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カラクレナイ#84 ファイアー!!!

ナイトメアが除去と言った直後、セロの真下から炎の柱が「現れた」。なんの予兆もなく、何かを燃料にするでもなく、そこに現れた。そこにいたセロは柱が消えた時にはもう消滅していて、炭も残っていなかった。今…何が起こった?第三魔法「炎」(ファイアーウォール)だって?ファイアーってことはさっき言ってた炎の魔法を使ったんだろうが…あれ、魔力を使った炎じゃなかった。ただの純粋な火、魔力が介入していないただの炎だった。最近普通の炎をあまり見なかったから(魔界のコンロとか火事は大体魔力由来の燃料や原因)気づかなかったが普通の炎は温度が違うな。ここからでも焦げるぐらいの熱を感じたからな。岩陰に隠れてなかったら肌がブリュレみたいになるところだったぜ。

というかこんなあっけなく終わっていいのだろうか……?相手は仮にも襲撃事件の黒幕だぞ?まだなんかあるんじゃ……


「なにその技!どういう原理!?発生フレームは!?火力凄すぎでしょ!?あぁっ!もう!楽しいなぁ!!」


「フッ、生きておったか。悪運が強いやつじゃ。ほれ、まだ続くぞ。除去」


って生きてんのかよ!?あの状態からどうやって生き延びたんだ?俺には感じれないほど僅かな予兆を察知したとか?さっきの速度だったらどんな攻撃も避けれそうだが……いややっぱり違うな。もしそうなら青い閃光として見えるはず、だがそんな光は一秒も見えなかった。あの派手さだ、見逃すほうがおかしい。

ナイトメアによる攻撃は続いている。当たり前だが先ほどと違ってセロも棒立ちではなく全速力で結界内を走り回っている。今の俺には青い閃光がすごい軌道を描いて炎の柱を避けていることぐらいしかわからない。あ、軌道が途切れた。燃やされたか?いや少し離れたところからまた青い閃光が走り出してる。どういうことだ?最初もそうだが確実に燃やされてるよな……?どうして生きてるんだ?

しばらく眺めていたがどうもセロは炎に燃やされ切る前に指か何かを引きちぎって捨ててそこから再生しているらしい。とは言っても燃え切るまで何秒もかからないであろう炎の中で瞬時にその判断を下せるって言うのは……もはや見習うべきだな。問題は焦げ焦げになった一本の指から再生なんて出来っこないってとこだが……なんなら指だけで動いてるよな。その小さな肉片のどこに意識が宿ってるんだよ。

あとついでと言ってはなんだが今のところ見てた情報だと第三の魔法、ナイトメアの詠唱を元に言うならファイアーウォールだったか?あれはやばい。まず散々言ってるが火力が違いすぎる。人一人を一瞬で消滅させるほどの温度って…しかもただの人間じゃないんだ。俺ぐらいの雑魚だってある程度の火には耐性がある。それで言うとセロの火に対する耐性っていうのはとんでもないだろう。それが数秒、ワンチャン1秒とかで消滅するんだ。

一体何度なんだ?青白い…ってことはまさかだが1万度を超えてるのか…?何にせよとんでもなく熱いのだ。

で……さらにまずいのは何とこのファイヤーウォールくんは発生0フレームらしく温度が高くても当たらなければどうということはないという理論をまるっきり否定している。例えるならまるで最初からそこに書き込まれていたものをレイヤーを変えて浮かび上がらせるようなものだろう。インチキにも程がある。ただナイトメアが出る場所を指定するという作業に多少のラグはあるようだから爆速で行けば捉えられないっぽい…さっきの例で言うと切り替えるのにボタンを押す必要はあるってことだろう。それも一瞬だけどな。セロはその一瞬をついて爆走しているのだろう。


俺が考察している間にセロはもう魔法に慣れてきたみたいで指を引きちぎることによる緊急離脱も使うことも少なくなってきた。そうして今まで防戦一方だった彼女もついに軌道をナイトメアに向け攻撃を始める。しかしその主な攻撃手段は背後からすれ違いざまに打撃を喰らわせるなんていう半ば通り魔じみたものであるにも関わらずその攻撃はナイトメアに全て受け流されてしまっている。まるで赤子の手をひねるように簡単に。

止まったら魔法に捉えられて死ぬからこういう攻撃方法に落ち着いたんだろうが…ならさらに通り魔っぽく凶器ぐらい持って切るなりなんなりすればいいのに……いや、ナイトメアに血器創造で作った適当な剣が通じるとは思えないな。やっぱり殴るのが1番手っ取り早い気がしてきた。


「これならどうだぁっ!!!」


とここでセロが合図でも送るかのように指を鳴らして地上にこびりついた肉を操作し始める。肉は徐々に真ん中に集まってきて積み上がり、いつの間にか人の形をしたツミレのようなものが無数に形作られていた。あれは…なんだ?デコイか何かか?いやー、あれでナイトメアを惑わすというのも無理な話だ。そもそも動くのか?あれ。


「私を…見つけてごらん!!」


なんて思っているとセロの一声でツミレたちが一斉に動き出しナイトメアに向かって前進し始めた。セロはその中に紛れるかと思いきや1番目立つ空中に飛び出して一直線にナイトメアに突進していった。もちろんそんなわかりやすい行動を見せたセロは簡単に魔法に燃やし尽くされてしまった。ここまで単純な動きをするなんてどちらかと言うと誘っていると言うか、わざとなんじゃないか?作戦のうち…ん?


「この通り私は無数にいるよ!!どーお?炎で燃やし尽くせるかな!?」


な、なんだ?全部のツミレが一瞬でセロの姿に……!こ、これは……!?


「「全部ぶっ壊してやるから覚悟しとけよ!!!」」


ファイアーウォールは世界で昔起こった大爆発を超限定的に、再現するっていうもの。世界というお絵描きアプリのレイヤーを変えることで過去という層を現在に持ってきているのだ。過去を超える時にエネルギーを消費してしまっているからこれで超弱火。

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