スタークとピーター
本日2話目の投稿です。短いです。
「あんたたちも従者かい、俺も従者だ。よろしくな」
荷馬車に同乗していた、身長の高いおやじ風イケメンが話しかけてきた。
名前はスターク。こげ茶色の短髪に、同じくこげ茶の目をした40台前半ぐらいの男性。本人は従者と言ってるが、服の上からでも細マッチョなのがわかる。長袖を捲し上げ、そこから覗く上腕二頭筋。無駄な脂肪がついてなくて、ごつごつした筋は福眼だ。胸当を付け、刀のような細身の剣を付けていることから、ただの従者ではないだろう。
「よろしくお願いします。私はキスグです。彼はヨハン。基本しゃべらないけど、無口なだけだら気にしないでね」私は、愛想笑いを浮かべて挨拶した。
「・・・・。」ヨハンはちょこっと頭だけ下げた。
私の服装は、短髪の男の子従者風。眼鏡をかけて、うす茶色の長袖に、こげ茶のズボン。前世の漫画でサスペンションと蝶ネクタイのない、コ○ン君みたいな装いだ。
そう、長い黒髪を切ってみた。11歳から12歳になり、少し身長も伸びて、少し女の子ぽくなったので、ごまかすためだ。
ヨハンも、私と似たような装い。ただハンマーをいつも腰にぶら下げている。
スタークさんは、私達2人を見て、こちらも愛想笑い。何だか私達を見定めているみたいだ。
荷馬車には、私達3人の他に、後1人乗っている。
彼の名前はピーター20台後半に見える。茶色い髪の茶色い目、中肉中背、イケメンでもなく、不細工でもない、どこにでもいる顔。笑顔に人なっこさのある彼も従者で、ハメネイ国を見たくて志願したらしい。
私達4人は、荷馬車に揺られ、話し上手のピーターさんを中心に、おしゃべりしながらハメネイ国へ向かった。
出発した夜は、宿に泊まった。
宿の食事は、大きな白パンと、甘い匂いがたまらないクリームシチューだった。
まんまる白パンは、1つが私の顔なみに大きく。手で千切ろうとしたら、ふわふわ過ぎて潰れながらちぎった、ちぎった後ふわふわは復活した。噛むと、もっちりもちもち。小麦の味は薄いけど、このパンなら大きくても1つ食べれちゃう。
次は、クリームシチュー。
真っ白のクリームシチューの中に、大きく切り分けられたジャガイモと、ニンジンと、くたくたの玉ねぎ。大きい鶏肉がごろごろ入っている。
1つ1つの具材が大きいから、ジャガイモをスプーンに乗せて、大口開けて一口。
あつあつ、ほくほくのジャガイモ。ハフハフしてたらあっとゆう間に溶けて無くなった。
大きく切り分けられた鶏肉をパクリ。ぐにゅっと柔らかく。肉汁とクリームの旨味がにじみ出る。
クリームシチューをすすったら、牛乳感が強い濃厚なシチューだった。
あまりにもの旨さに、みんな無言で食べ進めている。
ヨハンを見たら、シチュー2杯目、白パンもお替りしていた。
2杯目お替りのシチューの中に、ふわふわの白パンを付けてかぶりついている。
旨そう。私も、同じ食べ方をしてみた。
ふわふわ白パンが、濃厚クリームシチューを吸い取って、くしゃっと溶けそうになっている所をパクリ。
しみしみクリームシチューと白パンのハーモニー最高。
白パンで、クリームシチューの皿に残ったクリームシチューをかき集めて食べた。
本当においしかった。後で、追加でクリームシチュー作ってくれないか確認しよう。作っててくれたらアイテムボックスへ保管だ。
バクシューレツ国を出国するまでは、ありがたい事に、こうやって宿に泊まれるらしい。
ピーターさんが言っていた。スタークさんもピーターさんも従者だと言っていたが、主人の所に行く気配はなし。
だいたい私達と一緒だ。ハメネイ国に着いたら、野宿とかするだろうから主人の所に行くのかな?
その後も、旅は問題なく進み、バクシューレツ国とハメネイ国の国境に付いた。
次は、ハメネイ国入国。




