部屋にでっかいナメクジがでた
本日2話目投稿予定です。
「大きすぎるよ・・・」
モハメド王子率いる攻略隊と私達は、3階層の扉の前に着いた。
3階層の扉は、前世の両開きの冷蔵庫のような、つるんとした質感の見上げるほど大きな扉だった。
モハメド王子率いる攻略隊員が大きい扉を押すと、軽く手前に開いた。
「おーおー」攻略隊から歓声があがる。
開いた扉から、むわっとした湿気が漂ってきた。
「霧雨の階層って言ってたもんね。濡れそうで嫌だなー」
攻略隊と私達は3階層の扉の中に入って行った。
「ザー、ザー、ザー」
3階層の中は、草原かと思っていたが、体育館なみに大きなシャワー室のような場所だった。
床が前面タイル張りで、壁には巨大なシャワーが8個設置されている。
そこから生ぬるいお湯が出ていて、跳ね返ったお湯が霧雨のようになり、湿気がこもっている。
浴槽はない、窓も無く、換気扇もない。
8個のシャワーの間には仕切りの為にカーテンが掛かっている。
8個のシャワーから絶え間なく出ている、なまぬるいお湯は、1つの巨大な排水溝に流れていた。
それぞれのカーテンで仕切られた空間に、巨大な鏡や巨大なシャンプー、石鹸など配置されていてる。
自分が小人になって、更衣室のシャワー室を歩いている感覚。
「蒸し暑いね。もう服がびちょびちょだよ。なんだか頭がボーとしてきたよ」
湯あたりしてんだー。
1時間ほど、巨大な浴室で4階層への扉を探したけど見つからない。
汗が止まらないし、髪が顔に張り付く。シャワーのお湯なのか、自分の汗なのかわからないけど、パンツの中までびちょびちょだよ。
ボーとする頭で、ふらふら歩いてたら、何かにぶつかった。
なんだこれ。触るとふにょふにょする。
手を見ると、べたべたしている。
薄茶色くて、巨大な何か。10トントラックぐらい大きい。
巨大な何かは動いている。ゆっくりゆっくり体が波打ちながら動いている。
こちらに、攻撃を仕掛けてくるでもなく、ただゆっくり動いているだけだけど、数が異常だ。
10トントラックほどの巨体が、所狭しと排水溝からもりもり湧き出ている。
そのうちの浴室は、巨大な何かで埋め尽くされるだろう。
「めっちゃべたべたする。この巨大な魔物何?4階層への扉なかったよね。まだ大丈夫だけど、そのうちここ埋め尽くされちゃいそうだよ」
私達は、ふらふらしながら、4階層への扉を探した。
でも、4階層への扉は見つからない。
仕方なく3階層の扉を開けようとしたが、冷蔵庫が内側から開かないように、パッキンがしっかり密着していて開かない。
4階層への出入口は、巨大な何かが出続けている排水溝しかない気がする。
何なんだ、この巨大な魔物。べたべた、ぬるぬるしている。
「仕方ない、噛んでみよう」
私は、意を決して巨大なべたべたする魔物に噛みついた。
”巨大なナメクジ(無害)”と表示された。
ナメクジかー。通りでべたべたぬめぬめしているはずだよー。
無害なのはいいけどー。数の暴力よー。そのうちもみくちゃにされて、ナメクジの粘液で窒息させられそうー。
どうしようかなー。
ナメクジが出てくる排水溝を噛んでみようかなー。
でもなー。たどりつけるかなー。
ナメクジのあいだをとおれるかなー。
おしながされそうだなー。
頭がボーとする。思考が定まらない。
「塩を出せ」ヨハンが、私に言っているー。でもボーとするー。
フラフラする私の口に、ヨハンが水筒を突っ込んだ。「ごくごく」。
「塩を出せ」ヨハンが、またわたしにいってるー。
しおをだすー。しおをだすー。しおをだすー。しおをだすー。
私は、口に指を突っ込み、女神の石臼から出した塩を噴き出した。
「ぶっしゃーーーーーー」
大量に噴き出した塩は、空中を舞う。
大量に噴き出した塩は、タイル張りの床に落ちて、水と混ざり塩水となった。
「バチン」ヨハンから、両頬を挟まれた。
「しっかりしろ、塩は少しでいい。自分の掌に出せ、出したら舐めろ」
私は、吐き出した塩を、大口で食べた。「ゴホン、ゴホン」むせた。
「から、からいよ。塩だ」私は、塩を摂取して、すこし頭の痛さが回復。
ヨハンが、また私の口に水筒を突っ込んだ「ごくごくごく、プファー」
水筒が空になるまで、水を飲みほし、回復した私。
周りを見ると、塩が水に溶けてできた塩水が、排水溝へ流れていく。
その塩水に触れたナメクジが、「ぷシュー」「ぷシュー」「ぷシュー」どんどんしわくちゃに萎んでいく。
排水溝から大量にあふれ出ていた巨大ナメクジは、溶けていなくなった。
巨大ナメクジがいなくなった排水溝を、いやいやながら噛んでみた。
”ダンジョン4階層への扉(ナメクジ放出まであと10分)”と表示された。
「ヨハン。4階層の扉だったよ。後10分でナメクジまた出てくるって、早く入ろう」
私とヨハン、スターク、ピーターは、排水溝へ入って行った。
それを見ていた、モハメド王子は、排水溝に入ることに拒否反応を示したが、腰ぎんちゃくや、隊長の説得で、何とか排水溝へ。
排水溝の中は、暗く、ねとねとしており、カビの臭いがぷんぷんする。
排水溝を抜け、草原に出て来た、私達も、モハメド王子も攻略隊も、汗びっしょりなのに、体中べとべと、カビ臭い。
そんな私達に、さらさらと清々しい風が吹き抜けた。
擬音で攻めてみました。
次は、4階層。




