スライムの群生行動
本日も2話投稿予定です
囲まれた!どうする私。
※群生行動とは、同じ種の生物が高密度で集まり、お互いに影響し合いながら移動や採食などを協調して行う行動様式。例)イナゴの群生行動が有名。
体色や形態、気質も変わり、一匹では無害だが、ひとたび天を覆う巨大な「生きた津波」へと変貌する。干ばつとその後の大雨なので餌場が集中し、密度が急上昇したことにより発生。
現在私は、ハメネイ国の境沿い砂漠地帯を歩いている。砂漠と言っても魔の森に連接した砂漠なので、足元には、地面にへばりつくように生えている雑草や、トカゲ、小さい虫など飛んでいる。
砂漠地帯を歩きだして3日、太陽の日差しは暑いが、じめじめした暑さはなく、そこまで体力を消耗されていない。
「このまま、何事もなく砂漠地帯ぬけたいね」私が照り付ける太陽を見ながら言うと
「それ、フラグよ」エリナ姉が、汗を拭きながら空を見上げた。
「・・・あれ、何かしら」エリナ姉が魔の森の方を指さしながら言った。
一緒に歩いていた私も、バレンシア侯爵令嬢も、護衛のヨハンも、魔の森の方に視線をむけた。
「ざざざざざざざざざざざざざざざ・・・・
魔の森の奥の方から、大粒の雨が大量に降っているような音と共に、青白い粒が、津波のように森に覆いかぶさっていく。
それが勢いよく、こちらに近づいて来てくる。
大声でヨハンが叫んだ。
「ストーム副騎士団長、魔の森の方を見て下さい」
声を聴いた、騎士団員、冒険者紅団の全員が、魔の森の方を向いたとき、青白いゴムボールが、何個か飛んできた。
紅団リーダーのジャンが叫んだ。
「変異したスライムの集団だ!水魔法は使うな!増殖するぞ!火魔法で薙ぎ払え!火魔法が使えない奴は、核を狙え!」
言い終わると同時に、青白いスライムの津波が、旅団を飲み込んだ。
「ぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺち・・・
青白いゴムボールスライムが、数えきれないほど体に当たっている。
痛くはないけど、視界が遮られるほど大量のゴムボールスライム。
火魔法が使えない私もエリナ姉も、小刀で核を刺そうとするが、核が極小で、しかも跳ねているため、狙いを定められず悪銭苦闘している。
ヨハンは愛用のハンマーで物理でスライムごと核を潰している。
そんな中、バレンシア侯爵令嬢と、紅団リーダーのジャン、騎士団員の一人だけが、火魔法で薙ぎ払っているが、数が多いため焼け石に水だ。
エリナ姉の冒険服にスライムがくっついている。くっついたスライムはビロ~ンと伸び、くっついた場所の服が溶け始めていた。
「エリナ姉!スライムがくっついてる!服が溶けてるよ!」
「え!取って!取って!」
私は慌てて、服にくっついているスライムを剥がした。スライムは抵抗なくはがれ、地面に落ちて溶けていった。
「スライムは魔力に集まる。跳ねてるときは問題ないが、くっついたスライムは何でも溶かすぞ!」
ジャンが叫んだ。
騎士団員も、紅団も、くっついているスライムをお互いに剥がしだしたが、数が多くてキリがない。
降り注ぐスライム、張り付くスライム、荒れ狂う火魔法。現場はカオスだ。
「ヨハン○o。.もぐぐぐ」ヨハンを呼ぼうと口を開けたとき、スライムが口の中に突っ込んできた。
”変異種スライム(冷麺)”???冷麺?
冷麺て、あれだよね。焼き肉屋や、ラーメン屋で、サイドメニューにある冷麺だよね。
異変種スライムは食べれるの?冷麺になるの!
すご!
私は片っ端から、跳ねてるスライムを掴んでは吸い込み、掴んでは吸い込みを繰り返しだした。
「・・・・何してるんだ」ヨハンが、スライムを吸い込む私を見て呆然としている。
「スライムが冷麺になるんだって!いっぱい取って食べるんだ!」私は、がぜんやる気だ。
「・・・・空の鍋、空の水瓶を全部出せ」
ヨハンは私が出した、空の鍋、空の水瓶にスライムを投げ入れ始めた。
スタイムはあっとゆう間に一杯になり、私の前に置かれた。
「・・・・吸い込め」
私は鍋いっぱいのスライムを、勢いよく吸い込んだ。
それを見ていた、騎士団員も、紅団も空の鍋にスライムを投げ入れ始めた。
私の前には次から次にスライムが届く。
しまいには、ストーム副騎士団長が風魔法でスライムを集めてくれた。
私は片っ端からスタイムを吸い込んでいった。
いつの間にか、スライムは姿を消していた。
私は腰に手を当てニヤリ。「余は満足じゃ」。
周りには、魔力枯渇した火魔法使い、ゴムボールスライムに翻弄された、騎士団員と紅団がぐったりしている。
疲れた顔のジャンが近づいてきて
「反則技だが助かったぜ。異変種スライムは逃げても追いかけてくる。ひたすら核を潰すしかない、消耗戦なんだ。こんなに早く討伐できた感謝するぜ」
「どういたしまして。」
次は、冷麺食べます。




