カラクレナイ#85 サンダー!!
頑張って技名を考える毎日
ツミレから変化した大量のセロたちが叫び散らしたあと一斉にナイトメアの下へ押し寄せる。その様は地面に流星群が走っているようでなんとも幻想的なものだが、そこに容赦なく魔法による攻撃が加えられる。いかんせんここまで密集して突撃かましてるんだ。一回の魔法で一気に何十人も持ってかれている。そういえば今ここには何人セロがいるんだ?さっき見た感じこの崖上の向こうのほうまで人が並んでいたから…え、何千人もいるんじゃないか?それはもう一つの個人というか一つの軍隊なのでは……?
一人対何千人って…普通なら一瞬で終わるだろうに師匠が強すぎてそれでも話になってないっていう……俺は師匠の強さの評価を間違っていたのかもしれない。多分この人なら…今がどのくらい本気なのかは知らないが一度でも怒らせたら魔界が終わる。土地を破壊し尽くして終末世界まっしぐらだ。あれ、ここに来た時結構マジギレだったような……?
「流星キーックっ!!!」
「温いわ!!雑魚が!!」
ついにセロの分身の一人がナイトメアに肉薄することに成功する。そいつはナイトメアの魔法を避け空中からドロップキックを喰らわせようとする。俗に言うライダーキックってやつだ。名前がダサいのはいいとしてしっかりナイトメアを狙ったキックは届く前に足を切り落とされバランスを崩したところを魔法で燃やし尽くされてしまった。
「怯むなーっ!!すっすめーっ!!」
「「おぉーっ!!!!」」
縦横無尽に駆け回るセロ(おそらく本体)が軍の士気を上げようと勇ましい声で励ますと現在蹂躙されているセロ軍(?)はさらに突撃の勢いを増していく。ナイトメアに近づく分身も増えては来たが……全員攻撃が届く前に燃やされてしまっている。なんだろう……この違和感……うーん、あっこの分身たちスペックが落ちてるな。だからこんな弱いのか。
「くっ……!ダメですっ!!相手が強すぎます!!」
「チッ、いい案だと思ったんだけどなーあぁ、いいよもう元に戻って。次は…もっとでかいので攻めよう……!」
そういうとセロは自らの分身を全部崩して肉ツミレに戻した。諦めが早いな。まぁこのまま行っても全軍崩壊してただろうが……次はデカいのって…どういうことだ?
「いいのか。有象無象でもあれはれっきとした魔式。あそこまで意識をコピーするのは大変だったろうに。」
「あのぐらい大したことないよ。私の頭脳を舐めないでほしいなぁ。それに地上を観察してた時にたまたま目に入ったことのある魔力操作をしてみただけだし…あぁそうだ。この、魔式?ってやつを作ったやつに言っときなよ。思考の分割はごちゃつくからやめなって」
魔式?あの一瞬で魔式を再現したってことか!?どういう解析能力してんだよ…しかも問題点まであげて、元々使ってるやつが可哀想になってくるぜ。ん?そういえば最近分身に関する魔式を見たような……まぁいいや。師匠が伝えてくれるだろ。
「舐められたものだ。伝言か。そんな心配してる暇あるのか?」
「安心して。最後の一手は…もう準備し終わったからっ!!」
するとあたりに無数にあるツミレがセロの手によって一つに集まっていき最終的にデカい手のひらになってナイトメアを潰そうとする。多少犠牲が出たとはいえ何千人ものセロを生み出せた量の肉ツミレである。大きさは特大サイズ。王様の城と比べても遜色ない大きさになってしまった。だ、大丈夫か?いや、どうせ大丈夫なんだが俺には配慮してくれよ?
「やはり舐めているだろう。先程までの戦いで私の何を学んだ。少しは期待していたのだがな。しょうがない、もう終わりにしよう。」
「何……?チッ、さっさとやれ!!」
手のひらがゆっくりと地面に近づき始めた時、ナイトメアから再び魔力の放出が起こる。2回目の魔力の奔流……っ!ってことはまた別の魔法!?なんだ?炎じゃないから水?大地?それとも……!
「第六魔法「雷」「信号」」
右手を掲げて魔法の名前をつぶやくと閃光と同時にナイトメアの手に眩い光を発する紫色の雷が浮かび上がる。雷は次第に横に大きくなっていき2m程度の槍の形を成していく。そしてナイトメアの周りにどこからともなく落雷が落ちるようになったところで師匠は雷のような瞬発力でデカい手のひらに頭をぶつけそうに見えるところまで飛び、空中で体を捻るようにして雷の槍を投擲する。槍はまっすぐに手のひらへ飛んでいき表面に突き刺さり大きく爆発して電流の跡を残す。……あれ?これだけ?対象がデカいからスケール感もよくわからないが…炎の魔法と違ってなんだか…地味と言うか…はっきり言って弱いって言うか……
「……あれ?これだけ?はっ、はははっ!!拍子抜けだなぁ。全く残念だよーあんたからはまだたくさん吸収できそうだったのに……じゃあね〜!」
そういいセロは高笑いを上げながら腕を一気に動かす。チッ、おいおい大丈夫だよなぁ!?もしかして魔法が不発でもしたのか?あーまずいまずい段々と手のひらが近づいてきたーこうして見るとデカすぎだろ!?この結界どこに逃げても潰されるぞ!?し、師匠ぉー?と不安に駆られて師匠を見ると退屈げに空を見上げて失望が滲み出たようなため息をつくと下を俯いて左腕をゆったりと上げる。
「信号、と、言ったであろう?やはり…おまえではダメだな。潔く死ね。第六魔法「雷」「短絡」」
詠唱を済ませて左手で指パッチンをすると目の前の肉ツミレの腕を包み込むほどに大きい紫に耀く雷が落ちる。一瞬で腕は灰になって崩れ落ち、その付近にいたセロすらも巻き込み黒焦げにしていた。こ、これは…なんと言うか……結局のところこの戦いは一方的な蹂躙…だな。
とナイトメアが黒焦げになったセロのそばに近づくと、首を引きちぎり目線を合わせてこう呟く。
「お前の負けじゃ。」
セロが負けた理由は途中からナイトメアが魔法とかいう解析不可能なものを使い出して学習できなくなったからです。途中からセンd……どこかの誰かの魔式を使い出したのは成長できる方面がこっちしかなかったから。
第六魔法はポイントを指定してデカいのをぶっ放すもの。第三魔法はナイトメアが調整してるから発動に世界のクッションを置く必要がないけどこっちはかなり大規模だからシグナルを撃って座標を固定してって言うのを一応やってる感じ。シグナル無しで発動もできるっちゃできる。実戦であんま使わない、そもそもシグナルで大抵の敵死ぬし…それだったらファイアーウォールでいいやってなる
黒焦げになっちゃったセロはどうなっちゃうのー??




