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私の魔術は使いにくい  作者: ロミ


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お宝に巡り合った(商会員バイオレット視点)

本日も2話投稿予定

 


 私は、バクシューレツ国マーギン商会、他国部門担当バイオレット。

 30歳。女性。目が大きくて美人とよく言われるわ。



 マーギン商会で、次の他国行きの準備をしていた時、同じ他国部門のパトリオット先輩から、魔鳩で手紙が届いたわ。

 なんでも、コダラン国、ハメネイ国、魔の森にかけて、大規模な長雨が続き、崖の崩壊、川の氾濫、洪水による浸水など、いたるところで災害が発生しているというの。

 特に砂漠地帯ハメネイ国では被害が深刻で、もともと食料不足が懸念される地域なのに、長雨による日照不足で生育が遅れ、葉物に病気や、虫の被害がでていて生産力が落ちているそうなのよ。

 食糧不足により、物価高騰、治安の悪さが目立ってきていて、来訪するのは、お勧めしないと書いてあったわ。


 対するコダラン国は農業と観光、魔の森からとれる資源で成り立ってる国。

 長雨による農作物への被害はハメネイ国より深刻だけど、災害に備えた備蓄と、公共機関の整備により、大きな被害はなく、平静を取り戻していると報告にあったわ。


 次回行くなら、コダラン国一択ね。


 他に、バクシューレツ国と、コダラン国、ハメネイ国を結ぶ崖の道が、長雨により崩れてしまったと噂で聞いたみたい。

 実際に見て確認しなくてわいけないわね。崖が崩れていたら、コダラン国行きの計画を始めから見直さなきゃいけない。ん-。ちょっとめんどくさいわ。


 後の報告は、どこどこの料理がおいしかった、不味かったとか、他の商会の噂話など、見聞きし体験した事を日記みたいに書いてたわ。

 こういうの、無駄と言う人もいるけど、商売は人とのめぐり合わせ、情報は命縄。少しでも事前に情報があることは大切よね。


 そうそう、砂漠の国境付近で出会った、コダラン国バレンシア侯爵令嬢の旅団がバクシューレツ国に向かったいるそうよ。旅団がバクシューレツ国に着いたら早めにコンタクトをとらなくちゃ。大口の顧客よね。






 パトリオット先輩からの情報にあった、バクシューレツ国と、コダラン国、ハメネイ国を結ぶ崖の道が、長雨により崩れてしまったという噂が本当か実際に確かめる為、崖の上に来たわ。


「ひどいわね。想像以上に崩れているわ。修復には何か月もかかりそうね。新たな道を開拓しなくてはいけないかも。ん-、ちょっとめんどくさいわ」


「ん?あそこに、旅の旅団がいるわ。服装がだだの冒険者じゃないわね。貴族かしら。

 報告より人数は減ってるけど、バレンシア侯爵令嬢の旅団じゃないかしら、身長の高いナイスガイがストーム副騎士団長よね。旅団全体の人数が減っているのに悲壮感がないわね、いけるかもしれない女は度胸。ファーストコインタクトよ」私は、意を決してストーム副騎士団長に声をかけた。


「失礼します。私はバクシューレツ国のマーギン商会、他国部門担当のバイオレットと申します。

 バレンシア侯爵家ストーム副騎士団長とお見受けします」私は、緊張を隠し、精一杯の業務用スマイル。


「なぜ、私の名前を知っている」素敵な声のストーム副騎士団長は、警戒を露わにし返答を間違えると切りかかってきそうだ。


「いえいえ!私は怪しい者ではありません。砂漠地帯の国境沿いで、我が商会のパトリオットが挨拶さてていただいた事、覚えてらっしょるでしょうか?。身長が低い、髪に白髪が混じっている50代ぐらいの男です」私は慌てて答えた。


「あー。覚えている」よかった~警戒が緩んだわ。警戒心、強強の鋭い目も勇ましかったわ。


 その後、ここに来た経緯を説明し、未開の地の情報を頂くことになったわ。私ってラッキー。

 その代わりに、ストーム副騎士団長からの要望で、手持ちの魔力回復ポーション5本を渡す事になったわ。それにしても、魔力枯渇している旅団員、見当たらないんだけど。討伐場所に放置してきたのかしら?予備が欲しいのかしら?私が疑問を口にすると、


「ああ、キスグ出してくれ」

 ストーム副騎士団長の指示で、近くにいた男の子が、口に指を突っ込み、人の大きさの糸繭を吐きだした。


「・・・・。」みなドン引き。



「それともう一つ、できれば魔物の買い取りをお願いしたい。買い取りできなくても運んでくれるだけで構わない」


 は!いけない。交渉の途中だったわ

「はい、今回の崖の調査だけなので、荷馬車で来ています。買い取り魔物がどのような物かわかりませんが、責任をもって買い取らせていただきます」

 あぶない、あぶない、衝撃的な光景だったから、呆気にとられてしまったわ。どんな魔物かわからないけど、未開の地の魔物ってだけで価値があるわ。


「キスグ、出してくれ。・・・・キスグ」

 また、あの男の子が出てきて、嫌そうに口に指を突っ込んだわ。

 男の子の口の中から、真っ白で光沢のある、この世の物とは思えないほど美しい糸が、次から次と吐き出される。白い糸は荷台1台分の多さになった。


「・・・・。」その美しさに、みな言葉がでない。


 私はふらふらと吸い込まれるように、白い糸に近づいていたわ。

 おそるおそる触ったら、なにこのすべすべ!肌触り最&高!柔らか~い、軽る~い、温か~い。おもわず頬ずりしてしまったわ。


 ストーム副騎士団長が運ぶだけなんて、ぬかしやがるから、速攻で買い取りを宣言したわ。こんな逸品。もう出会えないかもしれない。私史上最高の取引よ。


「ゴホン。ではお願いする。魔力ポーションを頂けるか」


 は!いけない。交渉の途中だったわ

「はい。ただいま」私は5本の魔力回復ポーションをストーム副騎士団長に渡した。


 ストーム副騎士団長は、男の子が出した糸繭を破り、中の女性に魔力回復ポーションを飲ませた。

 え!女性!人間!男の子のアイテムボックスから出てきたわよね。


 女性に男の子が抱き着き、女性は魔力回復ポーションを1瓶飲み干し、眠りについてしまった。

 どういうこと?私はストーム副騎士団長に、アイテムボックスに人間が生きたまま入っているのか確認したら、7名全員入っているという。


 信じられないわ。アイテムボックス持ち自体希少なのに、荷馬車の量を入れれる大容量。

 それに魔力枯渇状態の人間を入れているなんて、それって貴重な時間停止機能が付いているって事でしょ。しかもおとぎ話でしか聞いたことがない、生き物をそのまま入れれる能力持ち。うそでしょ。

 なにその伝説級のお宝‼


 私が勢いよく、男の子を振り返ったら、男の子が怯えてしまったわ。ごめんあそばせ。

 逃がさないわよ。






言葉の調子は、マツコさんをイメージしています。

次も、バイオレット視点です

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