キスグの婚約者
本日は1話だけの投稿になるかもしれません。
「キスグ お帰り」
私は長い旅路を終え、我が国ユパ国。
その端に位置する我が家ゾルトラーク子爵家に2年ぶりに帰った来た。
長かったー。ハメネイ国のダンジョンにアタックした時は、帰って来れない覚悟もしたけど、五体満足で帰って来れました。
ハメネイ国の、元砂漠のダンジョンで、ダンジョンボスとダンジョン核に出会い、プロジェクションマッピング装置(音声可)と、転写機(なんにでも転写)を手に入れた。
ダンジョンボスに言われた通り、ダンジョンの帰還の魔法陣と到着の魔法陣を転写機に記録。
さっそく、宿の壁に帰還の魔法陣を転写。帰還の魔法陣を書いた向かい側の壁に、到着の魔法陣を転写してみた。
前の魔法陣に入って行ったヨハンは、後ろの魔法陣から出て来た。移動に成功。
どこにいても、どんなときでも、帰還の魔法陣から、到着の魔法陣に移動できちゃう。
「これって、転移だね・・・・」
私がほそっと言うと
「「「・・・・。」」」
ヨハン、スターク、ピーターは言葉を失った。
少しの間、壁を見つめていた私達だが、事の重大さに気付いて、宿の壁紙をビリビリに破り、宿の主人に怒られた事が懐かしい。
今ピーターはここにはいない。ハメネイ国を出るまでは一緒に旅をしていたが、ユパ国の国境で別れた。結局、何者かわからなかった。
お礼に、帰還の魔法陣と、到着の魔法陣を転写した布を渡しておいた。
今度、どこかのダンジョンにアタックする時に、使って欲しい。
スタークは、私達と一緒にユパ国に来た。エリナ姉が派遣した冒険者だと知らされたのは、ずいぶん後。ヨハンは知ってたけど話さないし、スタークはすでに説明されていると思っていたらしい。ひどい私だけ仲間外れだった。
スタークは今、ジン兄と男の話をしている。
詳しい内容は、わからない。きっとくだらない話だ。
ヨハンは、かえって来て早々、私の両親に帰還の挨拶してから、妻の元に走って行った。よほど恋しかったようだ。
私にも早く、恋焦がれる相手が欲しい。
帰還した翌朝。
「キスグ、お前の婚約者が決まった」
突然、父が食卓で話し出した。
「ごほ、ごほ、え!何?婚約者って言った?私に」
むせた、朝食のコーンスープをむせた。突然何を言い出してるんだ父は、そんな大事な事、今日の天気は晴れだな、ぐらいの勢いで言わないで欲しい。
「ああ、そうだ。キスグの婚約者だ。キスグの帰還を連絡したら、すぐに王都を出立したらしい。早馬で来るから、早くて10日ほどで到着だ」
父は、何事もなかったかのように、朝食を再開した。
「・・・・いや、いや、まって、それだけかい。報告それだけかい。私の婚約者は、どこの、どんな人なの」
慌てている私に、父はニヤッとして
「気になる、気になるよな。キスグへの婚約の申込書は多く届いてたんだ。我が家は魔力の多い家計だし、経済力もあるからな、ゾルトラーク子爵家との結びつきが欲しい貴族も多い。
今までは、キスグは病弱と嘘をついて先送りしてきたが、バレンシア侯爵家にキスグの魔術がバレただろ。キスグお前の事を、バレンシア侯爵家は高く評価している。他家に取られる前に取り込みの来たんだ。だからバレンシア侯爵家がらみの御仁だぞ」
「だから、どんな人なのさ、年齢は、外見は、仕事は、貴族なの、平民なの、私の知ってる人なの、教えてよ」
朝食どころではない私は、父に詰め寄るが、それ以上は教えてくれない。
「うふふ。合ってのお楽しみよ」
母も、何も教えてくれない。
私は、そわそわドキドキの10日間を過ごした。
2日間投稿しませんでした。他にホラー小説を思いつき短編を投稿しています。よろしかったらそちらも読んで下さい。
新しい物語開始です。よろしくおねがいします。




