表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私の魔術は使いにくい  作者: ロミ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
85/108

明太バターフランスパン

本日2話目の投稿です。ストーム副騎士団長の恋編始まりです。

 



「めっちゃおいしそう。どうしたのこの大量のパン」


 私の前には、いろんな種類のパンが並んでいる。


 クリームパン。クロワッサン。メロンパンの定番の物から、お惣菜系の海老かつバーガー。焼きそばパン。

 バターをいっぱい使ったじゃがバターパン。明太バターフランスパンなど多種多様なパンが揃っている。


 昼前、宿の私の部屋のテーブルに並べられたパンを持ってきたのは、ストーム副騎士団長だ。

 ストーム副騎士団長は今日はお休みの日らしく、バレンシア侯爵令嬢と一緒ではない。バレンシア侯爵令嬢がいない状態で、会うのは始めてだ。


「私が懇意にしているパン屋から購入してきたパンです。とてもおいしいので、キスグ様にどうかと思い買ってきました」

 作り笑いを張り付けた、余所行き笑顔のストーム副騎士団長。


「キスグ様なんて呼ばないで、こしょぐったい。いつもは、男の子従者なんだら、外で呼ぶようにキスグでいいよ。堅苦しいしね。それよりこのパン食べて良いの」

 私は、お土産にもらったパンを、一つ一つ手に取って吟味している。

 どのパンもおいしそうで、目移りする。

 茶色くツヤツヤでサクッとした食感クロワッサンも食べたいし、海老かつにタルタルソースがかかったバーガーも捨てがたい。


 私がどのパンを食べるか悩んでいると

「私は、この明太バターフランスパンがお勧めです。このパン屋はフランスパンを焼くのが特に上手で、サクッと程よい硬さのフランスパンは、噛むほどに小麦の甘さが増してくる。大好評なパンなのです」

 ストーム副騎士団長が、どこか誇らしげに、パンの説明している。


「へー。そうなんだ。じゃあ明太バターフランスパンにしようかな。ちょっと大きいからヨハンと一緒に半分こするね。ストーム副騎士団長もパン食べよう。お茶なにが良いかな」


 私達3人は、テーブルにつきパンを食べ始めた。


 私が選んだ明太バターフランスパン。

 大口開けてパクリ。外はちょっと硬くて噛み応えがあるけど、明太バターを塗った個所は柔らかく、ぐにゅっと潰れて、潰れた個所からバターと、ほんのり辛い明太子が染み出て来た。

 あわててフランスパンをかみ切ると、口の中であふれてきた明太バターをフランスパンがキャッチ。

 ちょっと硬いのに、しみしみフランスパンが口の中いっぱいに広がって、幸せ~。

 もっと食べたくなる。ヨハンに半分あげずに私が全部食べとけばよかった。


 ヨハンはパンを食べて、幸せそうに顔が綻んでいるが、ストーム副騎士団長は、なんだか上の空だ。


 パンを食べ終わりお茶を飲んで、ひと呼吸おいた後、ストーム副騎士団が話を切り出した。


「今日来たのは、お願いがあって来たのだ。以前キスグは蜘蛛の魔物から出た、白い糸をマーギン商会に卸していたと思う。その糸がまだあるのなら、分けてもらえないだろうか」

 ストーム副騎士団長が頭を下げた。


 突然の事に驚いた私とヨハン。

「あるけど、何で?ストーム副騎士団長が使うの?」


「いいえ、私は使わないが、ある人から頼まれてな。すまないが理由は言えない。できればある分だけ分けて欲しい。お金は払う」

 ストーム副騎士団長がまた頭を下げた。


「白い糸いいけど、お金はいらないよ。私が持ってるけど、みんなで討伐したもんね」

 私はその場で白い糸を吐き出しテーブルの上に置いた。白い糸は4人掛けテーブルに山盛りになった。

「はい。これで全部だよ。できれば、ストーム副騎士団長から、騎士団員達にも蜘蛛の糸の代金を分けてもらえると助かるよ」


「ありがとう。こちらこそ助かる。必ず騎士団員達には蜘蛛の糸の代金を分ける」

 ストーム副騎士団長は持って来ていた、麻袋に急いで白い糸をしまい、そそくさと退室していった。


 私とヨハンは顔を見合わせ

「どうしたんだろう、ストーム副騎士団長らしくないね。なんかすごく慌ててた大丈夫かな。心配だしちょっと後つけてみる?」


「・・・・そうだな」

 いつもは余計な事に顔を突っ込むなと呆れ顔するヨハンが、今回はストーム副騎士団長の異変を感じとったのか、ハンマーを持ち自ら尾行を開始した。









次、尾行します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ