満点(100点)の星空
短いです。本日も2話投稿予定
あの後、私は怒られた。何で作戦を話さなかったのか。どんだけ危険だったのか、肝が冷えたか。今度からは、どんなことでも報告する事を約束させられた。
あれ、何かこんな約束、誰かに前させられたよね。まあ、いっか。
8つ目の蜘蛛の魔物を倒してから、私たちは、糸繭の回収に向かった。
私が引きずられた道には、アイテムボックスから吐き出したものが、いっぱい落ちており回収が大変だった。回収中に他の魔物に襲われることもなく、6つの糸繭も無事回収できた。
たぶん、ここら辺一帯は、8つ目の蜘蛛の縄張りで、縄張りに入って来た魔物は、蜘蛛の巣で魔力を吸い取り、狩っていただろう。だから他の魔物がいないのだろうとジャンが言っていた。
途中、ストーム副騎士団長が、真っ青な顔で、よろよろしながらこちらに向かって歩いてきた。魔力枯渇寸前らしく、今にも倒れそうだ。
それを見た、騎士団員がストーム副騎士団長を支えに駆け付けた。
「やったのか?」地面に腰を下ろして荒い息をするストーム副騎士団長。
ポーションを渡したいが、何のポーションんも持っていない。
冷たい水を渡すと、勢いよく飲んだ。
「ああー。8つ目の蜘蛛は倒した。死体は、キスグのアイテムボックスに入っている」
それを聞いた、ストーム副騎士団長は、安心したのか、倒れ込み眠りに落ちた。
いやいや、死んでないよ。眠っただけ。
魔力回復には、睡眠と食事が大切。ストーム副騎士団長の魔力量は多い方だから、全回復するのには1週間ぐらいかかると思う。
私のアイテムボックスに入れて運ぼうと思ったけど、アイテムボックス内は時間停止。
魔力は回復されないので、190cmぐらいの体格がいい男性を一生懸命みんなで運ばないよ。
私が噛みついて、体重0kgにして、私が運びました。
またしても、ストーム副騎士団長の腕は毛もくじゃら。人まね魔物も、ヨハンも、蜘蛛も毛もくじゃらだった。毛もくじゃら率多くない。
私、物理に対して無敵だけど、感触はわかるからね。
毛もくじゃら、噛んでると鼻の下に毛が当たって気持ち悪いし、くしゃみ出そうになる。
他人の毛、勘弁してほしい。つるつる腕希望。
ストーム副騎士団長に噛みついたまま、そんな事を考えて歩いていたら、今日のキャンプ場所に到着。さっき8つ目の蜘蛛と戦闘した場所に戻って来た。
丁度、戦闘により木々がなぎ倒され、広い空間ができていた。土魔法使いが土を平らにならしてくれて、久しぶりに、テントでまともな夜が迎えられる。
6人での初めての夕食(ストーム副騎士団長は睡眠中)。
14人分の料理が入った鍋に、水釜を出した。
今日のメニューは、魚の煮物。春雨の酢の物を添えて。赤味噌のわかめ味噌汁付き。
見た瞬間、「グ~。」と、お腹が鳴った。
メインの魚に行く前に、赤味噌のわかめみそ汁を一口、熱いみそ汁、濃い赤だしが、口の中に入った瞬間、味噌の香りが鼻をぬけ、豆の旨味がはっきした液体が体に染み渡る。
ほっと、一呼吸おいて、メインの煮魚へ。
箸で掴もうとすると、ほろほろと滑る柔らかさ。骨と身がいつの間にか分裂し、甘みのある醤油がからむ分厚い魚の身のみ、口の中に滑り込む。ほろほろなのに口の中ではじける繊維質な身。想像通りの甘みと醤油も旨味が、ほっぺたを落とす。
箸休めに、春雨の酢の物。錦糸卵と、細切りきゅうりで着飾った、春雨がきらきらしている。上品のように見えるのに、口に入れると程よい酸味が口の中をリフレッシュしてくれる。
炊き立てご飯と一緒に、無限ループ。皆何度かお替りしていた。
「おいし~。幸せ。また一緒、ご飯食べれてうれしいね」
「・・・・。ああ」通常運転のヨハンだが、遠い夜空を見上げ、心なしか表情が嬉しそうだ。
「うふふ」私も嬉しくなって微笑んだ。
満点の星空の下、6人は久しぶりの休息を味わったのでした。
次から、マーギン商会編です。




