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カラクレナイ#82 底力

拙僧現在山籠り中、インターネッツが弱くて敵わん

「ほう?まさか受け止めるとは。だがまだだ!!!」


受け止められた拳を引っ張って放させると一気にラッシュを仕掛ける。1発殴るごとにおおよそ人を殴る時になる音とは言えない破裂音が耳を劈く。それが毎秒何回殴っているのかわからないぐらい連続で聞こえてくるから感覚的には倍速でポップコーンの破裂音を聞いてる感じ……そんなもんじゃないな、ダイナマイトでも足りないぐらいだ。

1発でも地面が砕け散ってるのにこんな何発も殴ったら……チッ、被害がこっちにも出てるぞ!俺ができるのは師匠を邪魔しないように離れたとこで戦闘を見ること。けどこれじゃ……っ、被害を避けるので精一杯だな。もっと遠くに離れなくちゃ……


「舐めんじゃ……っねぇっ!!」


セロがナイトメアのラッシュを跳ね返して回し蹴りを放つ。ナイトメアはラッシュを止められ距離を離されてしまった。うーん、セロは息があがっていたりと消耗しているから一応師匠が優勢ではあるが……このまま仕留め切れるのか?


「はぁ……はぁ……ただ魔力を垂れ流すだけじゃダメなんだったら……凝縮すればいいんだ。そうでしょ?限界まで開けた蛇口にホースでもつけてさぁ?あんたがやってるようなことはできないけど……十分っ!!!」


すると辺りを包み込んでいた魔力がセロに収束して薄い膜になる。さっきまでこの結界内全てを包んでいた魔力のオーラが一つになったのだ。その魔力のオーラの密度といったらもう、恐ろしいものだろう。だけど魔力を集中させると言うのはただの身体強化に過ぎないぞ?…え?いや待てよ。あいつまさか今まで身体強化なしであのスピードにパワーを出してたのか!?そんなのがあの莫大な量の魔力で体を強化しちまったら……!


「死にかけの生き物の底力……ッ!!見せてやるよッ!!!」


案の定その予想は的中してゆらっと身を屈めたかと思うと青い残像を置いてもはや俺にはその姿が見えない領域まで達してしまった。さっきまではギリギリ見えてたんだけどなーエネルギーを目に集中すれば……!ぐぅっ、多少は…見えるか?細かい動きは見えないな。まぁ十分だ。あくまで遠くから見物するだけだからな。

さて今の状況は……殴り合いになってるようだな。セロが身体強化するようになってほぼ互角、と言うかナイトメアが少し負けている。とここでナイトメアがセロを空中に打ち上げて地面に撃ち落としさらに追撃をかまそうとする。セロも撃ち落とされあがった粉塵の中から飛び出し両者は空中で衝突する。だがナイトメアがセロの頭を掴んで引きちぎり、地面にぶん投げる。頭がなくなった体はそのまま地面に落ちるかと思われたがナイトメアに手を伸ばしこちらも投げ飛ばす。がナイトメアは普通に地面に着地して斬で体を切り刻む。

首だけになったはずのセロはと言うとコロコロと地面に転がると数秒後にはもう体を生やしていた。なんちゅう再生力だ。並の血腫なら首を飛ばしただけで死ぬのに……というかセロって血腫なのか?見た目はまんま人、というか吸血鬼だが、血腫みたいに肉肉しくもなってないしな……状況的には血腫なんだがあまりに人っぽい。血腫っていうのは強くなればなるほど見た目や言語が人っぽく発達するんだとしたら最上級の血腫とも捉えられるが……ってそんなの今はいい。くっ、さっきから戦闘が派手でアクロバットだな。これじゃ目で追いきれないぞ……!


「良くなってきたじゃないか。褒めたっていいが……もう一段ギアを上げるぞ?」


「上等だよ!!」


ぐぅ……まだ速度が上がんのか……?もうこれ以上は俺の動体視力じゃ……って流れ弾の斬がこっちに!結構距離を離してたつもりなんだがなぁ…戦場が広がりすぎだろ。もはや俺には二つの光が辺りを飛び回ってるようにしか見えないぜ。まぁ、話してる内容やら光の軌道で察するしかないかぁ?はぁ……別に耳も良くないから聞こえないんだけどな。もう俺には師匠の無事を願うぐらいしかできないな。


_________________________________________________


セロは考えていた。どうすれば目の前の悪夢を殺せるのかを。魔力を凝縮した現在の自分でも互角、いや、こちらはもう強くなる術がないのにあちらはまだ魔式とやらの出力に余裕がある。その時点でこちらが負けている。


(そもそも格闘戦でも負けてるしね……ったく、こっちはこれが初めての“戦い”だってのに……!)


今まで出会った敵は適当に殴っておけば殺せたセロにとって自分以上の敵と戦うことはこれが初めてのことだった。そのため戦闘技術も大きく上回るナイトメアに現状何もできずに押されているというのが現実だった。

だが彼女は、彼女自身も気付かぬうちにナイトメアの長年の戦闘経験を現在の戦いの中から読み取りそれを学習していっている。そして元々彼女が持っていた戦闘のセンスと勘がそれらと相乗効果をもたらし圧倒的な速度で成長をしているのだ。セロも気づきはしていないが楽しいという感情だけは感じていてそれもまた成長を助長していた。そう、端的に言えば今セロはゾーン状態に入っているのだ。


(あぁ…なんでだろ。絶対敵わないはずなのに…攻撃が見える。見えなかった隙が見える。ははっ、なんでもいいけど……!)


「戦うって楽しい!!!!」


ナイトメアはその言葉を聞き、目を見開いて一瞬攻撃の手を緩める。しばらくしてナイトメアは動きを止め、片手で目を押さえ大きく笑いながら体を仰け反らせて地面に落ちていく。


「……!ハ、ハハ、ハハハ、ハハハハハハハハッ!!!!!!!!そうか!!だったら私ぐらい超えてみせろ!!!」


そうしてナイトメアは地面スレスレのところで手をつき、バク転して着地すると何か思いついたような顔をしセロを見つめるとセロも何かを察したのか攻撃を止め離れたところに着地する。


「このままやってもキリが無いからなぁ、これを超えたらわしの負けだ。半殺しで済ましてやろう。」


「今の私にやっていいの?全部受け止めちゃうよ?」


「良い。どうせお前程度じゃ突破できない。あぁ、そうだ。これはただの世間話だが……」


「原初の七つの「魔法」を、知ってるか?」

大体秒速5センチメートル嘘、秒速200メートルぐらいじゃないっすか?

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