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1023話 エウロス子爵領開拓団-10
「馬車には多少の余裕を設けている。お前が馬車に乗っても、大きな問題はないぞ」
この男から買い取った本については、パッと見で貴重そうな30冊ぐらいを『ストレージ』に確保し、その他は防水を施したうえで馬車に積んでいる。
その他、同じくカモフラージュとして食料や水を積んでいる馬車もある。
あいにく、予算の関係で開拓団全員が乗れるほどの馬車は手配できていないが……。
歩けないほどに疲れた者がいれば、馬車に乗ればいい。
それぐらいの余裕はある。
「ま、まだ大丈夫です」
「そうか? まぁ、女子供も頑張っているしな。大の大人があっさり脱落するのもカッコ悪いか」
「そ、その通りです……。げ、限界が来たらお言葉に甘えさせていただくかもしれませんが……」
元店主が申し訳なさそうに言う。
まぁ、彼も大人だ。
限界まで頑張ってぶっ倒れるようなことにはならないだろう。




