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私の魔術は使いにくい  作者: ロミ


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想像の斜め上

本日も2話投稿します。短いです。

 


「「「申し訳ありませんでした」」」


 私達が宿泊している宿に、マーギン商会長、ナターシャさん、イーサンさんが早朝からやってきて、見事な土下座を披露している。


 何故、この3人が謝っているかというと、昨日のムスカ商会の大捕り物、悪事の証拠が出てきて大成功で幕を閉じた。だが捕まった商会委員の中に、マーギン商会の商会員もいたらしく、バレンシア侯爵令嬢達が、幻の白い糸を卸した者達だとリークしたらしい。

 ストーム副騎士団長が目をつけられたり、キューピーちゃんが攫われた要因を作ったらしい。


「商会員の再教育を要望します。今後こんな事がないようにね。次は無いわよ」

 エリナ姉、朝から強烈だ。


「それと、お願いがあるの、聞いてもらえるわよね。マーギン商会にとっても損な話ではないわ」

 商会長、ナターシャさん、イーサンさんは、額に汗をかきながら「「「はい」」」3人そろっていい返事だ。


 頑張れ、どんな無茶ぶりされるかわからないけど、さすがのエリナ姉も命までは取らないよ。



 エリナ姉の無茶ぶりは、想像の斜め上だった。

 なんと、新ダンジョン1階層を国から買い取る事。

 無茶ぶりにもほどがある。ダンジョンは国が管理するもので、ダンジョンの土地の売買を行った前例はない。バクシューレツ国1位の商会でもさすがに無理だとわかる。



 1か月後、マーギン商会長、ナターシャさん、イーサンさんが来て、ダンジョン1階層の半分を国からマーギン商会が買い取ったとエリナ姉に報告した。どれだけのお金を支払ったのか、マーギン商会潰れてしまわないか心配になった。


「ナターシャさん。マーギン商会大丈夫?潰れたりしない?」

 ナターシャさんに小さい声で話すと、


「ありがとうございます、キスグさん。マーギン商会もタダでは動きません。エリナ様の構想が実現出来たら大きなプラスになります。ですが今は正念場。踏ん張ってみせます」

 ナターシャさんの後ろで、イーサンさんも大きくうなずいている。


 エリナ姉の構想って何だろう?。


 それから半年後、エリナ姉の構想が実現した。







 私とヨハン、バレンシア侯爵令嬢はエリナ姉が所属する薬学研究所の外の畑に来ている。

 ここは、薬になる薬草や、キノコ、木の実などを育てて、研究に役立てている場所だ。


「キスグこの土、覚えてる?半年前に日曜夕市で大量に購入したダンジョン産の土よ」

 エリナ姉が指さした畑には、普通に見える土と、土に植えられているネギとトマト、かぼちゃの芽、サツマイモの苗がある。

 珍しくも、希少価値があるわけでもないただの野菜だ。


「何が凄いの?普通の野菜だよね」私達は、困惑気味だ。


「いいから、キスグ噛んでみて」エリナ姉はウキウキしながら、私にトマトをさしだした。


 そのトマトを噛むと”ダンジョンの土で作られたトマト(甘い)”と表示された。

 うん、そうだろうね。


 結果をエリナ姉に告げるとエリナ姉は、

「ここの野菜根ごと、全部キスグのアイテムボックスに入れて、今すぐ新ダンジョン1階層に行くわよ」と言うと、旅の支度をするために、足早に研究施設へ戻っていった。


 やっぱり、訳がわからない私は、エリナ姉の言われるまま野菜を吸い込み、旅支度をした。







ハンター、ハンター始まりましたね。嬉しい。

次は、また新ダンジョン第一階層です。

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