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私の魔術は使いにくい  作者: ロミ


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お~うちへかえ~ろ~♪

本日も2話投稿予定。

 


 ストーム副騎士団長の結婚式が終わり、新ダンジョンから王都に戻て来た。


 ここは、エリナ姉の薬学研究所、エリナ姉の研究室にお邪魔している。


「エリナ姉、相談があるんだ。私、故郷の国に帰ろうと思う。

 今回のハメネイ国の紛争で、自分の知識のなさが悔しくて…。知識がないことで原因もわからないし、対策も立てれない。やっぱり歴史や地理、経済状況の知識は大切だと実感したんだ。

 もう私も12歳。13歳から学園に入学できるでしょ。だから、故郷に帰って学校に通いたい」

 私は、エリナ姉の目を見て真剣に訴えた。


「そうね。キスグは元々バレンシアと私がバクシューレツ国に行く為に、要員として一緒に来てくれたんだもんね。今までキスグにいっぱい助けられたわ。ありがとう。

 故郷に帰る事は賛成よ。キスグが勉強したいと思うなら、学校に通うのも賛成だわ。

 寂しくなるけど、しかたないわね」

 エリナ姉は、目じりをさげて、寂しそうに私を抱き寄せ、背中をなでてくれた。


「もう、出発日は決めてるの?」体を離し、私の目を見て確認するエリナ姉。


「うん。明日だよ。もう旅の準備も終わったんだ」私は、無理して笑顔を作ってエリナ姉の目を見返した。


「やっぱり、そうじゃないかと思ったわ。2人で帰るわけではないでしょ。どうやって帰るの?」

 エリナ姉はヨハンをちらりと見て、私に向き直った。


「ストーム副騎士団長の結婚式が終わってから、1人で部屋で休んでたら、バクシューレツ国の宰相補佐って言う人が来て、緑化に成功したハメネイ国経由で我が国に訪問するんだって、なんだか、めっちゃ私の情報持ってて、大容量のアイテムボックス持ちだとバレてたんだ。

 しかも、ハメネイ国でエリナ姉と一緒に活躍したこと知られてて、だから、中途半端な旅団で故郷に帰るのは危ないって言うんだ。一応落ち着いたハメネイ国だけど、反乱分子はくすぶっているらしくて、私、捕らわれてしまう可能性があるんだって。

 なんか、大容量のアイテムボックス持ちとして同行をお願いされたよ。

 私も、バクシューレツ国の強い人たちが守ってくれるなら、いいかなと思って了承しちゃった。

 勝手に決めてごめんね。まずかった」


「さすがにあれだけ派手に立ち回ったら、マークされるわよね。

 ん~そうね~。旅団の強さで言えば申し分ないわ。旅路も安全でしょう。でもキスグを一番に守ってはくれない。自分の事は自分で守らなければいけないのよ。しかも、バクシューレツ国としてハメネイ国に正式訪問ということになる。国同士の思惑がわからないわ。何か厄介な要望を吹っ掛けられるとも限らないわ。でも、もう決めてしまったんでしょ」

 眉を下げ、困ったように小首をかしげながら、話すエリナ姉に


「うん」私はエレナ姉に笑顔で告げた。


「そう、これ持って行って」

 エリナ姉がポケットから取り出したのは、小さな紫色の小瓶。副作用の強い自白剤だ。


「飲み物や、食事に1滴たらしたらいいわ。副作用は…。死にはしないわ、数日動けなくなるだけよ」

 エリナ姉から笑顔で押し付けられた小瓶を、ためらいながら受け取った。





 翌日の出発日。


 いろんなお世話になった人達が、お見送りに来てくれた。


 バレンシア侯爵令嬢も、ストーム副騎士団長達も、マーギン商会の方々も。


「キスグ様、行ってしまわれるんですね。このナターシャ、マーギン商会が落ち着いたら、必ず合いに行きます。何かあったら、魔鳩を飛ばして下さい。すぐに駆けつけますので」

 号泣しながら話すナターシャさんは魔鳩を5羽もくれた。私は、アイテムボックスに噛んで吸いこんだ。


「みんな、ありがとう。またね。」



 私は、バクシューレツ国使節団の荷馬車にヨハンと一緒に乗り込んだ。


 さあ、故郷に帰ろう。





 ー・-・-・-・-・-・-・-





 出発前日、キスグがエリナ姉に故郷へ帰る報告をした夜。


「ヨハン、何で先に報告してくれなかったの。今の我が国と、ハメネイ国の関係は微妙よ。戦争にならなかったけど、前線で睨み合っていたからね。

 今回の、バクシューレツ国の使節団は、その仲裁役よ。

 仲裁役をかってでてくれた、バクシューレツ国から正式にキスグに依頼があったら断れなかったけど、話を聞く限り、正式な依頼ではなかったみたいだし、断れたわ。

 キスグが帰る時は、しっかりとした強力な護衛をつける事もできたのに…。

 今回は急遽、S級冒険者のスタークに依頼を出して了承してもらったわ。彼と一緒にキスグを命がけで守りなさい。絶対よ。お願いね」


「はい、命がけで守ります」

 ヨハンは深々と頭を下げた。







新展開。新たな登場人物。書いているのが楽しいです。

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