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1043話 掘っ立て小屋-4
「ちょっと待ってくれよ、コウタ親分!」
「ん? ……今度はグレイスか。どうした?」
「なんでヒナタばっかり褒めるんだ! 俺だって頑張っただろ!?」
グレイスが言う。
確かに、『漢の絆』をスカウトした功績は彼女にもある。
それに、開拓地に到着後にもいろいろと動いてくれていた。
元盗賊の彼女ならではの仕事というものもある。
「ああ、そうだな。グレイスにも感謝しているぞ」
「だ、だろ? だったらさぁ……」
「分かったよ。ふふ、グレイスは甘えん坊だな」
俺はグレイスの頭をポンポンと叩いてやる。
彼女は「えへへ……」と嬉しそうに笑った。
普段はボーイッシュな彼女だが、たまに見せる乙女な仕草も魅力的だ。
こうして、開拓初期の諸々の作業は順調に進んでいくのだった。




