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雀の勇者  作者: 猫月猫日猫曜日


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10/12

南の双頭竜

その時、病室に兵士が駆け込んで来る

兵士「急報、南の湖に双頭竜が出現して、南の住民の避難開始!」

チュンチュン行くぞメリット

王国兵士団の馬車に揺られて南に向かう

途中、列になって王都に向かう避難民の群とすれ違っていく

避難民の持ち物は少なく、突然の襲撃に命からがら逃げて来た様だ

石畳も敷かれていない土の一本道が、王都に向かって細く伸びている

その上を、人々の列が折れそうなほど細長く連なり、ただ前へ、前へと足を運んでいた

誰も口を開かない

ただ、荒く乱れた息と、踏みしめる土の音だけが続いている

背中には荷物ではなく、急ごしらえの包みや、泣きじゃくる子どもの体温だけが重くのしかかっていた

遠く、空を裂くような咆哮が響く

振り返る勇気のある者はいないが、誰もがその声の主を知っている

さきほどまで暮らしていた村を破壊した黒く巨大な影

双頭竜の咆哮が、雲を裂くたびに風が逆流し、列の最後尾から押しせてくる

列の中ほどにいた男が、思わず足を止めかける

村に置いてきたものが脳裏をよぎるが、その腕を隣の女房らしき女が強く引いた

「止まったら、やられるだけよ」

反対側の手にしがみつく子どもの手が、小さく震えた


〜湖

湖に到着すると、兵士団が弓矢を使って戦っていた

双頭竜は頭と長い首が二つある

胴体と尻尾は一つだ

どうやら、兵士団は左の頭を集中攻撃している

ところがである 右の頭が息を傷ついた左の頭に吹きかけると、たちまち傷が治ってしまう

[瞬間再生]のスキル

これでは、埒が開かない

メリット「瞬間接着剤なんて凄いね!」

チュンチュン☆瞬☆間☆再☆生☆な!


チュンチュン任せろ

チュンチュンは[鉄壁]

メリットは[怠惰防御]を使って身を守りながら、双頭竜に近づいていく

双頭竜は1メートル程の岩を次々と投石してくる

雀は[鉄壁]で軽く跳ね返し、メリットは[怠惰防御]で岩の持つ運動エネルギーを奪い、岩はドスンと地面に落ちる

まるでメリットは何もしていないかのようだ

ぐうだらメリットらしい防御スキルだ


すると、双頭竜は巨大な尻尾を回し始める 

チュンチュン野球のバットの様に我々を打ち飛ばす気だ

チュンチュン流石に、それはヤバイな メリット何とかしろ

双頭竜とメリットの目が合うと、「眠い、怠い、帰る」とスキル[油断]を発動する

双頭竜の攻撃が止む


次にメリットは緑の木札を使うと、双頭竜は緑のオーラに包まれて睡魔に襲われる

チュンチュン[一撃]右の頭を

メリットは、ブーメランで左の頭を同時に攻撃する

双頭竜は絶命して、湖の底へと沈んでいった

メリット「双頭竜を掃討するなんて、相当成長したよね!」

チュンチュン………

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