鷲は舞い降りた
ついに[神速]スキルの魔物現る
何と必勝だった雀を連れ去った
メリット「隊長、骸骨の葬いは任せました 俺は大鷲を追って北に向かいます」
隊長「それは危険すぎる 山脈地帯には恐ろしい魔物が沢山いるぞ」
メリット「チュンチュンには、ずっと助けられて来た!今度は俺が助ける番だ!」
今までとは、うって変わったメリットの言葉に隊長は驚くが、鋼の様な決意を感じとった
隊長「それならば、俺は剣士で魔法は使えないが、神官の親父の魔法陣が組み込まれた木札を持ち歩いている
この三つの木札を持って行け!赤い木札は爆弾、青い木札は一定時間飛べる、緑の木札は周囲の生き物を眠らせる事が出来る
必ず、役に立つはずだ」
隊長と別れて、メリットは北に向かって走って行った
魔物に襲われても、隊長に貰った木札と、メアリーに貰った追尾魔法を付与したブーメランが役にたつだろう
〜北の山脈へ
砂漠を抜けて、北へ向かって走るメリットの足元がヒンヤリする 風が冷たくなるにつれ、視界が次第に白く濁っていく 氷点下の世界だ
「チュンチュン……どこだよ……」
独り言が虚しく響く
水晶玉に浮かんだ山に入るが、大きくて広い
しかし、普段から惰眠を貪っているメリットは、数日間不眠不休で活動出来る
〜雪山の試練
頂上に近づくほど魔物の密度が増していく 雪狼、氷蛇、巨角兎、アイスベア――どれも「油断」スキルを封じる俊敏な動きを見せる。
メリット「痛っ!」
いきなり巨角兎が現れて、メリットは背中にに角を突き立てられた
メリット「いや、大して痛くない?そうか、幻影のマントは鋼鉄鎧と同じ強度と言ってたな」
次の瞬間、幻影のマントの付与魔法[透明化]が発動した
これで巨角兎は追ってこない
メリット「透明な間に進もう」
メリットの足跡に沿って這ってくる氷蛇の群れ!
迫り来る氷蛇に気付いたメリットは、青い木札[飛翔]を使うと、青いオーラが足を包み浮遊していく
浮遊感!
メリット「うわぁ……飛んでる!?」
空中から俯瞰すれば、雪崩のように押し寄せる氷蛇の群れ!
このまま先に飛んでいく
暫く飛ぶと、透明化が終わり、青い木札[飛翔]の効果も無くなる
地上へ急降下すると同時にアイスベアに襲われる
氷の身体の大熊だ
慌ててメリットは赤い木札[爆裂]を投げつけると、赤い閃光がアイスベアを貫く
メリットは坂を転がり落ちた
ドォオン!
轟音とともに爆風がアイスベアを吹き飛ばした。
メリット「やった、一人で戦えた!どうやら、赤い木札は一回限りのようだ」
しかし喜びも束の間
「GYAOOOO!」
崖上から猛禽類の咆哮
探していた大鷲――青紫の羽根を持つ山脈の頂点捕食者だ
〜対「神速」作戦
メリットはブーメランを投げ追尾が始まるが、[神速]の大鷲には追いつかない
大鷲は雪煙を巻き上げ急降下
目にも留まらぬ速さで爪を振るう
メリット「今だ! 緑の木札[熟睡]!」
木札から緑のオーラが広がると共に睡眠波が放出された。
大鷲は空中で睡魔と闘い[神速]の効果が無くなった
旋回中に追尾していたブーメランが命中すると、墜落し雪原に顔を埋めた
メリットはホッとしたが、それよりチュンチュンの居場所を早く探さねば、既に数日が経過している
メリットは水晶玉にチュンチュンの居場所を問い掛けた
山頂の大木に鳥の巣が見えた
メリット「チュンチュン……無事だといいけど」
〜雀との再会
メリットは山頂まで登り、大木を見つける
青い木札[飛翔]を使うと、青いオーラが足を包み浮遊していく
巣の中を覗くと、雀が幼鳥にかじられていた
即座に緑の木札[熟睡]を使う
木札から緑のオーラが広がり、巣を包み込む
〜巣の中で
チュンチュンあはは、メリットが飛んでいる!これが死際に見る走馬灯と言う奴か…今頃は何処かで無駄に寝ているんだろうな…もう吾輩には[鉄壁]を続けるチカラは残っていない…
やがて、2羽は眠りに堕ちたが、幼鳥が雀の片羽を強く咥えて離れない
しょうがないので、2匹共王都まで連れ帰る事にした
帰る途中、幼鳥は目覚めて雀の片羽を咥えて逃げてしまった
雀を布で包み、もう一度緑の木札を使って雀を深く眠らせた
恐らくチュンチュンは[鉄壁]を使って、喰われないようにしていたのだろう




