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カラクレナイ#83 原初の魔法

ぼーっと戦いを眺めてたら笑い声と共に急に戦闘が止まった。どうしたんだ?と思ったらなんか話してるな。聞こえづらいが…この距離でも聞こえはするな。


「原初の……七つ……?」


「フッ、魔法には疑問を持たないんじゃな。やはりお前、あの血腫の……」


「うるさいなぁ。そんなくだらないことじゃなくて早く続きを言いなよ。」


原初の七つ?魔法の話らしいが…そんな分類があんのか。魔法って…城にいた時ようやく詳しく教えてもらったぐらいには俺と関わりのないものだったが今日はなんだか縁があるな。


「フッ、せっかちなやつじゃ。よく聞いておいたほうが身のためだぞ?まぁ、どうでもいいならパッパと続きを話そう。」


「最初に生まれたのは時間だった。時間の概念はこれから生まれる全てに変化を強要し一つ目の魔法として世界に刻まれた。次に生まれたのは空間だった。空間はこれから生まれる全てを閉じ込め二つ目の魔法として世界に刻まれた。」


な、なんだ?急にポエムみたいなことを話し始めたが……今から話すものが原初の七つの魔法なんだとしたら最初は時間、次は空間、じゃあその次は……?


「3番目に生まれたのは炎だった。炎は空間の中に生まれたものを焼き尽くし最後には大爆発を起こして第三の魔法として世界に刻まれた。4番目に生まれたのは大地だった。大地は大爆発によって生まれ後に生まれるものの礎となり莫大なエネルギーを生み出して第四の魔法として世界に刻まれた。」


大爆発って…それ俗に言うビッグバンじゃ?第三の魔法ビッグバンなの!?なんちゅうこっちゃ、すげぇ強いじゃねぇかそんなの!だとすると、大地って…なんだっけ粒子?原子?高校中退だからわかりましぇん。


「5番目に生まれたのは水だった。水は大地に降り注ぎ、後に生命をもたらし第五の魔法として世界に刻まれた。6番目に生まれたのは雷だった。水と共に大地に降り注ぎそれを揺るがした。……もしかしたら順番反対かもな。まぁいい、なんだかんだで雷は第六の魔法として世界に刻まれた。」


なんだかんだってなんだよ。雷っていうと要するに電気だろ?そもそも推定大地が原子とかなんだから普通にありそうだが……なんなら炎の時に生まれてないか?


「最後に生まれたのは風だった。これは…まぁ、弱いしわしはあんま本格的に使わんからよくわからんが、とりあえず第七の魔法として世界に刻まれた。」


風適当すぎだろ。雷の時点でちょっと怪しかったがこの紹介じゃ風が可哀想だろ。弱いってなんだ弱いって。


「……と、これで原初の七つの魔法を説明したわけだがこれからお前がどうなるかわかったかの?」


「わかるわけないでしょ?何そのダメダメポエム、そこらの三流詩人でももっとマシなこと言えるよ。で?私はどうなるの?」


セロがそう言うとナイトメアはさっさと構えろと言わんばかりに手招きをする。セロも一目見ただけですぐに構える。ん?あいつさっきまであんな構えしてたっけ?しかもなんかに似てるような……あぁ、師匠の構えだ。あのナイトメア流喧嘩殺法とか言う不本意ながら俺も使ってる拳法(?)……なんであいつが?


「……フッ、面白い。お前も弟子にするべきかのう。」


「あぁ?」


ナイトメアがぼそっとなんか言ったな。なんだって?聞こえなかったけど……まぁいいや、気にしないでおこう。どうせナイトメアのことだ。大したことじゃない。


「なんでもないわい。ただ……力というものは意思を持っている。私たちの持つ力と言えるものは全て力の大きさによって持つ意思の強さも変わってくる。」


「なんだよ急に。薄っぺらいポエムの次回作?誰も望んでないから早くしてー」


セロはうんざりした顔をして構えを解いて脱力する。そういうナイトメアはというと一瞬しゅん…とはしたがすぐにセロを見据え寂しい顔をしながら何かの詠唱を始める。


「……使用申請を世界へ送信、本人確認が必要ぉ?チッ、魔力認証、承認。血液認証…承認。はぁ?起動できねぇんだけど!?認証も前はなかったし世界に更新でも入ったってわけ?ったく…結局こうなるのか……」


いつもと違う若干若さを感じる口調でなんだか意味のわからない文言をナイトメアが言い終わった直後、一瞬で深紅のエネルギーが辺りを支配した。辺りと言ってもその範囲はセロとは一線を画すもので、この結界一帯なんてもんでは無くおそらく崖をはみ出してあの沼地ぐらいまでは範囲が伸びている。結界って普通エネルギーを通すのか?俺は一度も出たことないけどな。

そして驚異的なのは延々と中で暴風が吹き続けていること。セロが魔力を全開にした時もこんぐらいの暴風はあった。だがそれは魔力を全部出し切るまでの一時的なもので少し経った後には無くなっていた。つまりナイトメアはこのエネルギーをずっと出し続けているということ。ナイトメアとセロの魔力量は同じくらいだろうと考えてた時もあったがこれじゃまるっきり話が変わってくる。全くもって同格じゃない、師匠は…筋金入りのバケモンだ。呆れるほどにな。まだまだ底が見えないし…これが味方で良かったぜ。

で、当然というかなんというか例に漏れず金縛りみたいな状態になって動けないのだがどうやらそれはセロもらしい。あいつの場合はなんか表情が大分アヤシイのだが……なんというか興奮してるというか、普通敵との間にこんな力量差があると知ったら絶望すると思うんだが…戦闘狂なのかあいつ、こわ。なんであんなの相手に一時でも戦おうと思ったんだろう。


っと、クレナイ…じゃないや、カラクレナイのエネルギーが収まった。収まる時は想像よりもあっけなくてちょっと風が強くなったと思ったらエネルギーが霧散していた。こんな膨大なエネルギーそこら辺に霧散させといて大丈夫なのか?とは思ったが霧散した後と思われるエネルギーの粒子がナイトメアののばした手に集まっていっている。これは……もっと離れたほうがいいか?


「ハッキングまがいのことはしたくないんだけど……世界がアップデートしやがった。ったく毎回思うけど私のために道筋をちゃんと残してるのキモいなぁ。神様もどうせアプデするなら私みたいなチーターの対策すりゃいいのに。まぁいいや」


第三魔法「炎」(ファイヤーウォール)除去(デリート)

渾身のポエム回

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