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私の魔術は使いにくい  作者: ロミ


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蜘蛛と魔力勝負

本日も2話投稿予定

 


 蜘蛛と巨大スライムの魔力吸引勝負は、巨大スライムが勝利した。


 このまま、巨大スライムの体内にいれば、私は生き延びれるかもしれない。

 でも、寂しい。一人は不安で。ヨハンを召喚したくなっていた。


「悩んでても解決しない。現状維持に希望が持てないなら、やりたい事をしよう」


 私は、巨大スライムの核に噛みつき、核のみ吸い込んだ。

 すると、核を失った巨大スライムは溶けて無くなった。


「ゲホ、ゲホ、ゲホ」外の空気を吸い込むと、肺に空気が入り、少しむせ込んだ。

「さあ、ヨハンを召喚しよう」口に指を入れ、ヨハンをアイテムボックスから取り出した。




「・・・・。」仁王立ちのヨハン


「ヨハン~。」私は大泣きしながら、飛びついた。


「・・・・。どうなってる」ヨハンは、周りを見渡し困惑気味だ。。


「グス、蜘蛛の糸繭に捕らわれてたんだよ。グス、グス、私が助け出したんだよ」私は大泣きしながらヨハンに縋り付く。とても不安だったこと、今までの経過、何も解決していない事を、支離滅裂になりながら説明した。ヨハンは何も言わず、聞いてくれた。


「・・・・。俺の他に5人魔力回復できたんだな。今そいつら出せるか」


「出せるよ。でも出したら、私たちは厄介な人間と蜘蛛に認識されてると思うから、今度は蜘蛛の糸繭に保管せず、すぐ魔力全部吸い取っちゃうと思うよ。」


「・・・・。どっちにしろ2人では、生存はない。まず紅団リーダーのジャンを出せ」





「俺、魔力枯渇して倒れたような。ここ吸魔の森だよな、どうなってるんだ」紅団リーダーのジャンが呆然としている。


 私は今までの経過を話した。


「つまり、魔力吸収勝負で巨大スライムが勝利し、8つ目の蜘蛛を追い払ったという事か、何で巨大スライムをそのまま残さなかったんだ」


「巨大スライムから私が出る方法が、核を吸い込んでスライムを消滅させることだし。巨大スライムの体内で、ヨハンを召喚したら、スライム粘液で溶けてちゃうよ。8つ目の魔物は巨大スライムにはもう近づかなと思ったからだよ」


「巨大スライムの核だけ持ってるんだろ、核に水をかけたら巨大スライムにならないか」


「わからないよ。やった事ないもん。でも水は増殖でしょ。巨大スライムが何体もできたら、こっちが詰んじゃうよ」



 3人で話し合ったが、解決策を見出せない。

 今は、8つ目の蜘蛛が、遠くに逃げたので、蜘蛛の巣(通信網)はないが、いつ戻ってきて、蜘蛛の巣を設置されるかわからない。設置されたら魔力枯渇になるのは時間の問題だ。


「よし、逃げよう。かなり無謀だがな、全速力で。木々も、地形も回避できないが、今なら、蜘蛛に見つからず、逃げ切れるかもしれない、ここがどこだかわからないが、太陽の位置からして、行く方向は西だ。いけるか?」挑戦的な笑みでジャンがたずねた。


「行くしかないよね。行くよ!」私に、あるアイデアが浮かんだが、ヨハンは反対するだろうと思い言わなかった。


「・・・・。背中に乗れ」ヨハンの背中に担がれ、安心した私は眠りについた。





 ジャンと私を背中に乗せたヨハンは、夜通し走った。

 走り始めたのが、太陽が傾きかけていた夕方。今は遠くの山から、太陽が昇り始めている。


「このまま、全速力で走り続ける。蜘蛛と遭遇しても走り続けろ。キスグを連れて逃げ延びてくれ、キスグのアイテムボックスには旅団員が入ってる。頼んだぞ」


「・・・・。」





 揺れてる?揺れてるよね、地震!私は飛び起きた。びっくりして起きたがヨハンの背中に担がれていた。

 そうか、私寝ちゃったんだ。もう日が昇ってるから朝だよね。ずっと寝てたんだ。


「ヨハン、ありがと。よく寝れたよ。降ろして私も走るよ」


「・・・・。噛め」


 私は慌てて自分を噛んだ。”キスグ(魔力抽出中)”と表示された。


「ヨハン、魔力抽出中になってるよ!降ろして」


「・・・・。」「・・・・。」ヨハンも、ジャンも何も言わずに走り続けている。


「降ろしてよ!降ろして!お願い降ろして!」


「逃げる方向は西だ、太陽を見て走れ、夜は、一番星に向かって走れ。絶対死ぬな。俺の婚約者を頼む」

 ジャンが前を真っ直ぐ見て言った。


 その後、何度お願いしても、降ろしてくれない。

 私は覚悟を決めた、ジャンもヨハンも死なせない。

 この状況、8つ目の蜘蛛はどこかで見ているはず。私のアイデアは無謀だが成功する確率が半々だと思う。今までの作戦は運次第だったけど、今度は違う。どっちが強いかだ。


 私は巨大なスライムから取ったバレーボール大の核をアイテムボックスから吐き出し、胸の前に抱えた。


「ガサガサガサ」走っている右側から8つ目の蜘蛛が姿を現した。

 ジャンは臨戦態勢に、ヨハンは全速力で走り続ける。


 8つ目の蜘蛛はジャンに目もくれず、ヨハンを追い出した。

 ジャンは追いかけながら、火魔法を放つ。火魔法は8つ目蜘蛛に当たるが、外装が固く、ダメージが効かない。

「チィ、硬い」今度は目を狙い、炎の矢を10本同時に飛ばした。

「ぎぃーーーーー」1本が目に当たり、8つ目の蜘蛛がジャンを振り返った。

 ジャンに糸を吐き出す瞬間、私はバレーボール大の核を8つ目の蜘蛛めがけて投げた。

 8つ目の蜘蛛はジャンを無視し、バレーボールの核に糸を飛ばし核を包み込んだ。


 かかった!

 私は後ろに引っ張られ、ヨハンの背中から勢いよく落ちた。


 びっくりしたヨハンは振り返り、私を捕まえようとするが、私は勢いよく吸魔の森の中へ引きずられていく。ジャンとヨハンは必死に私を追いかけた。














次でタイトル回収します

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