野宿①
ニルスとリイラ大修道院を出て魔王軍との前線に向かっていた。
魔王軍との前線は大陸の南にある、先ほどまでニルスたちがいたファルテーヌ大修道院は丁度大陸の中央部に位置している。
ニルスは馬を借りようとしたが、そんな金はないとリイラに断られてしまった。
旅路は平和そのものだった、魔物は前線から遠いため出ることはなく、盗賊とも出くわすことはなかった。グランバニア王国の治安のよさの象徴だろう。
大修道院を出て数日たった日の夜、ニルスたちは川のそばで野宿の準備を始めていた。
火というのはいつの時代でも人間を守ってきたそれはここでも例外ではない。
リイラがテントの楔を打ち込もうとしていた時、ニルスの手から火花が散った、そう思った時には焚火に火がついていた。リイラはつい気になって聞いた。
「今のは魔法というものですか?」
ニルスは彼女の言っていることが一瞬理解できなかった様な顔をし焚火に目を向けたが、ハッと顔を上げ答える。
「もしかして魔術を知らない?」
「物語などに出てくるものですよね、時を止めたりとか」
ニルスは知らないうちに、この無知すぎる少女に向かって憐れみと困惑の微笑みを向けていた。
「教会は何も教えてないのか...いいか?物語に出てくる時を止めたり、宙から超巨大な石を落としたりするのは魔法だ、俺が言っているのは魔術、そして魔術は魔法とは違う」
「魔術っていうのは魔法と錬金術の理論を組み合わせて作られたもので、まだまだ使える人はたくさんいる、だが魔法は違う、魔法は太古の昔使えた人がいたらしいが今はいないはずだ、教会には使える人がいるとか聞いたことあるが多分ただの噂話だろう」
「魔術と魔法は具体的に何が違うのですか?」
「少し難しいんだが、簡単に説明すると魔力という人の体に存在する物凄く便利なエネルギーを他の物質に変え、形作り、操るのが魔術」
「魔法は...わかっていないことの方が多いが、魔力という代償を捧げる代わりにどんなことでもすることができる、そんな感じだと言われている、そもそも魔法の記録が伝承にしかないから、信用性の欠片もないけどな」
「それでは、私にも魔術は使えるのでしょうか?」
「理論上は、魔力さえあればどんな人だろうと魔術を使うことができる...はずだ」
ごめんなさい、くそ中途半端になってしまいました。ちょっと色々あったので今日はこれで勘弁を




