠点。


「だってカミラ!

 わたくし、今日は とっても大事なお話 を聞くのですわ!」


「……ジージー様の、でしょう?」


「そうですわ!!!✨」


(もう手遅れですねこの子……)

と内心で思うカミラ。


そこへ――

扉がノックされる。


「マリーヌ様、こんにちは! 連れてきたよ!」


元気な声は テドラ。

その後ろには、小柄で恥ずかしがり屋の ルーシー。


「よく来ましたわ!」


マリーヌは立ち上がり、両手を広げて迎えた。



◆ 三人がそろうと、空気が一気に明るくなる


カミラが紅茶を用意し、少女三人は円卓を囲む。


「では!

 本日の議題は――

 “ジージーさんのすばらしさについての情報共有会議”ですわ!!」


「そんな会議名なんだ……!?」

とテドラが噴き出す。


ルーシーはくすっと笑い、

小さなポーチから折り畳んだ紙を取り出す。


「わたし、ちょっと……書いてきたの。聞いたこと、見たこと……

 ジージーさんたちがテドラを助けてくれたときのこととか……」


マリーヌの目が輝く。


「まあっ!! すごいですわルーシー!!

 わたくし、それを“正式記録”にまとめます!!」


どうやらこの子、既に個人用の

『ジージー観察日誌』

を持っているらしい。


テドラが呆れたように笑う。


「なにそれ……いつの間に作ったの?」


「昨日ですわ!!✨」


「昨日……」



◆ ルーシーの“整理された目撃証言”


ルーシーは紙を広げ、3人で覗き込む。


「ええっと……まず……

 ジージーさんは、すごく優しい人……」


「知ってますわ!!!」

とマリーヌ。


「でも、それだけじゃなくて……

 わたし、見たんです。

 あの人……人が傷つくのを見ると、すごく悲しそうな顔するの。

 わたし、それが一番すごいと思う……」


マリーヌは黙り込み、息を吸う。


「……ルーシーさん。

 あなた、良いところに気付いてますわね」


「えへへ……」


テドラも負けじと話す。


「あとね!

 ジージーさんね、戦うときすっごい強いんだけど……

 “すぐ人を殴らない”んだよ。

 まず止める。

 それで無理なら、倒すの。

 セルのおじさんも言ってた!」


マリーヌは机を叩いた。


「まあっ!! なんて高潔な方なのですの!!

 わたくし、ますます尊敬が止まりませんわ……!!」


カミラが紅茶を飲みながら(この子ほんと大丈夫かしら)と遠くを見る。



◆ テドラ、事件の“真実”を語る


「それでね……」


少し声を落とし、テドラが椅子に座り直す。


「攫われたとき……怖かったよ。

 でも、ジージーさんたちが来てくれたとき、

 “あ、もう大丈夫なんだ”って分かったの」


ルーシーが肩に手を置く。


マリーヌは、息を飲む。


「テドラさん……

 あなた、そんなに怖い思いを……」


「でもトドメ刺したのはリゲロ兄さんだよ?」


「そこは触れてはいけませんわ!!」



◆ そして“ファンクラブ”が生まれた瞬間


マリーヌは胸に手を当てて立ち上がる。


「みなさま……

 わたくしたち、今日をもって……!」


ルーシーとテドラがごくり。


「“ジージー様を心より応援する友の会”を結成しますわ!!

 略して――

 **ジー友会ともかい!!**✨」


「えええええええええ!?!?」


テドラがのけぞり、

ルーシーはクスクス笑い、

カミラは頭を抱える。


だが、マリーヌは続ける。


「これは単なる“好き”ではありませんわ。

 あの方の志を尊ぶ気持ち。

 優しさ、強さ、そして……あの笑顔!」


テドラが真っ赤になる。


「そ、そんな深い意味ある会だったの!?!?」


「当然ですわ!!」


ルーシーは控えめに手を挙げる。


「……入ってもいい?」


「もちろんですわ!!」


少女たちは互いに笑い合った。


この瞬間、

ジージーの小さなファンクラブ が

レーヌ湖畔公国で正式に誕生した。


挿絵(By みてみん)



【後書き】


この特別話では、

•マリーヌの“ジージーへの敬意”の始まり

•ルーシー(ものづくり少女)の観察眼

•テドラ(芯の強さをもつ少女)の本音

•メイド・カミラ初登場

•3人の関係が深まる「ファンクラブ誕生の瞬間」


を描きました。


この三人の会話は、

今後の“町エピソード”や“ギルド編”で

確実に効いてきます。


特にルーシーは

“発明・工作・制作の才能”が後々大きく花開き、

テドラは

“未来の受付嬢ミーロの相棒”として役立ち、

マリーヌは

“領主家の窓口+ジージー推し”として物語の軸になります。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ