面白れぇ奴を見つけた(バレンシア侯爵令嬢視点)
2日ぶりの投稿です。今日と明日、何話か投稿予定です。
「何だありゃー、ごっついなー」
マブ友エリナから、妹の話は聞いていたが、実際に見ると度肝をぬく。
水瓶や、大きな肉の塊が口の中から出てくるという、衝撃の光景。
アイテムボックスから物品を出す時も衝撃だったが、入れる時の顔もやばい。
エリナの妹を子爵令嬢でなく、平民のアイテムボックス持ちとして同行させたると聞いたとき、子爵家は令嬢を冷遇しているのかと疑ったが、意味がわかった。あの顔はダメだ。令嬢として終わってる。
しかも大容量アイテムボックス持ち、出し入れ中はどんな攻撃も効かないという規格外。
ますます面白い。
わしは、バレンシア侯爵令嬢。免罪をでっち上げられ婚約破棄された。ずーと頭にきちょったから皇太子を殴り、国外追放を言い渡された。今、魔の森に隣接する領地を持つ子爵家に同行する形で移動中だ。
コダラン国は、南と西に一応友好国の隣国があるが、砂漠地帯が広がり気候が厳しい事。今は温厚な王が統治しているが、息子が過激派な事で、政治的にトラブルがあった場合、侯爵令嬢を人質に取られる可能性ある事から、近い隣国への国外追放を辞めた。代わりに、魔も森の向こう側の隣国バクシューレツ国は、距離は遠く、何か月も旅が必要だが、ユーべ大陸で1番の大国。気候も四季があり、コダラン国よりはやや寒いが過ごしやすい土地だ。文明も発展しており、安定した治世を維持しているため、追放先に決まった。
わしは、魔力が多く、国内3位の火魔法の使い手。侯爵令嬢ちゅう立場もあり、王家と婚約を結んだが、今回の婚約破棄は正直助かった。あの盆暗、支えていくのもきっついし、わしに皇太子妃は窮屈じゃ。
婚約破棄騒動をきっかけに、有力貴族たちが王家に圧力をかけ、5年後には、優秀な第二王子が王になる事が決まった。5年後は侯爵を盛りたてる為に戻らなきゃならんが、それまでは、両親には悪いが、ちょーと羽根を伸ばさしてもらおうと思っちょる。
「一緒に、食事いいか?」
わしは、すました顔で、エリナの妹、キスグに声をかけた。
キスグは従者と3人で夕食をしていた。
たしか、姉役のマリーと、護衛のヨハンだったか、3人とも驚いた表情で固まっているため、返事も聞かず、近くの丸太に腰を下ろした。
「さっきの光景は正直。すごかったなー」
「・・・・。お見苦しい物をお見せしました」
「いや、かなり衝撃が強かったが、不快しゃなかった。これから長旅になる。毎回見る光景になるじゃろうし、皆もなれるさ」
「・・・・。はい」キスグは少し落ち込んだ表情で、うつむいた。
「お、そうだ。お近づきのしるしに、いいもん持ってきた」
わしは、肩掛けカバンから、橙色のマンゴーを取り出し、キスグに渡した。
キスグはマンゴーを両手で受け取り目を見開いた。わしとマンゴーを交互に見て
「いいんですか?もらっても?」
「ああ。いいぞ。今から行くバクシューレツ国で採れた果物じゃ、甘くておいしいぞ」
それを聞いた瞬間、マンゴーを高々と掲げ、満面の笑みになった。
エリナの言ってた通り、キスグを柔軟するには、おいしい食べ物は正解だったらしい。
ー・-・-・-・-・・-・-・-
ま、マ、魔、マンゴー!!!
あの、魅惑のマンゴー。宮崎県産は○○万すると言われている、マンゴー!。
この艶、橙色から赤色に変わるグラデーションの美しい事。
しかもハ~。甘い匂いがする~。
マンゴーが、私食べごろです。と叫んでいるみたい。
早速、頂きましょう。マリーに切り分けてもらい、4人に配った。
「「いただきます」」
「「あ!あ!あ!あま~~い」」4人とも声がそろった。
口に中に入れた瞬間に広がる、この果汁。濃厚な甘さ。甘たるいだけじゃなく、甘い中にも果物のフレッシュさがある。鼻に抜けるマンゴーの香り、噛まなくていいほど、舌の上で溶けていく。極上の幸せと、なくなってしまう寂しさが同居する感情。まだ食べていたい。
至福の時間を4人で共有し、親睦を深めた。
ー・-・-・-・-・-・-・-・-・
「なー。あれ何やってんだ」
ざわざわ・・・・。
「あれ見たか、口から水出してるぞ」
ざわざわ・・・・。
「見てみろよ、口から出た水をコップで受けて、うがいしてるぞ」
ざわざわ・・・・。
「今度は、口から水出しながら、その水で顔洗ってるぞ」
おいおい。
水の使い方が特殊すぎるだろ。正確には吐いていないが、見た目には、吐いた水でうがいして、顔を洗っているようにしか見えないだろうが、従者も教えろよ。
あ、駄目だ。
従者も、口から出た水で、うがいして、顔洗ってやががる。
「「マジかー」」みんな絶句した。
バレンシア侯爵令嬢、広島弁のつもりで書きました。イメージは令嬢の大吾さんです。
間違ってたらすいません。




