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「姫の仕事」
城の広間。
きらりは文机の前に座っている。
目の前には大量の書状。
「虎次郎」
「はい、姫様」
「姫の仕事とは何じゃ?」
「国を治めることでございます」
「難しいのう」
「そうでございますね」
「もっと簡単な仕事はないのか?」
「姫様がご自身でお選びになったのでは?」
「そうだったか?」
「はい」
「父上が亡くなって、私が当主になった」
「その通りでございます」
「じゃが、あのときは他に誰もおらんかったからのう」
「それはそうですが……」
「だから私がなった」
「はい」
「では、私が当主になったのは仕方なかったのじゃな」
「……少なくとも、姫様ご自身はそう思っておられましたね」
「今もそう思っておる」
「では、もう少し当主らしくお願いいたします」
「うむ」
きらりは書状を一枚手に取る。
「これは何じゃ?」
「四の国からの書状です」
「何と書いてある?」
「早くこちらへ来い、と」
「嫌じゃ」
「……即答でございますね」
「姫の仕事は?」
「国を治めることでございます」
「では、ここにおる」
「そういう意味ではございません」




