家族へ報告
ジャンルをファンタジーからコメディーに変更しました。
短いですが、本日2話目の投稿です。3話目は0:00時を超えるかもしれません。
「こんなことってあるーーーーーーー!!!!」絶叫した。
叫び声を聞いて、廊下から複数の足音が近づき、勢いよく扉を開けた。
「キスグ大丈夫か?何があった」
そこには両親と、兄と兄嫁、執事と、私専属メイドが心配そうに立っていた。
家族は、私が判定の儀の後から、夕食も食べず部屋に閉じこもっているから、よくない魔術を授かったのだろうと、心配していたのだった。
「私の魔術が、魔術が、魔術が・・・・。」
「魔術が?」全員が次の言葉に固唾をのんだ。
「魔術が使いにくい!」
「「は?」」
「キスグ、何言ってんの?。一体どんな魔術を授かったんだよ」
兄が、あきれたように聞いてきた。
「アイテムボックスだよ」
「「アイテムボックス!!!」」
この世界では、アイテムボックス持ちは少ない。大容量のアイテムボックス持ちは、王宮へ召し抱えられるほどで、容量の少ないアイテムボックス持ちでも、将来の仕事には困らない。当たりの魔術なのだ。
「すげーな、アイテムボックス持ちなんて、我が家の血筋は魔力量が多いから、大容量なんだろ。いいじゃないか何が不満なんだ」
「実際に見てよ」
私は、近くの椅子を噛んで飲み込み、口に手を突っ込んで取り出した。
「「・・・・( ゜Д゜)。」」
みんな絶句した。
「ね、使いずらいでしょ」
「ぷぷぷぷ。」「くくくく。」「ゴホンゴホン」
手で口を覆っている父。
扇子で顔を隠している母と兄嫁。
後ろを向いているが、肩が震えてる執事と専属メイド。
「ガハハハ、何だよそれ。マジで笑える。お前自分で出し入れしたとこ、鏡で見た?見てみろよ」
兄が爆笑しながら、今にも泣きだしそうな私に言い放った。
私は自室にある鏡の前で、椅子の出し入れをおこなった。
入れる時は、目を爛爛とさせ、鼻の穴全開の、大口を開けて椅子に噛り付く私。
出す時は、背を丸くして、口の中に手を突っ込み嗚咽している私がいた。
「乙女がする事じゃい。ひどい、ひどすぎる。こんなの誰かに見られたらお嫁にいけない」
「・・・・。そうだな。人前で出し入れするのはやめなさい」
「大丈夫、そんなあなたでも好きになってくれる人は居るわ。見せなきゃいいのよ」
「でも、魔術を教えずに結婚するって難しくない?アイテムボックスって言ったら、見せてって言われるよね」
「・・・・。そうだな。貴族にとって魔力量が大きいことは結婚に有利に働く。キスグは血筋的に多い事はわかっていたから、すでに釣書が何通か届いているんだ、どうしたものか」
「無理じゃね。鬼の形相、嗚咽顔だぜ。100年の恋も冷めるって。釣書は一旦保留で、仮病でごまかすしかなくね」
「・・・・。そうだな。一旦保留にするしかないか」
「それよりさ、アイテムボックスっていう、レアな魔術を引き当てたんだから、そんなに落ち込まなくてもよくね。前向きに考えようぜ」
私はまだ知らない。家族全員に励まされ、気持ちが復活した私を、兄が獲物を見る目で見てたことを・・・。
主人公、女神様の話を真面目に聞かなかった事を、本気で後悔しています。




