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私の魔術は使いにくい  作者: ロミ


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無知な私

2話目の投稿です。短いです。





「よし、出発だ」





新ダンジョン1階層で、女神の石臼から大量に出したダンジョン産の野菜と苗を、1階層に植える野菜。バクシューレツ国にいる難民用に出荷する野菜。私達がハメネイ国へ持っていく野菜に分け、ハメネイ国へ持っていく分を私のアイテムボックスに吸い込む作業は一晩中かかった。


新ダンジョン内は昼間だったが、ダンジョンの外に出ると、朝焼けが眩しく辺りを照らし、少しヒヤッとした空気のなか、職人たちの朝の準備音が響いている。


私達3人が、新ダンジョンから出てくるのを待ち構えていたバイオレットさんに後の事は頼み、今日は宿で休むことにした。


「「・・・・。」」

エリナ姉と分かれた私とヨハンは、無言で部屋まで戻った。


私はシャワーを浴びてベッドに入ったが、ぜんぜん眠れない。

ハメネイ国が食料危機に陥っていることも、紛争していることも知らなかった。ましてや我が家が戦争に巻き込まれるなんて想像したこともなかった。


「これからどうなっちゃうんだろう」

不安と、大切な人をなくすかもしれない恐怖が押し寄せて寝むれない。

考えれば、考えるほど、頭の中がぐちゃぐちゃで、涙が出てくる。

「泣いてもしょうがないのに…。」


何だか、腹が立ってきた。何にも知らなかった自分にも、我が家の為に何にもできない自分にも、戦争を仕掛けようとしているハメネイ国にも、何が原因なのかわからない。


「そうだよね、最初から争いたい人なんていないよね。どうしたら解決するんだろう・・・。」

じっと考えたが、答えが出てこない。

私はあまりにも無知だ。ユーべ大陸の事も、隣国の事も、自分の国の事も何にも知らない。

もっと、常識的な知識をつけなきゃいけない。


考えても考えても答えが出なくて、心配で心配で眠れない。

昼までベッドの中に居たが、いてもたってもいられず、広間へで出来た。


広間には、ヨハンがいた。ヨハンも眠れなかったようだ。


「ヨハンも眠れないの」浮かない顔のヨハンに話しかけると、


「・・・・嫁が心配だ」飲みかけの湯飲みをじっと見つめてつぶやくヨハン。


「そうだよね・・・・。」何も、言えない私。


座ったまま、無言でいる私達の所に、エリナ姉、バレンシア侯爵令嬢、ストーム副騎士団長が広間へやって来た。


「あら、キスグとヨハン眠れなかったの」普段通りのエリナ姉。

エリナ姉は、食料危機、紛争の噂を聞いてから行動しだしたんだよね。凄いな。


「「・・・・。」」無言の私とヨハンのテーブルに3人は座った。


「3人で話し合ったのだけど、みんなでハメネイ国へ行くことにしたわ。

本当は、私とキスグ、ヨハンで行くつもりだったの。

バレンシアはこう見えて侯爵令嬢。ハメネイ国で捕らわれたら人質として交渉材料にされるわ。

でもね、どうしてもバレンシアが行くって聞かなくて」

顎に手をあて、眉間に皺をよせ、困り顔でバレンシア侯爵令嬢を見るエリナ姉


「わしだけ、のけ者は嫌じゃ。わしの住んでる国を、わしが守って何が悪い。エリナと一緒に行けなくても、1人でも行くからな」大声で興奮気味に話す。




「そうね、一緒に行きましょう。ここでやることは、もうないわ。旅の準備をして、明日みんなで出発しましょう」







次は、ハメネイ国。

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