584話 Aランクパーティ!?
王都の冒険者ギルドにやってきた俺たち。
Cランクパーティ『竜牙』を名乗るチンピラに絡まれたが、適当にあしらった。
「おい、まだなのか? 俺たちに関する新規情報があるはずだ。処理してくれ」
俺は受付嬢を急かす。
チンピラを撃破したことに報酬などはもちろん出ない。
俺が言っているのは、エルカの町で掃討した『毒蛇団』に関する報酬だ。
通信の魔道具により、エルカと王都で情報共有はされているだろう。
そろそろ処理が終わっていてもおかしくないはずだが……。
「は、はいっ! ただいま!」
受付嬢が背筋を伸ばして返事をする。
俺に対してやや不機嫌に対応していた彼女だが、今は緊張した様子で書類を確認している。
もしかすると、先ほどのチンピラとのやり取りが効いているのかもしれない。
「えっと……。その……ですね……」
「なんだ?」
「あなた方のお名前やパーティ名を伺ってもよろしいでしょうか……?」
「ん? ああ。そういえば、自己紹介がまだだったな」
俺は仲間たちの顔を見回す。
「代表して俺が名乗ろう。俺の名前はコウタ・エウロスだ。Aランクパーティ『悠久の風』のリーダーを務めている」
「なっ!? Aランクパーティ!?」
受付嬢が目を大きく開く。
周囲の冒険者もざわつき始めた。
「あー。ちなみに、こっちにいるのが俺の仲間たちだ」
「サブリーダーのシルヴィです。よろしくお願いします」
「こんにちは。僕はユヅキだよ」
「ミナなのです」
「へへっ。あたいはリンだぜ!」
みんなが次々に挨拶をしていく。
周囲のざわめきが大きくなった。
「ご、ごくり……」
「あのガキどもが……」
「Aランクパーティだって……」
「マジかよ……」
反応は様々だ。
中には俺たちを見て、怯えるような表情を浮かべる者もいる。
「は、はい……。確認しました……。本当に、Aランクパーティなんですね……」
「ほう? いかにも弱そうで、とてもAランクには見えないって?」
俺以外は全員が女性だし、確かに外見だけなら侮られても仕方ないかもしれない。
俺にしたって、別に筋肉ムキムキの巨漢というわけでもないし。




