コワコワcpi(エリナ姉視点)
本日2話目の投稿です
「ただいま。これ、おみあげだよ。エリナ姉きっと喜ぶよ」
キスグ達が、新しいダンジョンへの奉仕活動から帰って来た。
私は、その間、薬学研究所へ引っ越し、本格的に研究を始めた。
まずは、異変種スライム。
キスグから預かった異変種スライムを、砂糖水、塩水、酢などに入れてみた。
結果は、砂糖水はゆっくり増殖、反対に塩水は増量速度が増した。酢などの水溶には反応しなかった。
他には、異変種スライムが生まれて夜を1回こえると、草と小さな花に変化してしまう事を発見。
実質、異変種スライムは時間停止機能と、生物を収納できる機能を持っているキスグのアイテムボックスではないと長期で生存できない事がわかった。
次に、銀杏の千豆。
結果は、チートすぎる。病人も怪我人も一瞬で元気になりパワーアップ。副作用は、とさか黄色頭に変化するだけ。銀杏の千豆を砕いて食べても回復効果あり。ただ、精神干渉系には効果は無かった。
銀杏の千豆、後残り一粒だから、またキスグに銀杏選別してもらわなくっちゃ。
研究に没頭していて、キスグが帰って来た時会えなかったが、研究が落ち着いたので、久しぶりの再会ね。
「おかえりキスグ。これ何?ダンジョンで採れたの」
私の前には、水と、白い粉と、白いスライムと、石臼、水色の扉がある。
おみあげにしては、センスがなさすぎではないだろうか。
「そう、水が女神の塩水で、白い粉が女神の塩で、白いスライムが女神の塩水バージョン異変種スライム。これプリンの底のカラメルになるんだって。次が石臼が女神の石臼。ダンジョン内なら何でも出してくれる優れもの。最後にダンジョン3階層への扉だよ」
「待て待て待てキスグ。思考が追いつかない。今連呼した女神って何。何でも出てくる石臼って何。
3階層への扉って持ってきちゃ駄目でしょ」笑顔で説明して、それを私に渡そうとするな。
今キスグが言ったことが事実なら、世界がひっくり返るわよ。
キスグと石臼の奪い合いになる。キスグは搾取され、石臼は流通したら生産も産業も、消費者物価指数もおかしなことになるわ。
「この事を知ってるのは、誰?」私はヨハンに真剣に聞いた。
「・・・・。キスグと俺だけだ」ヨハンの顔がこわばっている。
「そう。よかったわ。いい判断よ」私はほっと胸をなでおろした。
決してバレンシア侯爵令嬢達を信頼していないわけでは無いけど、知っている人が増えるほど、情報は洩れる。
「キスグだし、何かやらかすとは思っていたけど・・・。
まあ、女神の○○は置いといて、この水色の扉よ。3階層への扉って言ったわね。開けたらダンジョン3階層なの」私は水色の扉に触ってみた。何の変哲もない扉、表も裏も形は変わらない。
「そうだよ。3階層には、ヨハンより強い筋肉隆々のカンガルー魔物がいるんだ。それで相談なんだけど3階層にヨハンのハンマーがあるの。取りに行きたいんだけど行ってきていい?」
何を言ってるのキスグ。ヨハンより強いって自分で言ってたじゃない。普通にダメでしょ。
困惑してヨハンを見ると、
「・・・・。」ヨハンは下を向いて、私と目を合わせない。
「いいアイデアを思いついたんだ。今準備してるの、準備できたら説明するね」
いい笑顔のキスグ。本当に嫌な予感しかしないけど…。これも一旦保留ね。
それから、ダンジョンでの出来事を詳しく、楽しそうにキスグが話している。
情に脆くて、正義感が強くて、後先考えないおバカだけど、かわいい妹。本当に守らなきゃ。
もうネタバレしてるかな?次は、3階層。




