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私の魔術は使いにくい  作者: ロミ


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’it's me'(エリナ視点、イーサン視点)

本日2話目の投稿です。

 


「ドン!ドン!ドン!」マーギン邸の庭から爆破の音が響いた。


「もー、バレンシア早いわ」私がお願いした通り、バレンシアと、ストーム副騎士団長はマーギン邸を襲撃してくれているようだ。これで、邪魔が入らず、この部屋の呪怨に似た物品を破壊することができる。


 私はヨハンに、目配せし、ヨハンは部屋の物品をハンマーで破壊しだした。


 ナターシャがヨハンの行動を止めようとしたが、ヨハンが避け、キスグがナターシャを押さえたことで、私が動けるようになった。


 ナターシャはマーギン邸に入ってから、ずっと殺気だってるし、目線を私から外さないし、マジでウザい。誰が、ミイラ男なんか欲しがるかっての、こっちから願い下げだわ。


 私は素早く部屋の中心にあるベッドに近づき、横たわっている人間の口に、千豆を入れようとしたが、口に入れる直前、人間の腕が私の腕を払いのけた。その拍子に持ていた千豆が床に転がり、ナターシャとキスグの足元へ。千豆はナターシャが拾い上げ、口に入れてしまった。



 私は、人間を見た。自分では動けなさそうな細い足、細い腕、頬はこけ、長い深い青色の髪は顔や額に張り付いている。でも、髪と同じ色の目だけは、大きく見開かれ、私を凝視していた。

 口が動き、声は出せていないが、呪いの言葉を吐いてるように思えた。


「こんなことって、あるの」


 私は素早く、魔術封印のチョーカーを取り出すと、ベットに横たわる人間の首に素早く装着した。






 床には、魔力切れ寸前のナターシャが倒れ。

 ベッドの上では、千豆を食べて復活し、副作用で黄色い髪が逆立ったイーサンが、ヨハンに取り押さえられている。





 ー・-・-・-・-・-・-・-・-・




 僕が、愛しい人と出会ったのは、辺境伯領へ出張していた時、町で歩いている彼女を見つけた。

 あどけない笑顔に、凛とした佇まいの女の子。花柄のワンピースに、日傘をさして歩く姿は妖精のよう。声をかけようとしたが、彼女と一緒にいた護衛に止められ、声をかけれかった。

 あの妖精は、たぶん庶民ではない。貴族なのだろう。

 貴族でも構わない、なんとしても手に入れてみせる。


 それから、マーギン商会の情報網をフル活用し、彼女の情報を入手した。

 マーベル子爵家3女。ナターシャ。年は僕と同じ14歳。魔術は相乗効果。噂では彼女の魔術により業績が伸びている事業が多くあるそうだ。国内1位の商会、ひとり息子の僕とは、運命だといていい組み合わせ。15歳の婚約が認められる年になったら、速攻申し込むと決めた。



 彼女とのお見合い。僕史上最高の状態で挑み、彼女も僕を気に入ってくれたようだ。


 お見合い後、王都と子爵家は距離があり、文通でコミュニケーションを取っていたが、もどかしい。

 彼女に会いたい、彼女の声を聴きたい。僕に笑いかけて欲しい。僕だけを見て欲しい。

 父に無理を言って、彼女を王都の屋敷で一緒に暮らせるように手配した。


 毎日彼女に合えて、声を聴けて、笑顔を見れる。始めはそれだけで良かったのに、父や執事と話している彼女にイライラして、彼女を独り占めしたくなる。しまいには、彼女が王都の学園に通う話が出てきた。僕の知らないところで、彼女が他人と話す、笑顔を見せると考えると、僕だけを見て欲しい思いが強くなる。


 ある時、彼女が里帰りから戻って来た時、お土産に2つのブレスレットを僕にくれた。彼女からの贈り物、嬉しくて嬉しくて、肌身離さず身に付けた。

 そのおかげか、夢の中でも彼女と合える。夢の中の彼女は、僕だけの物だった。


 そのうち、夢の中が居心地がよくて眠る事が多くなった。眠ることが多くなると、彼女が心配してくれる。近くにいてくれる。眠っている間も、半覚醒の僕は、彼女が僕のそばにいつもいて、世話をしてくれる事に、この上ない喜びを感じていた。


 ある日、父が、エリナという娘を僕の部屋に通した。エリナが僕に触ろうとした時、彼女が殺気を飛ばしてくれた。彼女が嫉妬してくれてると思うと愛されている実感がわく。

 エリナという娘が帰った後、父が彼女からもらったブレスレットを取り上げられた時には、怒りがわいたが、彼女がそばにいてくれるのなら些細な事。


 またある日、エリナという娘が再び僕の部屋を訪れた。彼女はエリナに対して怒気を発している。

 突然、外が騒がしくなり、部屋の中で、何かが壊れる音がする。

 彼女が叫び、エリナという娘が俺の口に何か入れようとした、咄嗟に腕で払いのけ、エリナという娘を凝視し、もう声の出ない喉から罵倒を浴びせていると、首に太いチョーカーを付けられて、意識が飛んだ。



 気付いたら、ゴリラみたいな男に、取り押さえられていた。






次で、眠り姫編終了です。

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